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AGA対策のかつらや植毛で薄毛が進行する?思わぬリスクと注意点を徹底解説
薄毛や抜け毛が気になってきたときに、対策として「かつら」や「植毛」を思い浮かべる男性も多いのではないでしょうか。
かつらや植毛は昔から使われている薄毛対策であり、内服や外用などの治療による副作用の心配や手間が煩わしいと感じる場合には検討したいと思うかもしれません。
しかし、薄毛や抜け毛の原因がAGAだった場合、かつらや植毛では根本原因を解決できないため薄毛が進行する可能性が考えられます。
今回は薄毛や抜け毛対策としてのかつらや植毛の思わぬリスクや注意点と、AGAの治療法について解説します。
薄毛や抜け毛を治療したいけれど方法に迷っているという男性はぜひ参考にしてください。■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
AGA対策にかつらを使用するメリットデメリット
着けるだけで薄毛をカバーできる手軽さが魅力のかつらですが、メリットが多い反面汗で蒸れやすく頭皮環境が悪化しやすいなどのデメリットも存在します。
ここではAGA対策にかつらを使用するメリットとデメリットや、かつらをおすすめできる人と注意が必要な人の特徴について解説します。かつらを使用するメリットとおすすめな人とは
かつらのメリット①:気になる部分か全体か使用場所が選べる
男性用のかつらには部分的に薄毛をカバーする「ポイントウィッグ」と頭部全体をカバーする「フルウィッグ」があり、目的によって使い分けられます。
そのためAGAに特徴的な「M字」や「O字」といった前額部や頭頂部に現れる薄毛に対し、ピンポイントに使用できます。かつらのメリット②:使いたい時だけ手軽に着けられる
かつらは一旦購入すれば、自宅や外出先など場所を選ばず使いたいときに簡単に装着できるため、イベントや写真撮影のためなど薄毛をカバーしたい目的と日時が絞られている場合は特に大きなメリットになるためおすすめできます。かつらのメリット③:身体的な負担が少ない
AGA治療には、注入療法や投薬治療などがあり、それぞれ注射の痛みや内服による副作用の可能性があると言われています。
そのため痛みにとても弱い場合や、既往歴があり内服治療が難しい人には身体的な負担が少ないためおすすめできるでしょう。かつらのデメリットと注意が必要な人
かつらのデメリット①:長時間の着用や無理な装着方法により頭皮トラブルが起きやすい
かつらの多くは地毛の一部とかつらをピンで止めて固定するため、無理な留め方をしていると髪が引っ張られ抜けやすくなるおそれがあります。
また、通気性の良くないかつらを長時間着用したり、運動中に着用していると頭皮が脂や汗で蒸れてしまい、雑菌の繁殖から頭皮の炎症などの頭皮トラブルに発展する可能性があるでしょう。
そのため、敏感肌タイプの人や頭部に傷などのトラブルがある人は頭皮トラブルが起こりやすいため注意が必要です。かつらのデメリット②:メンテナンスの手間や定期的な買い替えが必要
かつらは日々メンテナンスが必要なため、毎日の習慣に慣れるまでにわすらわしいと感じるかもしれません。
また、使用後2〜4年経過すると、根本のからまりや毛質の劣化などにより着用時に不自然な感じが出てくるため、買い替える必要があります。
かつらの種類によっては数十万円するものもあるため、費用がかさむことはデメリットのひとつと言えるでしょう。
薄毛対策にあまりお金をかけたくない人は、かつらの購入頻度や価格に注意が必要です。かつらのデメリット③:取れてしまったり、外さなければいけない場所などで薄毛を見られる可能性がある
強風によってかつらがずれたり取れることや、サウナや温泉などでかつらを外さなくてはならなくなった場合、自分の意思に反して薄毛を見られる可能性があります。
他の人にかつらの使用を知られたくない人にとっては大きなデメリットになるでしょう。かつらのリスクと注意点
かぶるだけで必要なときに薄毛を簡単にカバーできるかつらですが、使い方によっては薄毛の進行のきっかけになるなどのリスクがあるため注意が必要です。
ここではかつらの使用中に発生する可能性があるリスクと使用における注意点について解説します。AGA対策にかつらを使用するリスクとは
AGA対策としてカツラを使用する際考えられるリスクは以下が挙げられます。
・汗蒸れや無理な固定などによる頭皮トラブル
日常生活の大半をかつらをかぶって過ごしていると、頭皮の汗蒸れにより不衛生な状態になり、雑菌の繁殖による痒みや炎症などの頭皮トラブルを引き起こすおそれがあります。
また、かつらと地毛を固定するためのピンやコームの金属にアレルギーを起こしたり、無理な位置で固定することによる牽引性脱毛の可能性もリスクとして覚えておいた方がいいでしょう。・AGAの進行
AGAは進行性の脱毛症で、成人男性の3人に1人に発症すると言われています。
そのため薄毛の原因がAGAだった場合は、かつらで薄毛をカバーしても時間の経過とともに薄毛の範囲が広がり、同じかつらではカバー出来なくなる可能性があります。
さらに、AGAの原因は遺伝や男性ホルモンに由来するため、かつらの使用では根本的な原因の解消はできません。
従って、かつら使用中もAGAの症状が進んでいくというリスクが大きいでしょう。・オーダーメイドなどかつらによっては購入やメンテナンスにコストがかかる
近年のかつらはぱっと見には地毛と区別がつかないものも多く、カラーやパーマが可能なものまで販売されています。
しかしそういった高性能なかつらは高額なことが多く、オーダーメイドでは50万円以上のものも少なくないようです。
また、かつらは破損や増毛のために定期的なメンテナスが必要で、その度に5万円前後かかることが多く、かつらの使用には高額なコストがかかることがリスクのひとつと言えるでしょう。“かつらは好きな時に自分で簡単に薄毛をカバーできますが、薄毛や抜け毛の原因にアプローチすることはできません。
成人男性の薄毛や抜け毛の原因の大半AGAは進行性の脱毛症のため、原因を治療しないとどんどん症状が進んでいきます。”かつら使用時の注意点
かつらを手軽に薄毛をカバーできる方法として活用するために、以下の注意点をチェックしていきましょう。
注意点①:かつらは困った時の手段にとどめておく
かつらの常用は頭皮トラブルを招きやすいことやかつらそのものの劣化を早めるリスクがありますので、できるだけ使用頻度を少なくすることをおすすめします。
必要時のみの使用にとどめることで、頭皮トラブルなどリスクの軽減が期待できます。注意点②:AGA治療を併用する
AGAによる薄毛や抜け毛はかつらでは治療できないため、かつらで現状の薄毛をカバーしながらAGA治療で自然に髪を生やすことをおすすめします。
AGA治療に抵抗があるという男性も、治療の種類や方法について一度AGA専門クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。
オンライン診療であれば、通院や診療にかかる時間が減り自分の都合のいい場所と時間で診察が受けられます。AGA治療における植毛のメリットデメリット
植毛治療は1回の治療で薄毛にならない自分の毛が移植できるため、治療を長期的に続けたくない人や副作用が心配な人にとっては魅力を感じるかもしれません。
ここではAGA治療のひとつである植毛のメリットとデメリットや、植毛をおすすめできる人と注意が必要な人の特徴について解説します。植毛の特徴やメリットとおすすめできる人とは
植毛の特徴:今生えている自分の髪を希望の部位に移植できる
植毛のために採取されるのは、襟足や後頭部や側頭部といったAGAの症状が出にくい部分の髪です。
採取は毛根を含んだ頭皮を帯状に採取する「ストリップ法」と、毛穴1つずつ毛根を採取する「FUE法」があり、傷が小さくすむFUE法に人気があります。
移植した髪は一旦抜けますが、定着すると数ヶ月後に新しい髪が生え成長するようになります。”植毛のメリット①:副作用としての拒否反応がなくメンテナンス不要
自毛植毛は自分の髪を移植するため、拒否反応やアレルギー反応の心配がなく定着すれば再手術の必要もありません。
自分の髪が自然に生え、1回の治療で済むという大きなメリットがあります。植毛のメリット②:髪が抜け落ちた部分に髪を生やせる
薄毛や抜け毛が進行し全く毛が生えなくなった部分に植毛することで、再び髪を生やせる可能性があります。
植毛は毛根ごと移植するため、頭皮に毛穴が見られなくても移植が可能で定着が見込めるでしょう。植毛のデメリットと注意が必要な人は
植毛のデメリット①:傷ができる
自毛植毛では、採取した範囲に応じてくり抜いた形や線状の傷ができるというデメリットがあります。
時間の経過とともにほとんど見た目にわからなくなることが多いものの、アレルギー体質の人や糖尿病などの既往がある人は傷が残りやすくなる可能性があります。
完全に傷がなくなることはないため、少しでも傷が気になるという人はよく検討しましょう。植毛のデメリット②:効果の実感に時間がかかる
移植した髪が定着し、髪の生え変わりの「ヘアサイクル」が正常になって新しい髪が生えてきたと実感するまでには、最低6ヶ月から、多くは1年程度かかると言われています。
さらに、生え始めは毛が細いため、太く健康な髪に育つには数年かかることから即効性を求める場合には向かないと言えるでしょう。植毛のデメリット③:植毛できる毛の量に限界がある
自毛植毛の場合、薄毛の影響の少ない元気な髪を選んで移植するため、希望範囲全てを網羅する量の毛が採取できない可能性があります。
そのため移植後に薄毛が進行し、再移植を希望したとしても同じように消耗できる保証がない、というのがデメリットのひとつとして挙げられます。
薄毛の症状が気になり始めたばかりの人は、今後薄毛が進行していく可能性があるため植毛するタイミングの見極めに注意が必要でしょう。植毛のリスクと注意点
植毛は自分の髪を利用するため安全安心な面もありますが、手術という方法が必要なため、思わぬリスクについても知っておくべきでしょう。
ここではかつらの使用中に発生する可能性があるリスクと使用における注意点について解説します。AGA治療における植毛のリスクとは
AGA治療における植毛に対して考えられるリスクとしては、以下が挙げられます。
植毛のリスク①:手術後の後遺症
移植手術には麻酔を使用することや、少なからず頭皮に傷をつける必要があるため、術後の痛みや痺れや腫れといった後遺症のリスクがあります。
多くは一時的なもので時間の経過とともに改善していきますが、一定期間ダウンタイムがあることは理解しておきましょう。植毛のリスク②定着しない可能性がある
自毛植毛は定着率が82%程度と言われており*、理由は解明されていませんが100%ではありません。
そのため移植した髪が全て生えてこないというリスクがあります。植毛のリスク③:1回の移植にかかる費用が高額
植毛は地毛の採取や株分けと植え付けが必要で、それぞれ高い技術と人手が要求されます。
そのため費用が高額になることが多く、相場では100万円前後と言われているため気軽に試せる治療とは言いにくいでしょう。植毛のリスク④:AGAの進行の予防はできない
植毛では薄毛や抜け毛部分の治療はできますが、AGAの進行を止めることはできません。
そのため移植部分の毛はしっかり生えたものの、他の部分に薄毛や抜け毛の症状が出る可能性があるというリスクが考えられます。
植毛の本数や回数には限りがあるため、不自然なヘアスタイルにならないようよく検討する必要があるでしょう。*参照:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版(https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf)
植毛における注意点
AGA治療に植毛を検討する際は、以下の注意点をチェックしておきましょう。
注意点①:医師と十分に相談する
植毛の範囲や本数だけではなく、どこまでの治療を希望するのかといった将来的なことも含め、植毛が本当に自分に合った治療なのかをしっかり相談しましょう。
一度植毛した毛を元に戻すことがないよう、少しでも不安や疑問があったら納得いくまで質問して迷いのない状態で植毛を受けることが大切です。
注意点②:他のAGA治療を併用する
植毛はAGAの進行を止める手術ではないため、薄毛や抜け毛の原因がAGAの場合は他のAGA治療を併用することをおすすめします。かつらや植毛以外におすすめできるAGA治療とは
AGAは男性ホルモンや遺伝といった原因がわかっている脱毛症のため、適切な治療で進行を遅らせたり髪を生やせる可能性があります。
かつらや植毛との併用としてもおすすめできる治療法について見ていきましょう。内服薬と外用薬による投薬治療
・内服薬治療
AGAの原因は、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンが、ホルモン受容体に取り込まれ「脱毛因子」という抜け毛指令を過剰に出すことだと言われています。
ジヒドロテストステロンは、5αリダクターゼという酵素によってテストステロンという別の男性ホルモンから変換されますが、「プロペシア」や「ザガーロ」という内服薬により酵素の働きを阻害できます。
そのため「プロペシア」や「ザガーロ」などの内服薬治療は、AGAの根本治療と言えるでしょう。
・外用薬治療
髪の毛は「毛母細胞」という髪の元の細胞が、「毛乳頭細胞」の発毛指令を受けて分裂して成長していきます。
そこで、血管拡張作用により血行を改善し、髪に十分な栄養を送ることと、毛乳頭細胞に直接働きかけ育毛促進因子の産生を促す「ミノキシジル」という外用薬がAGA治療に効果があると厚生労働省に認可されています。
気になる部分に直接塗布する外用薬のため、全身の副作用の心配が少ないことから様々な男性に使いやすく始めやすい治療と言えるでしょう。まとめ|薄毛や抜け毛対策にはかつらや植毛の前にAGA専門クリニックへ相談しよう
かつらには手軽に薄毛を隠せるメリットがあり、植毛には1回の手術で手術部位の髪がまた生え薄毛の心配がなくなるというメリットがありますが、それぞれ現状の薄毛はカバーできてもAGAの進行や今後の薄毛や抜け毛の進行が止められないという注意ポイントがあります。
そこで現状の薄毛症状をなんとかしたい、ということだけに捉われるのではなく、将来的になりたい自分の姿をしっかり考えましょう。
自分にどんな治療が合うのかわからないという場合は、今できることと将来のためにできることを、AGA専門クリニックの専門医に相談してはいかがでしょうか。監修した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
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