抜け毛の種類の見分け方を知りたい！自然脱毛と異常脱毛の特徴を解説

私たちの髪は、日々少しずつ生え変わっています。朝のブラッシングやシャンプーのときに抜け毛があっても、それは「自然脱毛」と呼ばれる正常な現象です。理由として髪には「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルがあり、一定期間を経て自然に抜け落ちる仕組みが備わっています。そのため、寿命がきて自然に髪の毛が脱毛すること自体は問題ないのです。しかし抜け落ちた髪の毛は、どれも同じようにも見えますよね。そこでここではまず、自然脱毛の特徴や見分け方を詳しく解説していきます。

人の髪は、1日におよそ50〜100本ほど抜けるのが自然なサイクルです。数だけ聞くと「多い」と感じるかもしれませんが、実際には100本程度の抜け毛は日常生活の中で、ほとんど気になることはありません。そしてこの自然な抜け毛は、髪の毛が生まれ変わる「ヘアサイクル」の一環であり、抜け毛があっても新しい毛が生えるため問題はありません。ブラッシングの際やシャンプーの際に抜ける抜け毛もごく一般的な自然な現象ですので、数本抜ける程度であれば不安に感じる必要はありませんよ。

自然に抜けた髪の毛の毛根部分は、白くて丸みのある形をしています。これは成長期を終えた髪が、自然なサイクルで抜け落ちた証拠です。さらに形が球体に近いほど、より状態のいい自然な抜け毛と言えます。またさらに色を確認できそうであれば、毛根部分の色もチェックしてみましょう。健康な頭皮環境であれば、抜け毛の毛根部分が白く半透明な色になっているはずです。ただし時間が過ぎてしまった抜け毛は、この白い部分の観察が上手くいかないこともありますので、ブラッシングの際に抜けてしまったなどで時間が経過していない抜け毛を観察してみると、より状態を正確に把握しやすくなります。

抜け毛は年間を通して一定ではなく、特に秋口に増える傾向があります。夏の紫外線や汗、皮脂の影響で頭皮がダメージを受けるため、秋は自然脱毛が一時的に多くなるのです。また、気温の変化やホルモンバランスの揺らぎも影響します。これらは一過性のものであり、時間の経過とともに抜け毛の量は安定していきます。季節的な抜け毛は自然な現象なので、長期間続かない限り過度な心配はいりません。季節性の抜け毛は1～2ヵ月程度で落ち着いてきますので、抜け毛が増えすぎていないか、時間の経過とともに落ち着いてきているかも確認しておくと安心ですよ。

髪の毛は、根本から毛先にかけてなんとなく細くなっているようなイメージがありますよね。しかし実際は、健康な髪の毛であれば根元から毛先にかけて、ほぼ太さは一定となっているはずです。また日本人の平均的な髪の毛の太さは0.08mmと言われており、全世界で見ても太めの髪の毛です。そのため、目で見てもある程度太さの変化を確認することができます。太さに大きな変化が見られないか、ハリツヤがあり、抜け毛を持った時にしならないかなども判断ポイントのひとつです。

自然脱毛であれば、頭皮にかゆみ・赤み・フケなどの異常は見られません。健康な頭皮はうるおいが保たれ、血行が良好な状態です。頭皮の血行は触っても分かりにくいところですが、色で判断することもできます。一般的に頭皮は白～青白い色であれば、良好な状態と判断できます。逆に赤い状態は、頭皮に延焼が起きている可能性が高いため、健康な状態とは言えません。顔は血色があると健康な状態と判断されますが、頭皮は判断ポイントが異なるため注意が必要です。さらに頭皮を触った際にべとつきや嫌な臭いがないか、定期的に頭皮の状態をチェックしておくのもオススメです。抜け毛の状態だけに目がいってしまいがちですが、せっかくセルフチェックをするなら、頭皮の状態も一緒に確認しておきましょう。

抜け毛が増えても「ヘアサイクルの一部だろう」と思いがちですが、実はその中に異常な脱毛症状が隠れていることがあります。異常な脱毛とは、髪の成長サイクルが乱れ、成長途中で抜けてしまう状態を指します。放置すると薄毛が進行し、特に男性ではAGA（男性型脱毛症）が関係しているケースも少なくありません。ここでは、異常脱毛に見られる代表的なサインを紹介していきます。特に最近抜け毛に悩んでいるという方は、当てはまる項目がないか確認しておきましょう。

毎日の抜け毛が100本を超えるようになると、異常な脱毛が発生している可能性があります。特に、朝起きたときに枕やシーツに大量の毛が落ちていたり、洗髪後の排水口に束になった抜け毛がすぐに溜まるなどの場合は注意が必要です。自然な脱毛では一時的に増えることもありますが、数週間経っても抜け毛の量が減らない場合は、ヘアサイクルの乱れが進行している可能性があります。抜け毛が慢性的に続くようなら、抜け毛を繰り返しながら症状が悪化してしまう可能性もあるため、注意が必要です。

異常な脱毛が発生している状況では、髪が十分に成長する前に抜け落ちるため、短くて細い毛が多く見られます。これらは本来、成長期の途中にある髪であり、健康なヘアサイクルであれば抜けるはずのない段階です。特に細くてコシのない毛ばかりが目立つようになると、毛根が弱っているサインといえます。こうした短く細い抜け毛が続いてしまうと、全体のボリュームが徐々に減少し、薄毛の進行につながることがあります。

鏡を見たときに、以前より生え際や頭頂部の地肌が目立つようになった場合、それは異常脱毛が進行している可能性があります。特に男性では、AGAの初期症状としてM字型の生え際の後退や、頭頂部のボリューム低下が見られます。自然な脱毛では髪の密度が急に減ることはないため、急に髪のボリュームダウンを感じた場合は危険サインです。地肌が透けて見える、髪を分けたときに隙間が広がっていると感じたら、脱毛が進行している可能性があるとして注意しましょう。

頭皮トラブルが起きている場合も、異常な脱毛につながりやすい状態です。皮脂の過剰分泌や汚れの蓄積によって毛穴が詰まり、毛根が弱ることで髪が抜けやすくなります。毛穴が詰まることで、嫌な臭いがすることもあります。さらにかゆみや赤み、フケの増加といった症状は、頭皮の健康が損なわれているサインです。フケは自分では自覚がないことも多いですが、洋服の肩部分に落ちやすいため、定期的に服にフケが落ちていないかも確認しておきましょう。また、こうした頭皮トラブルの症状が長引くと慢性的な脱毛を招くこともあるため、早めのケアや皮膚科の受診が大切です。

抜け毛を観察したとき、全体的に細く、ハリやコシのない髪が増えている場合は要注意です。抜け毛が細くハリコシがない状態は、毛根が十分に栄養を受け取れておらず、髪の成長力が低下しているサインです。生活習慣の乱れやストレス、ホルモンバランスの崩れなどが関係していることもあります。放置すると髪全体が弱り、ボリュームダウンや薄毛へと進行する可能性が高まります。髪の毛のセットがしにくくなったり、髪の毛が猫っ毛のように柔らかくなってきたという変化がある場合は、注意しましょう。

ここまでで、「異常脱毛の特徴に当てはまってしまった」あるいは「当てはまってはいないけれど不安な症状がある」という方もいらっしゃるかと思います。髪の毛はできればずっと健康で維持したいものですよね。そのため今現在不安を抱えている方は、すぐに対処をする必要があります。では具体的に、異常な脱毛のサインに気付いたら、どのような対処をすればいいのでしょうか。最後に、異常脱毛のサインを見つけた場合の対処法について、詳しく解説していきます。

まず見直したいのが、毎日のシャンプー習慣です。間違ったシャンプーは、皮脂や汚れの詰まりは毛根を弱らせ、抜け毛を悪化させる要因になります。予洗いを時間をかけて行うこと、泡を手のひらで十分に泡立ててから使うことは、できていない方も多いのでぜひ今日のシャンプーから見直してみてください。また爪を立てず、指の腹でやさしく洗うことも大切なことです。さらに、洗浄力が強すぎるシャンプーは頭皮の乾燥を招くため、アミノ酸系など低刺激の製品に変えるなども対処法も有効です。洗った後はしっかり乾かして、頭皮を清潔で健康的な状態に保つことが重要です。

髪の成長には、タンパク質・亜鉛・鉄分・ビタミン類といった栄養が欠かせません。偏った食生活が続くと、毛根に十分な栄養が届かず、抜け毛が増える原因になります。特に、ダイエットや外食中心の生活は要注意です。肉・魚・卵・野菜・海藻などをバランスよく摂取することで、髪の生成を支える環境が整います。必要に応じて、食事で十分に摂取できない栄養をサプリメントで補うなどの方法も有効ですよ。

睡眠不足やストレスは、ホルモンバランスを乱し、異常脱毛を引き起こす大きな要因です。特に男性ホルモンの働きが強まると、AGAを誘発しやすくなります。質の良い睡眠を確保し、ストレスをため込まない生活リズムを意識しましょう。入浴や軽い運動、趣味の時間などで心身をリラックスさせることも効果的です。健康的な生活習慣は、髪の再生力を高める基本です。

セルフケアを続けても抜け毛の量や質に改善が見られない場合は、早めに専門クリニックを受診しましょう。特に、頭頂部や生え際の薄毛が進行している場合は、AGAの可能性が高いです。専門医の診断を受けることで、原因に合った治療）を提案してもらうことができます。異常脱毛を放置せず、早めの受診で進行を止めることが、髪を守る最善の対策です。

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