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妊活中のAGA治療、薬を服用するのに気をつけるべきこととは?
AGA(男性型脱毛症)治療と妊活を同時進行したいと考えている方は、注意が必要です。AGA治療にはいくつかの選択肢がありますが、その中には妊活に影響を及ぼす可能性のある治療法も含まれています。今現在妊活を行っているという方や、今後近い将来妊活の予定があるという方は、AGAの治療や妊活のタイミングをよく検討しなければいけません。この記事では、妊活中にAGA治療を行う際に気をつけるべきポイントやAGA治療が妊活に与える影響についてを詳しく解説します。
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
AGAの治療
AGAの治療では、一般的には内服薬や外用薬を使用して治療していきます。AGAの治療は保険適応外の治療とはなるものの、一般皮膚科や内科などの医療機関でも治療を受けることができるため、近年では多くの方がAGAの治療を積極的に行っています。またAGA専門クリニックでは、より専門性の高い治療を行うこともあります。ここでは、そんなAGAの治療が具体的にどのように行われているのかについて、詳しく解説していきます。
内服薬
AGA治療の内服薬としては、フィナステリド(プロペシア)やデュタステリド(ザガーロ)を使うのが一般的です。これらの薬は、5αリダクターゼという酵素を抑制し、テストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変換されるのを防ぎます。DHTは毛髪の成長を抑制しヘアサイクルを乱します。またヘアサイクルの乱れを長期間放置することで、頭皮トラブルが発生したり、抜け毛が増えて脱毛症状へとつながっていきます。こうした働きのあるDHTの生成を抑えることで、結果として脱毛を防ぐことに役立ちます。内服薬についてはおおよそ半年間服用を続けることで、髪の毛の変化や脱毛抑制の効果が見えてくるようになりますが、薬の効きや副作用などの個人差があるため医師の判断に従って服用を続ける必要があります。
外用薬
外用薬としては、ミノキシジルが広く使われています。製品名として有名なものには、リアップやロゲインがありあす。ミノキシジルは、血管拡張作用を持ち、毛包への血流を増加させることで、毛髪の成長を促進します。内服薬よりも重篤な副作用が発生する可能性が低く、AGA治療の一番最初に行われることも多いです。頭皮に塗布するだけで使用中の負担も少ないのが特徴です。外用薬のミノキシジルは市販でも購入することが可能で、市販で購入する場合は濃度は5%までとなっています。医師の処方を受けて医療機関で処方される外用薬のミノキシジルは、5%以上の濃度のものも購入することができるため、AGA治療の効果をすぐに感じたいという方は医療機関に相談するのが望ましいです。
その他の治療
AGA治療は、一般的には内服薬と外用薬で行われることが多いですが、「もっと積極的な治療がしたい」「効果を早く実感したい」という方には、その他の積極的な治療も選択できます。具体的には、メソセラピーと呼ばれる注入治療や、AGAの影響を受けていない頭皮を移植する外科手術、植毛などがあげられます。これらの治療は、AGA専門クリニックでも取り扱いがないケースもあるため、行いたい治療に対応しているか事前に確認しておく必要があります。
妊活とAGA治療の関係
ここまでで、AGA治療の内容について具体的に知っていただくことができたかと思います。では、本題の妊活とAGA治療の関係ですが、AGA治療はなぜ妊活に影響を及ぼすと言われているのでしょうか。ここでは、妊活とAGA治療の関係について、AGA治療が妊活に与える影響に触れながら詳しく解説をしていきます。
精液濃度の低下や精子数の減少
AGAの治療薬で一般的に使われているフィナステリド(プロペシア)やデュタステリド(ザガーロ)ですが、このふたつの治療薬には、精液濃度の低下や精子数の減少の報告がされています。精液濃度の低下や精子数の減少は、妊活をしている夫婦にとっては大きな問題にです。実際に妊娠には精子濃度や精子数が影響しているとも言われ、AGA治療を行うことで受精しにくくなってしまうリスクがあります。一方で、フィナステリドとデュタステリドを使用すると子供の奇形のリスクをあげると言われていますが、こちらについては直接的な原因があるわけではありません。ただし、フィナステリドとデュタステリドによって精子濃度の低下や精子数の減少によって、子供になんらかのトラブルが発生する可能性はゼロとは言い切れません。
性欲の減退
フィナステリドとデュタステリドを使用することで、性欲の減退を感じることがあります。妊活といっても方法はさまざまですが、タイミング法で妊活を行っている夫婦にとっては、性欲の減退は大きな問題になります。性欲の減退と近い症状としては、ED(勃起不全)に陥る方も一定数報告されています。性欲の減退やEDは、妊活をしている夫婦にとって大きな課題となるため、あえて妊活中にフィナステリドとデュタステリドでの治療をすることはベストな判断とは言えないかもしれませんね。一方で、必ずしも発生する副作用ではなく一部の方に発生するため、全員が全員、性欲の減退やEDを発症するわけではありません。
胎児の発育への悪影響
「内服薬がダメなら、外用薬を使えばいいのではないか?」と思われる方も多いのですが、AGA治療で使用する外用薬のミノキシジルは胎児の発育に悪影響を与えると言われているため、特に注意しなければいけない薬品のひとつです。外用薬のミノキシジルは皮膚から吸収されるため、ミノキシジルを触れた手で妊婦さんに触れてしまうと、妊婦さんの体内にミノキシジルが取り込まれてしまう可能性が出てきます。
妊活中のAGA治療における注意点
ここまでで、妊活とAGA治療薬の関係性について知っていただくことができたかと思います。知らずに妊活とAGA治療を並行していたら、思わぬトラブルに遭っていたかもしれません。薬にはどんなに安全性が高いものでも、必ず副作用があるため、特に妊活中のデリケートな時期は気をつけなければいけません。ここでは、先ほどのAGA治療薬が妊活に与える影響をふまえたうえで、妊活中のAGA治療における注意点についても一緒に確認をしていきましょう。
内服薬を中止する
必ずしも内服薬を中止しなければいけないというわけではありませんが、AGA治療薬が妊活に与える可能性のあるリスクを考えると、妊活期間中は妊活を優先して内服薬を中止するのが望ましいです。ただし使用している治療薬や副作用の個人差によっては、必ずしも中止すべきだとも断言できないため、まずは専門医に相談をして決めることが大切です。一番いけないことは、自己判断での薬の服用です。近年はインターネット通販でより手頃にAGA治療薬を入手できるようになり、またそのなかには日本国内では認められていない種類の治療薬も個人で購入することにより入手できるようになっています。そのため、自己判断でAGA治療薬を服用されてしまう方も増えていますが、妊活は特にデリケートな問題ですので必ず医師に相談したうえで治療方針を決めるようにしましょう。
外用薬の使用を気を付ける
外用薬として使われているミノキシジルにおいては、妊婦さんが触れないようにしなければいけませんが、妊活中の男性が使用することは特に禁止されていません。使用後は万が一のことを考えてしっかり手を洗うなどの対策は必要になりますが、妊活中でも使用することのできるAGA治療薬でもあるため使用に十分に配慮することで、妊活とAGA治療の両立をすることも可能です。ただし内服薬と同様で、妊活中はデリケートな時期ですので、使用前には医師に相談することが大切です。市販の外用薬であれば医師の指示がなくても購入できますが、その際もできれば薬剤師に相談するなどして正しい使用法や、使用することに問題がないか確認しておくようにしましょう。
妊活中でも安全にAGA対策をする方法
AGAに効果のある治療薬は、妊活中の夫婦にとってリスクがあったり、使用を悩む不安要素があったのではないかと思います。「妊活に少しでも影響がでる可能性があるなら、AGA治療薬は使わないようにしたい」とこのように考える方も多いです。しかしAGAは一度発症してしまうと、どんどん進行してしまう進行型の病気です。発症の8割以上が遺伝によるものとされているため、普段気を付けていてもAGAを発症してしまうこともあります。そのため、妊活中でもできればなんらかのAGA対策は行っていきたい、と考えるのは普通のことです。そこでここでは、妊活中でも安全に気を付けながらAGA対策をする方法について解説をしていきます。
食生活の改善
髪の毛は食事から得た栄養素が送り込まれていくため、髪の毛を丈夫にするためには食生活の改善が重要となります。髪の毛の維持や成長にいいとされている栄養素は、「タンパク質」「亜鉛」「ミネラル類」「ビタミン類」の4つです。いずれも髪の毛を丈夫に育て、抜けにくくしてくれるために役立ちます。またしっかりと栄養素をとることで、頭皮が健やかに保たれ、頭皮トラブルによる抜け毛の予防をすることもできます。髪の毛にいいとされている栄養素は、妊活中の男性にとってもいい栄養素です。特に亜鉛は、精子の質を向上させると言われる栄養素であるため、積極的にとっていきたい栄養素のひとつです。
睡眠の質の改善
現代の日本人は睡眠時間が確保できていなかったり、iPhoneやPC機器などによるブルーライトの影響で、睡眠の質が低下していると言われています。しかし睡眠は、髪の毛にとってとても重要です。睡眠中には、髪の毛の維持や成長に欠かせない成長ホルモンと呼ばれるホルモンが分泌されます。睡眠不足や睡眠の質が低下している状態では、この成長ホルモンが十分に分泌されません。成長ホルモンの分泌を促すためには睡眠不足を解消することはもちろん、1日7時間程度の睡眠を心がけ、また季節に応じた寝具や衣類にするなどの工夫が必要になります。
内服薬や外用薬以外の治療
妊活中の男性がAGA治療薬を使用する場合、内用薬、外用薬共に注意しなければいけない部分がありますが、それ以外の治療であれば問題ないこともあります。例えば植毛や頭皮の移植手術などの外科的治療においては、一回の手術で終わることも多く、妊活を始める前にこうした外科的治療を行っておくというのもひとつの方法です。その他、妊活中でも使用して問題のない髪の毛にいい美容液を頭皮に注入したり、頭皮マッサージに通うことで頭皮のケアをすることもできます。選ぶ治療法によっては高額な費用がかかることもありますが、どうしても妊活と同じ時期にAGA治療も行いたいという方は、こうした内服薬や外用薬以外の治療も検討してみてもいいかもしれませんね。
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