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    毛深い男性ははげるは本当?薄毛と男性ホルモンの関係

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    「毛深い男性ははげやすいって本当?」
    「体毛が濃いタイプの男性が気をつけるべき薄毛のサインとは」
    「髭や体毛が濃い人におすすめの薄毛対策が知りたい」
    毛深い男性ははげる、という噂を耳にしたことがある方がいるかもしれません。
    髭や体毛が濃い毛深いタイプの人は、体質や遺伝的にもともと毛深い場合もありますが、テストステロンという男性ホルモンの分泌量が多い、という傾向が見られることがわかっています。
    成人男性に多く見られる脱毛症の中に男性ホルモンに由来するAGA(男性型脱毛症)があることから、毛深い男性ははげる可能性があるというのはあながち間違いではないと考えられます。
    そこで今回は、男性ホルモンと体毛や髭が濃いことや、薄毛と男性ホルモンの関係性について解説します。
    自分の体毛の濃さと薄毛について不安がある方は、ぜひ参考にしてください。

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

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    体毛の濃さと男性ホルモンの関係とは

    体毛や髭の濃さには個人差があり、生える範囲や太さや長さの違いが大きいですが、そもそも生まれつき遺伝や体質で濃い場合と、男性ホルモンの増加による影響の場合があります。
    ここでは、体毛や髭濃さと男性ホルモンの関係についてくわしく見ていきましょう。

    体毛の濃さセルフチェック

    体毛の濃さを判断する明確な基準はないため、自分の体毛が濃いのかどうかは主観では分かりにくいため、体毛の生える範囲と体毛の質と毛の成長スピードをポイントとして判断しましょう。
    自分の体毛をセルフチェックして、以下のチェックポイントに当てはまる項目が多い人ほど体毛が濃いと考えられます。
    ・胸や背中に数本ではなくまとまって毛が生えている
    ・体毛が太く長く伸びている
    ・腕や足の地肌を太く長い毛が覆っている
    ・ビキニタイプの水着やブリーフタイプの下着から毛がはみ出る
    ・口の周りから顎にかけて広い範囲に髭が生えている
    ・ヒゲを剃った後うっすら青く見える
    ・朝ツルツルに剃ったヒゲが夕方チクチク触れる

    男性ホルモン量と毛深さは比例する

    一般的に男性の体毛は、「テストステロン」という男性ホルモンの分泌が増える思春期の第二次性徴以降濃くなります。
    テストステロンには、体毛を増やすほかに筋肉量アップや骨格の成長を促したり性欲や前向きな思考をもたらし精神面での安定をサポートするなど、男性にとって重要なはたらきがあります。
    そのためテストステロンの分泌量が多い男性ほど体毛が濃くなりやすく、以下のような特徴が見られます。
    ・筋肉が多くがっしりした体格
    ・脂肪がつきにくい
    ・疲れにくい
    ・社交的で知的能力が高い
    ・性欲が強い
    テストステロンの分泌量は遺伝により引き継がれることもわかっており、両親や家系に体毛が濃く上記の特徴に多く当てはまる男性が多い場合は、遺伝する可能性が高いと考えられます。

    薄毛に関係する男性ホルモンはジヒドロテストステロン

    抜け毛と薄毛が主な症状であるAGAの発症に深く関わっているのは、「ジヒドロテストステロン」という男性ホルモンのひとつで、男性はもちろん女性の体内にも少量存在するホルモンです。
    ジヒドロテストステロンは、胎児期における陰茎や陰嚢などの男性外生殖器の形成や発達を促し、思春期における声変わりや体格の変化など第二次性徴の発現を促すはたらきがあるため、男性にとって重要です。
    しかし、成人以降は前立腺肥大やAGAの発症のきっかけとなるため、男性にとってあまりうれしくないはたらきが目立ち、「悪玉男性ホルモン」と呼ばれることもあります。
    ジヒドロテストステロンはそのまま体内に存在しているわけではなく、テストステロンという男性ホルモンが5αリダクターゼという還元酵素と結びつくことによって変換されます。
    そのため5αリダクターゼの活性度が高いほどジヒドロテストステロンが多く産生されますが、活性度の高さには個人差があり遺伝により受け継がれることもわかっています。

    男性ホルモンが影響する薄毛「AGA」とは

    毛深い男性の中には、男性ホルモンの分泌量が多いタイプがいるため、男性ホルモンが影響する薄毛になるのでは、と不安に思うかもしれません。
    しかし、男性ホルモンが多いイコール薄毛になる、とは必ずしも言えないため、ここで男性ホルモンが影響する脱毛症「AGA(男性型脱毛症)」についてくわしく見ていきましょう。

    AGAの原因

    AGAの原因は、「ジヒドロテストステロン」という男性ホルモンによるものと、遺伝による2つの由来があることがわかっています。
    ジヒドロテストステロンは、テストステロンが「5αリダクターゼ」という酵素と結びついて変換される男性ホルモンで、5αリダクターゼの活性度が高いほどジヒドロテストステロンの量が多いと言えるでしょう。
    テストステロンをジヒドロテストステロンに変換する5αリダクターゼの活性度は両親から、ジヒドロテストステロンがはたらくための「アンドロゲンレセプター」という男性ホルモン受容体の感受性は、母方の祖父や曽祖父といった男性から引き継がれるため、AGAの発症しやすさは遺伝に由来することがわかります。

    AGAのメカニズム

    ジヒドロテストロンは、アンドロゲンレセプターに取り込まれると「脱毛因子(TGF-β)」を産生します。
    TGF-βは、成長途中の髪の成長を強制的にストップさせ、抜けるよう促すはたらきがありますが、TGF-βはもうひとつの脱毛因子である「FGF-5」に抜け毛を起こさせるよう伝達するため、FGF-5がスイッチとなり髪の元である「毛母細胞」に栄養や発毛指令を送っていた毛乳頭細胞の活動がストップします。
    すると、成長途中の髪が抜け落ちて抜け毛が増え、薄毛症状が現れるというのがAGAのメカニズムです。

    AGAの症状

    AGAは、以下のように見た目に特徴的な薄毛や抜け毛症状の進行パターンがあるため、症状により診断がつくことが多い脱毛症です。
    ・こめかみの生え際から薄毛が始まり、正面から見てアルファベットのMのように症状が進行する「M字型」
    ・頭頂部から薄毛が始まり、頭上から見てアルファベットのOのように見える「O字型」
    ・額の生え際全体と頭頂部に薄毛が広がった①と②が融合した状態で、頭上から見てアルファベットのUのように見える「U字型」
    M字型とO字型はどちらか一方だけ見られる場合もあれば、併発する場合もあ理、その場合は進行が早いという特徴があります。
    日本人男性はM字型の発症が多いといわれていますが、どの進行パターンにおいても最終的には頭部全体の髪の毛が抜け落ちていくという「進行性」という特徴があり、進行速度には個人差がありますが、治療しなければ自然治癒することは期待できないでしょう。

    体毛が濃い人が気をつけるべき薄毛に関係するポイントとは

    体毛が濃いこと自体が薄毛の原因になるわけではありませんが、体毛が濃い人で男性ホルモンの分泌が多い場合はAGAに注意することをおすすめします。
    ここでは、体毛が濃い人に気をつけてほしい薄毛に進行しやすくなるチェックポイントを紹介しますので、当てはまる場合はできるだけ早く対策を始めましょう。

    家族や家系に薄毛やAGAの男性がいる

    家族や家系に薄毛の人がいる場合、脱毛因子を産生するアンドロゲンレセプターの感受性は母方の祖父や曽祖父から遺伝するため、母方に薄毛の男性がいる場合はAGAを発症する可能性が高いと言われています。
    また、テストステロンをジヒドロテストステロンに変換する酵素である5αリダクターゼの活性度が高いほどAGAの発症や進行を早める可能性があり、5αリダクターゼの活性度は両親から遺伝するため親兄弟に薄毛が見られていたら注意が必要です。

    喫煙習慣がある

    喫煙者は非喫煙者に比べてジヒドロテストステロンの濃度が高くなることがわかっているため、テストステロンの分泌が多い体毛が濃い人は、AGA発症や進行が早くなる可能性があります。
    また、タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があるため頭皮の血行不良をまねき、一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと結びついて血中の酸素濃度が不足するため、毛母細胞への栄養や酸素が不足し髪が成長しにくくなるおそれがあります。
    さらに、喫煙によりビタミンCが破壊されたり活性酸素除去のために亜鉛が大量に消費されることで、髪の生成に必要な栄養素が不足することも喫煙が薄毛に影響する要因だと言えるでしょう。

    睡眠不足や運動不足など生活習慣に乱れがある

    睡眠不足や運動不足など生活習慣の乱れは髪の成長を妨げるおそれがあり、体毛が濃い人は薄毛のリスクが上がるため注意が必要です。
    睡眠時間が4時間以内や就寝と起床時間がバラバラなど睡眠不足の状態や、中途覚醒が多く熟睡できない睡眠の質が低下した状態などの睡眠習慣に乱れは、髪の成長を促す「成長ホルモン」の分泌を減少させ、薄毛や抜け毛を引き起こす要因になります。
    また、慢性的な運動不足は頭皮の血行不良や代謝の低下をまねき、頭皮の硬化や毛母細胞への栄養や酸素供給の低下から髪の成長不良につながるおそれがあり、薄毛や抜け毛の増加に注意が必要です。

    体毛や髭が濃い人におすすめの薄毛対策とは

    AGAの原因には男性ホルモンが由来していますが、男性ホルモンの分泌を抑えることは弊害が多くおすすめできません。
    そこで、男性ホルモンの分泌は維持したまま薄毛の進行や抜け毛を抑えるための対策を紹介しますので、できることから始めましょう。

    AGA専門クリニックに相談する

    AGA治療は内服薬と外用薬による投薬治療が基本となっていますが、AGA専門クリニックでは5αリダクターゼのはたらきを阻害する内服薬治療をベースにしたAGA治療が受けられます。
    日本で承認されている治療薬には、「フィナステリド」と「デュタステリド」という成分の5αリダクターゼ阻害薬の内服薬と、「ミノキシジル」の外用薬があります。
    5αリダクターゼⅡ型のみを阻害するフィナステリドと、Ⅰ型Ⅱ型両方を阻害するデュタステリドには、どちらもテストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を阻害し、脱毛因子の産生を防いで抜け毛や薄毛を予防するはたらきがあります。
    外用薬のミノキシジルはもともと高血圧の治療薬として使用されていましたが、血管拡張作用と毛母細胞や毛乳頭細胞を活性化させるはたらきが認められ、第一類医薬品として外用薬が発毛剤として承認されています。
    AGAはその人の症状に合わせた最適な治療を選ぶことが大切ですので、ひとりで悩まずにAGA専門クリニックに相談しましょう。

    頭皮ケアを強化する

    頭皮の乾燥や炎症など、頭皮トラブルは抜け毛を進行させたり髪の成長を妨げる大きな原因となります。
    頭皮トラブルを防ぐためには、毎日のヘアケアで頭皮を清潔にして健康に保つことが大切ですので、まずシャンプー方法から見直し以下の方法を実践しましょう。
    ・シャンプーは1日1回夜のみにして洗い過ぎない
    ・シャンプー前のブラッシングで髪のからまりとほこりを取る
    ・38〜40℃程度のお湯で頭皮を予洗いしてから泡立てたシャンプーで頭皮を洗う
    ・トリートメントは頭皮につかないよう毛先中心につける
    ・洗い時間の倍以上かけてしっかりすすぐ
    ・タオルドライはこすらず押し当てるように水分を拭き取る
    ・濡れた髪は放置せずすぐにドライヤーで乾かす
    ・頭皮から髪の順番で乾かした後頭皮用ローションで保湿する
    ・外出時は頭皮用UVなどで日焼け対策する

    生活習慣の見直し

    睡眠中に分泌される成長ホルモンは、入眠後に訪れるノンレム睡眠という深い眠りの30分後に分泌量が最大になり、その後3時間程度減少していきますので、入眠後なるべく早くノンレム睡眠に入り睡眠の質を維持することが大切です。
    質の良い睡眠には、「入眠までにかかる時間が短い」「中途覚醒のない熟睡」「寝起きがすっきりしてすぐに行動できる」ことが必要ですので、就寝時間と起床時間を毎日一定させ、食事や入浴は就寝2時間前までに済ませ胃腸や体を休めることを意識しましょう。
    さらに、夕方4時以降はカフェインの摂取は控え、就寝2時間前からはスマホやテレビなどの光刺激を避け、部屋の照明も落とすことをおすすめします。

    まとめ

    体毛が濃いと将来薄毛になる可能性はないとは言えませんが、薄毛の原因は体毛の濃さだけではなくさまざまです。
    自分の体質や遺伝の可能性とともに、普段の生活習慣や頭皮ケアも重要ですので、薄毛が心配であれば専門家に相談することをお勧めします。
    AGA薄毛予防治療クリニックでは、みなさんの状態に合わせて薄毛の予防や治療をご提案しています。
    身近で続けやすいAGA予防治療のため、オンライン診療を充実していますので、お気軽にご相談ください。

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