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    アレルギー体質は薄毛になりやすい?薄毛とアレルギーの関係

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    「アレルギー体質があると薄毛になりやすいって本当?」
    「花粉症やアレルギー体質の人がやるべき薄毛対策が知りたい」
    「アレルギーだと頭皮対策が重要?」
    アレルギー体質の男性が薄毛になりやすいという噂を耳にしたことがあるかもしれませんが、アレルギーが薄毛の直接の原因になるかははっきり断言することはできません。
    しかし、ヘアケア剤による接触性など特定のアレルギーによる頭皮の炎症が抜け毛に進行することや、アレルギー症状により薄毛の原因となる脱毛症の症状を悪化させたり進行させる可能性があるため、薄毛が気になる男性はアレルギーには注意が必要です。
    今回は、アレルギーと薄毛の関係についてくわしく解説しますので、アレルギー体質で薄毛が気になって対策したい方はぜひ参考にしてください。

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

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    男性に多い薄毛の種類と原因とは

    薄毛にはいろいろな種類があり特徴もさまざまなため、対策もそれぞれ違っていきます。
    そのため抜け毛が増えたり薄毛が気になる場合は自分の薄毛の原因がなんであるのかしっかり知っておく必要がありますので、ここで男性に多い薄毛の種類と原因についてくわしく説明します。

    AGA(男性型脱毛症)

    AGAは成人男性の3人に1人が発症すると言われており、前額部や頭頂部の薄毛が特徴です。
    原因は男性ホルモンと遺伝が原因で、体内に存在する男性ホルモンの一種「テストステロン」が「5αリダクターゼ(5α還元酵素)」により変換される「ジヒドロテストロン(DHT)」という別の男性ホルモンに由来します。
    ジヒドロテストロンが「アンドロゲンレセプター」に取り込まれると、毛乳頭細胞に抜け毛指令を伝達する「脱毛因子」が産生され、脱毛因子のはたらきにより毛母細胞の活動がストップして成長途中の髪が抜け落ちてしまいます。
    前頭部や頭頂部に薄毛が見られるのは、アンドロゲンレセプターが多く分布しているためで、「M字」や「O字」の薄毛と呼ばれます。
    また、5αリダクターゼの活性度やホルモン受容体の感受性の高さはどちらも遺伝するため、家系にAGAを発症した人が多いほどAGAを発症しやすいと考えられます。

    円形脱毛症

    円形脱毛症は、病名の通り境界がはっきりした円形や楕円形の脱毛斑が特徴で、年齢や性別関係なく発症する可能性があります。
    円形脱毛症には、重症化すると髪の毛全体が抜ける「全頭型」や、生え際に蛇行した帯状の脱毛斑ができる「蛇行状脱毛症」、眉毛やまつ毛を含めた全身の毛が抜ける「汎発性脱毛」といった種類があり、重症になるほど治療が難しくなることがわかっています。
    髪を作る毛包周囲に炎症が起きることが原因で、アトピー性皮膚炎との関連や体質の遺伝性が高いことがわかっていますが、まだはっきりとした原因はわかっていません。

    脂漏性脱毛症

    脂漏性脱毛症は、脂漏性皮膚炎による慢性的な頭皮の炎症により抜け毛が増えて薄毛に進行する脱毛症で、黄色くベタベタした大量のフケが特徴です。
    原因は脂漏性皮膚炎の慢性化ですが、なんらかの原因で皮脂分泌が増えることで、皮脂をエサにする頭皮の常在菌であるマラセチア菌が以上繁殖して頭皮に炎症が起こることが大きく影響していると考えられています。
    脂漏性脱毛症は生え際や側頭部に症状が出ることが多く、男性に起こりやすいことがわかっています。

    薬剤性脱毛症

    薬剤師脱毛症は、特定の薬剤の投与により数日から数時間後に一気に大量の抜け毛症状が生じる特徴があり、髪だけではなく眉毛やまつ毛や体毛など全身の毛に影響が及ぶ可能性があります。
    薬剤の投与をやめると回復するケースが多く、髪の再生が期待できます。
    原因となる薬剤には、抗がん剤、抗てんかん薬や抗うつ薬、甲状腺治療薬、ホルモン剤などが挙げられます。
    薬剤性脱毛症はそもそもの病気の治療に必要で、薬剤の投与を終了すれば回復が期待できるため、抜け毛や薄毛が気になるからと自己判断で中止せず、主治医の指示に従いましょう。

    アレルギー体質と薄毛の関係とは

    アレルギー体質とは、特定のアレルゲン物質に対して自己免疫システムが過剰に反応する体質で、花粉やハウスダストや動物の毛といった環境由来のものや、特定の食品によりくしゃみや鼻水や皮膚炎などさまざまな症状が現れます。
    アレルギー体質自体が薄毛の原因になることはありませんが、抜け毛の進行に影響する可能性があるため薄毛が気になる男性は注意が必要ですので、ここでアレルギー体質と薄毛の関係についてくわしく見ていきましょう。

    頭皮環境の悪化による薄毛

    アレルギー反応は全身症状として現れますが、頭皮の場合はバリア機能が低下して外部刺激に敏感になるという特徴があります。
    そのため、頭皮に紫外線を浴びることや花粉の付着、シャンプーやヘアケア剤による刺激によって頭皮に慢性的な炎症が起こり頭皮環境が悪化することで、毛包がダメージを受けて髪の成長が遅くなったり抜け毛が増える可能性があります。

    抗アレルギー薬による影響

    アレルギー症状のくしゃみや鼻水を抑えるために、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤といった内服薬や、副腎皮質ステロイド外用薬による治療を日常的に受けている方の場合、薬の種類や治療期間によっては髪の成長に影響することがあります。
    長期的にステロイドを使用した場合などは、ホルモンバランスに影響が出たり皮膚の代謝が低下するおそれがあり、頭皮環境の悪化や髪の成長の遅れ、髪の維持が難しくなるなど薄毛に進行する可能性が考えられます。

    自己免疫による薄毛

    アレルギー体質では、特定の物質に対する免疫が過剰に反応しやすいため、免疫系が敏感であることがわかっています。
    免疫の過剰反応が毛包内で起こった場合、免疫細胞が髪の下の部分を攻撃して炎症を起こすことで、円形脱毛症を発症して部分的な抜け毛が増加します。
    円形脱毛症の場合、アトピー性皮膚炎の素因が大きく関わっているため、アレルギー体質の方は注意が必要です。

    アレルギーによる頭皮環境悪化を防ぐ方法とは

    頭皮にフケが増えたりかゆみや赤みが生じる頭皮環境が悪化した状態は、頭皮の炎症に進行する可能性があり抜け毛や薄毛が気になる男性は注意が必要です。
    アレルギー体質では頭皮環境が悪化しやすいため、日々の生活の中で頭皮環境が悪化しないよう対策しましょう。

    アレルゲンへの接触を防ぐ

    アレルギーを起こさないためにはアレルゲン物質と接触しないことが最も大切です。
    そのため、自分が反応するアレルゲン物質には極力触れないよう注意しましょう。
    花粉がアレルゲンの場合、飛散時期は短時間の外出でも髪や体に付着しやすいため、髪や頭皮を保護して花粉の付着を防ぎましょう。
    スギやヒノキなどの花粉は高い位置から地面に向かって落ちてくるため、帽子をかぶり直接髪や頭皮に花粉が付着しないように対策することをおすすめします。
    また、シャンプーやヘアケア剤の成分がアレルゲン物質の場合は使用をやめ、アレルゲン物質が配合されていない製品を選びましょう。

    アレルゲンを除去する

    アレルギー体質の方は、アレルゲン物質に接触している時間が長いほど症状が強く出るため、接触した場合はなるべく早く除去することが大切です。
    例えば花粉の場合、服や体に付着した花粉が室内に持ち込まれると排出がむずかしいため、帰宅時室内に入る前に花粉を払い落とし、玄関でブラッシングと着替える習慣付けがおすすめです。
    また、肌についた花粉を洗い流すために、帰宅後なるべく早くシャワーや入浴して花粉を除去することが大切ですが、帰宅後すぐに入浴できない場合はベッドに入る前に必ず洗髪して髪や頭皮に付いた花粉を取り除きましょう。
    ヘアカラーやブリーチでアレルギーを起こす場合はカラーやブリーチをやめることが望ましいですが、頻度を落としたりなるべくアレルゲン物質や添加物が配合されていない低刺激のものを使用することも大切です。
    基本的にアレルギー体質の頭皮はバリア機能が低下しており、乾燥や刺激に弱くなっているためなるべく刺激の少ないシャンプーを選び、シャンプー後は頭皮専用の保湿剤でしっかり保湿ケアしましょう。

    頭皮の紫外線予防と保湿

    紫外線による頭皮ダメージを防ぐためには頭皮へのUVケアが重要ですが、近年男性でも手軽に使える紫外線対策グッズの種類が増えていますので積極的に使用しましょう。
    頭皮用のUVケア製品にはスプレータイプやローションタイプなど使いやすいものが多く、朝の身だしなみを整える際に取り入れることで簡単にヘアスタイルに影響なく使用できます。
    頭頂部や前額部など紫外線を浴びやすい部分は、特に念入りに使用するといいですが、頭皮に塗るタイプが苦手という男性は、日傘や帽子などで頭紫外線をカットする方法をぜひ日常生活に取り入れましょう。
    また、バリア機能維持には保湿が大切ですので、保湿剤は頭皮用のものが望ましいですが、メントールなどの清涼剤が入っていないものを選び、頭皮用がなければ顔用でも代用できますので朝晩1日2回しっかり保湿することをおすすめします。

    アレルギー体質におすすめの薄毛対策方法とは

    薄毛対策は毎日の生活の中で継続することが大切で、特にアレルギー体質の方は、ちょっとした体調の変化や生活の変化でアレルギー症状が強くなり、薄毛に進行する可能性がありますので、自分に合った方法で日々対策しましょう。

    AGA専門クリニックに相談する

    薄毛や抜け毛の原因がAGAである場合は、薄毛の進行と抜け毛を防ぐためにAGA専用の治療が必要です。
    AGAは成人男性の3人に1人が発症する進行性の脱毛症で、頭皮環境の悪化により症状が進行しやすくなるため、頭皮環境が悪化しやすいアレルギー体質の方はなるべく早く治療を始めることが大切です。
    自分の抜け毛や薄毛がAGAかわからない、という場合は無料相談やオンライン診療など気軽に相談できるクリニックに問い合わせて診察を受けましょう。

    食生活を見直す

    アレルギー体質では炎症を抑えるためにビタミン類が消費されやすいため、意識的に多く摂取するようにしましょう。
    ベータカロテンやビタミンCが多く含まれる緑黄色野菜や、髪や肌の強化が期待できるビオチンを積極的に摂ることが大切です。
    また、アレルギー症状によるストレス緩和のために、豆製品やごまに多く含まれるトリプトファンという必須アミノ酸を摂りましょう。
    トリプトファンは、感情を穏やかにし睡眠の質を上げるセロトニンというホルモンの材料になるため、毎日の食事に取り入れることをおすすめします。

    ストレス解消

    鼻づまりや目のかゆみなどのアレルギー症状が続くと、倦怠感や不快感によるストレスが増えやすくなります。
    ストレスが増加すると、自律神経が乱れて交感神経が優位になることから、身体や頭皮の代謝が低下して頭皮の血行不良による髪の栄養不足や頭皮環境の悪化が起こりやすくなります。
    アレルギー症状のストレスは、早めの薬物治療で鼻つまりや目のかゆみを解消することも対策のひとつです。
    さらに、ストレスを溜め込まないようになるべくこまめに発散することが大切ですので、ウォーキングやジョギングなどの軽いスポーツで体を動かしたり、趣味に没頭ることや、サウナでリラックスするなど自分に合った方法でストレス解消しましょう。

    まとめ

    アレルギー体質はそれ自体が抜け毛や薄毛の原因になることはありませんが、AGAや脂漏性脱毛症などの抜け毛を進行させる可能性がありますのでなるべく早く改善したいものです。
    アレルギー体質の改善には、症状の緩和のみではなく日常生活の中での対策も重要ですので、今回の記事を参考に自分でできる対策を始めてみてはいかがでしょうか。

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