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花粉症だと薄毛になりやすい?花粉の時期は頭皮の状態に要注意!
「花粉症の季節は頭皮が荒れる気がする」
「花粉症だと抜け毛が増えるって本当?」
「薄毛が気になる時にやるべき花粉症対策が知りたい」
花粉症を発症している男性の中には、シーズンに入ると抜け毛が増えたり薄毛になったと不安を感じている方がいるかもしれません。
そこで今回は、花粉症と抜け毛や薄毛には関係があるのか解説します。
花粉症について知っておきたい基礎知識や、おすすめの花粉症対策と抜け毛対策方法についてもくわしく紹介しますので、花粉症で抜け毛が増えたと感じている方や不安がある方はぜひご覧ください。■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
花粉症とは
花粉症の発症は、冬から春に季節が変わる頃に鼻や目のかゆみを感じて気づく、という方が多いのではないでしょうか。
くしゃみや鼻水のつらさを改善するために、耳鼻科や内科などの医療機関を受診したり市販薬を使用している方は、花粉症とはどんなものなのかよくわからずにシーズンが終わるのを待っているかもしれません。
ここでは、そもそも花粉症とはなんなのか、頭皮にも症状が出るのかなどを解説します。花粉症の原因とメカニズム
・花粉症の原因
花粉症とは、原因がスギやヒノキなどの植物の花粉であるアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎のことを指します。
日本の国土の12%がスギの森林であることから、花粉症の原因の約70%はスギと言われています*が、植林面積の広いヒノキも花粉症の大きな原因となっています。
スギの花粉飛散のピークが3月で、ヒノキのピークが4月のため、日本での花粉症の発症は春が多いと言われているのです。
しかし、花粉症の原因はほかにも5月に多いシラカンバや、通年飛散するイネ、9月頃に多いキクなどさまざまな植物の花粉のため、1年を通して花粉症の発症に注意が必要です。・花粉症のメカニズム
花粉症は、スギなどの花粉が鼻や目の粘膜に付着し体内に侵入すると、リンパ球が花粉を敵と認識して免疫機能を過剰にはたらかせることで発症します。
リンパ球が免疫として作るIgE抗体と花粉が結合することで、ヒスタミンというアレルギー症状の原因となる物質が放出され、血管や神経を刺激しアレルギー症状が出現します。
そのため、花粉が飛散して触れる機会があるシーズン中はアレルギー症状が発症し続け、花粉症は毎年繰り返されるのです。花粉症の症状とは
花粉症の症状は、花粉に直接接触しやすい鼻に現れる「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「かゆみ」、目に現れる「かゆみ」「充血」「涙」が多く見られます。
ほかにも全身症状として「むくみ」「熱っぽさ」「だるさ」「意欲の低下」などが見られることがあります。
花粉症の症状は飛散量に比例するため、ピーク時には症状が悪化する傾向があります。花粉症が抜け毛や薄毛をまねく理由とは
花粉症は、「季節性アレルギー性鼻炎」や「季節性アレルギー性結膜炎」とも呼ばれているアレルギー疾患であるため、薄毛や抜け毛の直接の原因になることはありません。
しかし、花粉症によるアレルギー症状が頭皮や全身に影響して、抜け毛を増やし薄毛に進行する可能性があります。
ここでは、花粉症が抜け毛や薄毛をまねくと考えられる、5つの理由についてくわしく見ていきましょう。頭皮のむくみ
花粉症の症状が長く続いたり悪化した場合、症状が出ている部位に炎症が起こりやすくなります。
炎症が起こった体内では、炎症を鎮めようと血液成分である白血球や血しょうが血管の外に出やすくなるため、体の細胞内の水分が増えてしまいむくみが生じやすくなります。
頭皮は鼻や目と近いことから、花粉症の症状の悪化にともない頭皮にむくみが生じ、頭皮の血行不良を引き起こす可能性があります。
頭皮の血行不良は、髪の元となる細胞への酸素や栄養の運搬に影響するため、髪の発育不足による抜け毛や弱毛化による薄毛に注意が必要です。頭皮の炎症
花粉が皮膚に付着すると、「花粉症性皮膚炎」というアレルギー反応による炎症を引き起こすおそれがあります。
頭皮は髪に覆われていることから、髪同士がこすれて静電気を活性しやすく、花粉が吸い寄せられ付着しやすい環境です。
そのためバリア機能が低下しやすく、炎症による抜け毛や薄毛に進行する可能性があります。
また、頭皮にアレルギー症状が及ぶと頭皮にかゆみが生じやすくなるため、頭皮をひっかくことによる炎症や髪と指が絡まって抜けやすくなることも抜け毛や薄毛の原因になると考えられます。頭皮や髪の乾燥
頭皮に付着した花粉は、頭皮表面の水分を吸着するため頭皮が乾燥しやすくなります。
頭皮の乾燥は、ほこりや紫外線などの外的要因から頭皮内を守るバリア機能を低下させ、かゆみや脂漏性皮膚炎などの炎症を引き起こす原因となります。
かゆみや脂漏性皮膚炎は、フケの増加による粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症といった炎症性の抜け毛に進行するおそれがあります。
粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症は、皮膚科など医療機関で治療が必要なため、頭皮のバリア機能を低下させないよう花粉が頭皮に付着するのを防ぐことが大切です。睡眠障害
くしゃみや鼻水やかゆみといった症状は入眠障害や中途覚醒を起こしやすく、睡眠の質の低下や睡眠時間の短縮といった睡眠障害を引き起こす可能性があります。
また、鼻づまりは呼吸機能を低下させやすくなることや、口呼吸による口腔内の乾燥やいびきの原因となるため、花粉症の方は睡眠障害を起こすリスクが高いと言えるでしょう。
睡眠障害があると、ノンレム睡眠という深い眠りが減ることから、ノンレム睡眠中に分泌される「成長ホルモン」の分泌量の減少を招くおそれがあります。
成長ホルモンは、髪を太く長く育てるように髪の成長をうながすはたらきがあるため、成長ホルモンの分泌低下は髪の成長不足や抜け毛の増加につながると考えられます。ストレス
花粉症の全身症状には、鼻や目のかゆみなどの症状が続くことによるだるさや意欲の低下や熱っぽさが挙げられますが、このような状態は日常生活の質を低下させることから、精神的にもストレスがかかると考えられます。
ストレスがかかると、自己防衛機能のひとつとしてアドレナリンの分泌が増えるため、筋肉の緊張状態が続き自律神経の乱れを引き起こし血行不良を起こすおそれがあります。
頭皮の血行不良は、髪の発育を妨げ抜け毛を進行させる原因になりますので、花粉症に対してストレスを感じる方は注意が必要です。花粉症の方におすすめの花粉対策方法とは
花粉症は粘膜や皮膚に花粉が付着することがきっかけて発症するため、花粉の付着を防ぐことが重要です。
ここでは花粉症の方におすすめの花粉対策方法を4つ紹介しますので、つらい花粉症の症状を抑えるためにぜひすぐに始めましょう。帽子をかぶり頭部への花粉の付着を防ぐ
スギやヒノキなどの花粉症の原因となる樹木の花粉は、高い位置から地面に向かって落ちてくるため、人間の体の一番高い位置にある頭部に付着しやすいと言えます。
そのため、帽子をかぶり直接髪や頭皮に花粉が付着しないように対策することをおすすめします。
帽子はできるだけつばの大きいものや、頭部をすっぽり覆える大きめのニット帽などを選ぶと良いでしょう。
また、メガネやマスクも鼻や目の粘膜への花粉の付着を防ぐ効果が期待できるため、積極的に使用しましょう。帰宅後すぐに着替えや入浴する
家の中は本来花粉が存在しない空間ですが、服や体に付着した花粉が室内に持ち込まれると排出がむずかしいため、帰宅時室内に入る前に花粉を払い落とし、できれば玄関で着替えとブラッシングする習慣をおすすめします。
また、肌についた花粉を洗い流すために、帰宅後なるべく早くシャワーや入浴することも大切です。
帰宅後すぐに入浴できない場合は、ベッドに入る前に必ず入浴して就寝中のアレルギー症状を抑えましょう。洗髪後の頭皮ケアを習慣にする
髪や頭皮が乾燥していると、髪同士や髪と頭皮がこすれて静電気が発生し、花粉を吸着しやすくなります。
髪や頭皮の乾燥を防ぐためには、洗髪後すぐにドライヤーで乾かし過剰な水分の蒸発を防ぐことが大切です。
さらに、頭皮には保湿成分が配合された頭皮ケアローションなどの保湿剤を使用して頭皮環境を整えましょう。医療機関で花粉症治療する
鼻や目のアレルギー症状はひとりひとり違いますが、症状に応じた適切な対症療法を受けることで軽快が期待できます。
アレルギーに対しては、アレルギー科や耳鼻科や皮膚科など専門の医療機関で症状に合わせた治療が受けられますので、シーズン中いつでも通院できるよう通いやすさなどを考慮した上で受診しましょう。
花粉症の治療は、抗アレルギー剤などの内服や点鼻点眼といった薬物療法のほか、免疫療法や鼻腔粘膜焼灼レーザーなどさまざまで、どの治療が自分に合うかしっかり相談して最適な治療を受けましょう。花粉症の方におすすめの抜け毛対策方法とは
花粉症で抜け毛や薄毛が気になる方は、花粉症対策とともに抜け毛対策を始めることも大切です。
抜け毛や薄毛が増えるのには、花粉症のみではなくさまざまな原因がありますので、しっかり対策しましょう。AGA専門クリニックに相談する
抜け毛や薄毛の原因は花粉症だけではなくさまざまですが、特に成人男性に多い原因として「AGA(男性型脱毛症)」が挙げられます。
AGAは男性ホルモンと遺伝が原因で発症する脱毛症で、頭頂部や前額部に特徴的な薄毛が見られますが、内服や外用による薬物療法で治療できるため、家系に薄毛が多い方や特徴的な薄毛が気になる方は、なるべく早くAGA専門クリニックを受診して抜け毛や薄毛について相談しましょう。食生活を改善する
髪はタンパク質でできており、成長には豊富な栄養と酸素が必要です。
そのため、食事内容を見直して良質なタンパク質を積極的に摂ることや、タンパク代謝のために必要な亜鉛などのミネラルやビタミンBやCを多く含んだ食品を選ぶようにしましょう。
また、栄養の吸収率をアップするために、食事は1日の回数と時間を一定にして、食事を抜いたり夜中の間食などを避けることをおすすめします。ストレスを溜め込まずに発散する
ストレスは自律神経のバランスを乱し、全身の代謝の低下や血行不良などからの抜け毛や薄毛を引き起こすおそれがあります。
ストレスを溜め込まないようになるべくこまめに発散することが大切ですので、ウォーキングやジョギングなどの軽いスポーツで体を動かしたり、趣味に没頭して意識をストレス以外の方向に向けることや、サウナでリラックスするなど自分に合った方法を探しましょう。まとめ
花粉症は季節性のアレルギーのため、時期が過ぎれば症状が治ることが多いものの、重症な花粉症では睡眠障害や生活制限につながるほど深刻な場合があり、抜け毛や薄毛につながることも考えられます。
そのため、できるだけ花粉に接触しないようしっかり対策し、つらい症状は我慢せずに医療機関に相談して治療を受けましょう。
そして、花粉症と同時に抜け毛や薄毛が気になる場合は、進行を防ぐためになるべく早めに対策しましょう。関連する記事
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