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【保存版】ダイエット(食事制限)と抜け毛の関係性
AGAは年代関係なく発症することで知られていますが、その中でも最も発症率が高いのが40~50代の中年男性であると言われています。その年代の男性は代謝が落ちてしまうことや加齢などによる「中年太り」の悩みを抱える方も多く、AGAの悩みと同時に体型へのコンプレックスを抱える方が多い世代です。AGA治療では生活習慣の改善を指摘されることもあるため、AGA治療をきっかけとしてダイエットに励む方もいらっしゃいます。しかし間違ったダイエットを行ってしまうことで、時に抜け毛を増加させてしまう可能性もあります。今回はそんなダイエットと抜け毛の関係性や、正しい食事のとり方について解説をしていきます。
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
ダイエットでなぜ抜け毛が発生してしまうのか?
ダイエットと言っても、その方法はさまざまかと思います。一般的にいいとされているダイエットは適度な運動、健康的な食事を行い筋力をつけながら健康体型を目指すというものです。しかし「ダイエットを頑張りたい」という強い意気込みから、間違ったダイエットを行ってしまい抜け毛につながってしまうというケースがよく見受けられます。では、一体どんなダイエットによって抜け毛は発生してしまうのでしょうか。その理由と一緒に詳しく説明をしていきます。
栄養不足に陥る
間違ったダイエットで一番陥りやすいのが、過激な食事制限による栄養不足です。人間の体は生命の維持に大切な部分から優先的に栄養が届けられるようにできています。髪の毛の優先順位は低く、通常の食事をとっていてもかなり意識しないと十分な栄養が届けられません。そんな中で減量を優先した過激な食事制限を行ってしまうと、より髪の毛に栄養が届かなくなってしまい、食事制限が長引くほど髪の毛はどんどん栄養失調になっていきます。栄養失調になった髪の毛は、最初はハリ・コシが失われ、次第に細くやせ細り寿命を全うできないまま抜け落ちてしまいます。
乾燥による頭皮トラブル
栄養不足が続くと、髪の毛だけではなく頭皮にも異常が出てきます。間違った食事制限は脂質を過激に制限するという方法が多く、体にとって必要な脂質すらもカットしてしまうといったケースが多く見受けられます。このようになってしまうと、体だけではなく頭皮も乾燥しやすくなってしまい、フケが出てしまったり、頭皮のバリア機能が低下することによる湿疹や発疹などの頭皮トラブルが増えてしまいます。脂質が出すぎてもよくはありませんが、脂質が少なすぎても頭皮トラブルにつながり、症状が進むとヘアサイクルに影響を及ぼすやがて抜け毛を増やしてしまうといった悪循環に陥ります。
ストレスが溜まる
過度なストレスは当然体に大きなストレスをかけてしまいます。普段AGAの治療の中で、生活習慣の中でストレスを発散するのも大切なことですとお話をしておりますが、過激なダイエットは逆効果で常にストレスをかけてしまっていることになります。過激な食事制限で本来必要な分も食事を摂取できていないとなると、「ご飯を食べたいのに食べられない」という心理的ストレスもかかってしまいます。ストレスは交感神経を優位にし、血管を収縮させる作用があります。血管を収縮させるということは、ぎゅっと血管の通り道を狭めているということになりますので、血流も悪くなってしまいます。血流が悪くなると頭皮に十分な酸素や栄養が届けられなくなってしまうため、ヘアサイクルを見出し抜け毛を増やす原因につながります。「ストレスくらいで」と思われるかもしれませんが、さまざまな積み重ねによって抜け毛につながってしまうのです。
ホルモンバランスが崩れる
これまで解説してきた変化が体に発生することで、ホルモンバランスが一時的に崩れてしまう可能性もあります。AGAは男性ホルモンが起因して発生するため、ホルモンバランスによる乱れも無視できない体の変化です。ホルモンバランスは個人差がありますが、AGAの原因物質を増やしてしまう可能性だけではなく、今までの体内バランスが崩れてしまうことにより健康を損なう可能性もあります。
ダイエットとAGA対策を両立するためには?
AGA改善のために取り組んだダイエットが、AGAを悪化させてしまう可能性があるということについて知っていただけたかと思います。しかしダイエットとAGA対策は、正しく行うことできちんと両立することができます。間違ったダイエットをしてしまっていた、今のダイエットに限界を感じている、という方は以下の方法を是非参考にしてみてくださいね。
栄養バランスのとれた食事を心がける
ダイエットもしたいけれど抜け毛は嫌だ、という方はまずは普段の食生活を見直してみましょう。過度な食事制限は抜け毛に影響を及ぼすとお話をしてまいりましたが、普段の食事が偏食であったり、ファーストフードや炭水化物メインの食事をしてはいませんか? 特に時間がないという方はコンビニ弁当になってしまいがちで、1日に必要な栄養がとれていないという方も多いです。ダイエットに必要な食事制限は、栄養バランスのとれた食事をするだけで十分です。特に髪の毛にいいとされているタンパク質、亜鉛、ミネラル類、ビタミン類などをバランスよく摂取するようにしましょう。以下の記事では実際に髪の毛にいい食べ物について詳しく解説をしておりますので、どんなものを食べていいか分からない、という方は是非以下の記事を参考にしてみてくださいね。
◎合わせて読みたい記事!
薄毛・AGAの方必見、薄毛予防に効果的な食事とは?
https://aga-yobou.jp/aga/shokuji-eat食事制限だけに頼らない
食事制限だけをして痩せよう、と考えてはいませんか? 過度な食事制限は体重の減りが早く、即効性があるような感覚になりますが、実際は浮腫みがとれただけで体脂肪率は変わらないなんてこともあります。食事を制限することで活動するエネルギーもなくなり、動かなくなることで体の筋肉量も落ちてしまいます。筋肉力が落ちると代謝が悪くなり、ダイエットをするにも不向きな体になってしまいメリット面がありません。健康的な生活を行うためにも、食事制限はあくまで「食べ過ぎている分」や「過剰に摂取していた脂質・糖質」のコントロールのみに留めておくようにしましょう。
日常生活の中に運動を取り入れる
食事制限だけでダイエットをしていくのは、上記でも解説したように筋力低下にもつながりあまりオススメできる方法ではありません。バランスのとれた食事を心がけると共に、運動も日常生活の中に取り入れていくようにしましょう。特にオススメなものが有酸素運動です。有酸素運動とは体内の脂肪などと酸素が結びつき、活動のためのエネルギーを生み出すことからそのように呼ばれています。「運動」と聞くとつ「辛いもの」「苦しいもの」という認識の方も多いかと思いますが、有酸素運動はジョギングやウォーキングなど比較的体への負荷が軽い運動を行うことで、継続しやすく長期的な効果を見込めます。健康目的である場合、一日に30分程度行うことを推奨されていますが、一日の中で30分も運動のために時間が取れないという方も多いかと思います。そのような方は通勤時間を利用して一駅前から歩く、もしくは帰りに一駅手前から歩く、などといった工夫をすることで今の生活スタイルのまま運動時間を確保することができます。有酸素運動以外では、筋トレもオススメです。高負荷なトレーニングを行うことで、脳がエネルギーが必要だと判断し成長ホルモンを分泌するようになります。成長ホルモンは髪の毛の成長にも欠かせないもので、運動では筋トレを行った際に一番多く分泌されます。筋トレであれば10分程度でも十分効果はありますし、空き時間にスクワットなどを行うこともできますので、忙しい方にオススメな運動のひとつでもあります。
睡眠をたっぷりとる
現代人は睡眠時間が足りていないとよく言われ、なにかと蔑ろにされてしまう睡眠ですが、実はダイエットにもAGA改善にも睡眠はとても大切です。睡眠中には成長ホルモンが一番多く分泌されます。この成長ホルモンは成長期をピークに年々減少していってしまうものですが、良質な睡眠時間を確保することで睡眠時間に成長ホルモンを効率的に分泌することができます。またダイエットの目線からも、十分な睡眠をとることで食欲を正常に戻すホルモンが分泌されるため、過食予防にもなります。その他に運動などでダメージを負った筋肉の回復や、心身のバランスを整える働き、脂肪の分解を促す働き・・・など、睡眠は体の健康にとってもいいことがたくさんあります。睡眠時間は1日7時間が理想とされますが、可能であれば毎日同じリズムで睡眠時間を確保できるよう工夫してみましょう。
生活習慣の改善だけではAGAは完治しない!
ここまでの内容はいかがだったでしょうか。適度な食事管理と運動、睡眠でダイエットとAGA対策両方を両立していくことは十分可能です。しかし残念ながら、一度発症してしまったAGAは例え生活習慣を完璧に改善したとしても、完治することはありません。それどころか、生活習慣を改善してもAGAの進行が上回り悪化していってしまう・・・ということは、実はよくあるケースです。せっかく生活習慣を改善しても効果が見えないと嫌になってしまいますよね。AGAは進行型の病気であるため、薄毛や抜け毛などの明らかな症状がある場合は専門クリニックを受診することが大切です。
なぜ生活習慣だけAGAは改善しない?
AGAの発症原因の8割以上は遺伝と言われています。またAGAは男性ホルモンの一種であるテストステロンが起因となり発症します。テストステロンとは男性の体をより男性らしくするために作用するホルモンで、筋肉や骨の維持・成長に大きく関わっています。このテストステロンですが、5αリダクターゼと結びつくことによりジヒドロテストステロンという物質に変化します。このジヒドロテストステロンがAGAの原因物質です。ジヒドロテストステロンが頭皮の毛母細胞にあるホルモン受容体と結合し、脱毛因子と呼ばれる「TGF-β」を増加させます。この一連の流れによりヘアサイクルが乱れ、髪の毛が抜けてしまい薄毛になるAGAが発症します。生活習慣の改善ではこの原因物質そのものを取り除くことは難しく、また遺伝によるものですので体質的な部分もあり、自力で症状を改善するのは大変難しい部分です。もちろんAGA治療において生活習慣の改善はとても大切ですが、AGAを根本治療するためには専門クリニックで服薬などを行う必要があります。少しでも気になる症状があれば、まずは専門クリニックを受診するようにしましょう。
監修した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
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