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薄毛や抜け毛には男性ホルモンが影響する?薄毛になりやすい人の特徴を徹底解説
たくましい筋肉や骨格などの男らしさのために男性ホルモンは重要な役割を果たしています。
ところが男性ホルモンが薄毛の原因になるとしたら、分泌量が多いと「将来ハゲるのでは?」と不安になるかもしれません。
「男性ホルモンが多いとハゲやすい」「ヒゲや体毛が濃い男性は年齢に関係なくハゲる」、といった薄毛になりやすい人の特徴や、男性ホルモンと薄毛の関係についての俗説は、正しい部分とそうではない部分があるため正しく理解する必要があります。
成人男性の薄毛は大半がAGA(男性型脱毛症)によるものだと言われており、AGAの原因には男性ホルモンが関与しているということがわかっています。
しかし、薄毛の原因は男性ホルモン以外にもさまざまなことが考えられるため、男性ホルモンの分泌量が多いからといって薄毛になるとは限りません。
そこで今回は、薄毛になりやすい人の特徴と、男性ホルモンが薄毛にどんな影響を及ぼすのかについてくわしく解説します。
【記事のポイント】
・薄毛になりやすい人の特徴とは
・男性ホルモンと薄毛の関係とは
・成人男性の薄毛の原因AGAとは
・薄毛の予防対策とは■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
薄毛になりやすい人の特徴とは
自分が将来薄毛になりやすいか気になっている男性は、まずこちらで薄毛の危険度をセルフチェックしてみましょう。
以下の5つのチェック項目に当てはまる数が多いほど、将来的に薄毛になる危険度が高くなると考えられます。
それぞれの特徴について解説しますので、すでに髪のボリュームダウンや抜け毛が増えたなどの髪の変化を感じている方は、原因を知り早めに対策しましょう。薄毛になりやすい特徴セルフチェック
①家系に薄毛の男性が多い
②頭皮や耳の後ろの皮脂の分泌が多い
③睡眠と運動不足の状態が続いている
④食事のメニューが固定しがちで偏っている
⑤紫外線やセルフブリーチなど頭皮ダメージの機会が多いチェック①家系に薄毛の男性が多い
薄毛の情報は遺伝子によって親から子へ引き継がれるため、家系に薄毛の男性が多ければその分薄毛になる可能性が高くなります。
特に、髪の成長をストップさせ抜けるように指示を出す「脱毛因子」を産生する、「アンドロゲンレセプター」の感受性は母方から高確率で遺伝すると言われていますので、母方の祖父や曽祖父に薄毛が見られたか調べてみましょう。チェック②頭皮や耳の後ろの皮脂の分泌が多い
「脂漏性脱毛症」は成人男性における薄毛を引き起こす原因のひとつであり、頭皮や耳の後ろのほかに胸や背中などの皮脂腺の分布が多い部位に、「脂漏性皮膚炎」が慢性化することで引き起こされます。
脂漏性皮膚炎は大量の皮脂が混ざった黄色っぽいベタついたフケが特徴ですが、前兆として頭皮や耳の後ろのベタつきが増えてきたら注意が必要です。チェック③睡眠と運動不足の状態が続いている
睡眠不足と運動不足は体の新陳代謝を低下させるため、頭皮の血行不良をまねき髪の成長を遅らせ抜けやすくなるリスクを上げるおそれがあります。
また、睡眠中には髪の成長を促す「成長ホルモン」が分泌されるため、睡眠不足の状態が長く続くと髪の成長に影響が出る可能性があります。チェック④食事のメニューが固定しがちで偏っている
食事から摂取する栄養はそのまま髪の栄養となるため、バランスが悪い食事内容が続くと髪の成長が滞るおそれがあります。
コンビニ食や外食中心の食生活の中でも特に同じメニューを続けている場合は、髪に必要な栄養が不足している可能性がありますので将来的に薄毛になりやすい可能性があります。チェック⑤紫外線やセルフブリーチなど頭皮ダメージの機会が多い
頭皮が紫外線などの刺激でダメージを受けてかぶれや炎症を繰り返していると、頭皮の修復に栄養や酸素が消費されるため髪の成長に影響するおそれがあります。
頭皮ダメージが蓄積した髪が育ちにくい頭皮環境は、薄毛になりやすいと言えるでしょう。
頭皮ダメージには、紫外線のほかに頻繁なセルフブリーチやカラーによる薬品の刺激や、洗浄力が強いシャンプー剤など直接頭皮につくものが挙げられますので、普段のヘアケアを見直してみることをおすすめします。男性ホルモンと薄毛の関係とは
男性ホルモンは「アンドロゲン」とも呼ばれているステロイドホルモンの総称です。
「テストステロン」や「ジヒドロテストステロン」など、いくつか種類がありそれぞれ違う働きがあります。
ここでは代表的な男性ホルモンのはたらきと「男性ホルモンが多いとハゲる」と言われる理由や、男性ホルモンと薄毛の関係を以下のポイントでくわしく解説します。
・男性ホルモンのはたらき
・薄毛に関係する男性ホルモンは「ジヒドロテストステロン」
・女性ホルモンを増やすと薄毛予防できる?男性ホルモンのはたらき
代表的な男性ホルモンについて、特徴やはたらきを見ていきましょう。
・テストステロン
男性ホルモンの中で最も分泌量が多く、10〜20代をピークに加齢とともに分泌量が緩やかに減少していきます。
主なはたらきは「骨格や筋肉の増加を促進する」「性欲や性衝動を亢進させる」「集中力の向上や前向きな思考を促進する」といった肉体面精神面の両方にとって重要なホルモンです。・ジヒドロテストステロン(DHT)
テストステロンと「5αリダクターゼ」という還元酵素が結びついて変換されるホルモンです。
主なはたらきは「胎児期の男性外生殖器の形成」「思春期の声変わりなど第二次性徴の促進」「成人以降の皮脂分泌促進や前立腺肥大、AGAの発症への影響」などがあり、成長過程ではたらきが変わるという特徴があります。・デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)
副腎で合成されるステロイドホルモンの一種でテストステロンの材料となりますが、思春期に分泌量が急増し20代でピークを迎えた後急激に減少して40代には半減すると言われています。
主なはたらきは「免疫力の向上」「インスリンの感受性の増加」「体脂肪の減少と筋肉量増加」などがあるため、若返りホルモンと呼ばれることもあります。薄毛に関係する男性ホルモンは「ジヒドロテストステロン」
「ジヒドロテストステロン(DHT)」は皮脂の分泌や前立腺肥大症やAGAの原因となるため、「悪玉ホルモン」と呼ばれることがある男性ホルモンです。
胎児期や思春期には不可欠ですが、成人以降は薄毛予防や治療のために内服薬でジヒドロテストステロンのはたらきを抑制できます。
ジヒドロテストステロンは、テストステロンと5αリダクターゼが結びつくことで産生されます。
そのため5αリダクターゼの活性度の高さが薄毛に影響すると考えられますので、テストステロンの分泌量が多くても直接薄毛に関係しているわけではないことがわかります。
テストステロンの分泌量が減少すると、筋肉量が低下し疲れやすくなるなどの身体的変化のほか、性行動や精神面の悪影響が考えられるため、テストステロンが減少しないように生活することが大切です。女性ホルモンを増やすと薄毛予防できる?
「女性ホルモンが増えればジヒドロテストステロンのはたらきを抑えられるのでは?」と薄毛予防に女性ホルモンの投与を考える男性がいるかもしれません。
女性ホルモンの「エストロゲン」には、髪の成長を促し成長期間を長くするはたらきや髪のハリやコシを生み出し、髪を多く維持する効果が期待できます。
しかし、男性が薄毛予防目的で女性ホルモンを投与することには肝機能障害や体の女性化などデメリットの方が大きいためおすすめできません。
ただし、近年「エクオール」という植物由来のエストロゲン様成分が「抗アンドロゲン作用」により、ジヒドロテストステロンと結合し受容体に取り込まれにくくなるという研究が進んでいるため、今後薄毛の予防に活用されることが期待されています。成人男性の薄毛の原因AGAとは
AGA(男性型脱毛症)はAndrogenetic Alopeciaの略で、成人男性の3人に1人が発症する可能性があり薄毛の原因の大半を占める脱毛症です。
ここでは以下のAGAの基礎知識について解説しますので、将来薄毛になる心配がある男性や抜け毛や髪のボリュームダウンが気になり始めた男性は、正しい知識を身につけ予防や対策の参考にしてください。
・AGAの症状
・AGAのメカニズムと特徴
・AGAの原因AGAの症状
以下はAGAの特徴的な症状ですので、1つでも当てはまれば注意が必要です。
①細く短い抜け毛が増えた
②髪のボリュームが減ってヘアセットしにくくなった
③生え際の後退や頭頂部の薄毛が気になる
また、「家族や親族に薄毛が多い」「睡眠や食事が不規則な生活が続いている」「ストレスが多く発散できていない」といった条件が重なっている場合は、AGAの進行スピードが速まる可能性がありますのですぐに対策を始めましょう。AGAのメカニズムと特徴
・AGAのメカニズム:AGAの発症は、血液中を浮遊する「テストステロン」が「5αリダクターゼ」により、「ジヒドロテストステロン」に変換されることがきっかけで起こります。
ジヒドロテストステロンが「アンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容体)」に取り込まれると「脱毛因子(TGF-β)」が産生され、髪の成長をストップさせるよう「FGF-5」という髪の成長と休止を切り替えるスイッチの役割を持つタンパクに伝達を送ります。
伝達により「毛乳頭細胞」や「毛母細胞」といった髪の元となる細胞の活動が休止することで薄毛や抜け毛が発症する一連がAGA発症のメカニズムです。・AGAの特徴:AGAを発症すると「M字」や「O字」といった特徴的な薄毛が見られますが、これはアンドロゲンレセプターは前額部と頭頂部に多く分布しているためで、その後薄毛の範囲が「U字」に広がり最終的に側頭部や後頭部の一部分以外の髪が抜け落ちる状態まで進行するという特徴が見られます。
AGAの原因
AGAの原因はジヒドロテストステロンによる男性ホルモン由来のほかに、もうひとつ重要なのがAGAという病名「genetic(遺伝性)」にもある遺伝由来です。
アンドロゲンレセプターの感受性は優性遺伝で母方の男性から遺伝で引き継ぎ、5αリダクターゼの活性度の高さは両親から遺伝で引き継ぐことがわかっています。
特にアンドロゲンレセプターの感受性は、母方の祖父と曽祖父両方が薄毛だった場合ほぼ遺伝すると言われており、AGAの診断には家族歴の聴取が重要な項目になっています。薄毛の予防対策とは
AGAは専門クリニックをはじめ皮膚科や内科などの医療機関で診断と治療が可能な脱毛症のため、症状に気づいたらなるべく早い段階で相談することで重症化を防ぎ早期回復できる可能性があります。
また、AGAの進行を抑えるためには日常生活の中でセルフケアすることも大切です。
以下の薄毛予防対策をできるだけ早く始めていきましょう。
・AGA治療内服薬によるジヒドロテストステロン抑制
・AGA治療外用薬による血行促進と細胞活性
・生活習慣の見直しによる髪の成長促進
・適切な頭皮ケアで頭皮環境を整えるAGA治療内服薬によるジヒドロテストステロン抑制
日本国内で承認されているAGA治療内服薬の「フィナステリド(プロペシア)」と「デュタステリド(ザガーロ)」は、どちらも「5αリダクターゼ阻害薬」というテストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を抑制する作用があります。
フィナステリドは5αリダクターゼⅡ型のみ、デュタステリドは5αリダクターゼⅠ型Ⅱ型を阻害する作用があり、デュタステリドの方がジヒドロテストステロン抑制効果が高いというメリットがありますが、価格が高くなることと副作用の発生頻度が若干高くなるというデメリットがあるため、どちらを選ぶかは症状や治療にかける予算などを医師と相談しながら決めることをおすすめします。AGA治療外用薬による血行促進と細胞活性
薄毛の予防対策には、今生えている髪を健康に育て抜けないようにすることが大切です。
AGA治療外用薬の「ミノキシジル」は、血行促進効果や毛母細胞と毛乳頭細胞の活性化が期待でき、頭皮の気になる部分に直接塗布するだけの簡単な方法で、全身的な副作用の可能性が低いため日々のヘアケアの中に取り入れやすい治療だと言えるでしょう。
フィナステリドなどの内服薬が薄毛の進行を防ぐはたらきをするのに対し、ミノキシジルは発毛を促すはたらきを持つため、医師の診断のもとでどちらかを選んだり併用するなど自分に合った薄毛予防を選択しましょう。生活習慣の見直しによる髪の成長促進
髪の成長を促し薄毛予防するためには、髪に十分な栄養を届けることや髪の成長を促すホルモンの分泌を促進することが大切です。
髪の栄養は食事やサプリメントから摂取できますので、髪の主成分であるタンパク質を中心に亜鉛などのミネラルやビタミンをバランスよく摂取しましょう。
また、髪の成長を促す「成長ホルモン」の分泌には質の良い睡眠が必要です。
入眠後最初に訪れる深い睡眠の30分後をピークに、3時間程度分泌が続くと言われていますので、最低4時間睡眠時間を確保することと、入眠後すぐに深い睡眠に入れるように入眠準備しましょう。
入浴や食事は入眠2〜3時間前に終了し、部屋の明かりやスマホなどの光も極力避けてリラックスした状態を作ることがおすすめです。
カフェインは摂取後4時間程度覚醒作用が持続しますので、夕方以降は摂取を控えるかノンカフェインを選びましょう。適切な頭皮ケアで頭皮環境を整える
頭皮トラブルは髪の成長に影響し、抜け毛を引き起こす原因になるため日々の頭皮ケアで頭皮環境を整えましょう。
頭皮への刺激を減らすために、カラーやブリーチなどは3ヶ月程度の間隔をあけてサロンで行い、シャンプー剤は低刺激のスカルプケア用のものを選ぶことをおすすめします。
さらに頭皮の紫外線予防にUVを使用したり帽子で遮光することや、シャンプー後に保湿剤を塗布して頭皮を保護できるといいですね。まとめ|男性ホルモンが関係する薄毛はAGA専門クリニックで早めに予防治療を
薄毛になりやすい男性には、遺伝的に薄毛を発症しやすいことや生活習慣に乱れがあるなどの特徴が見られます。
中でも薄毛の原因がAGAの場合は、特定の部位の薄毛や家系に薄毛が多いなどわかりやすい特徴があるため、気づいた時点で対策することが重要です。
AGAは薬による治療で効果が期待できますが、進行性の脱毛症のため放置しているとどんどん症状が進んで治療が追いつかなくなる前になるべく早く専門クリニックに相談しましょう。
今は薄毛の症状が見られないという場合でも、いざという時にすぐ対策できるように「オンライン診療」を導入しているかかるつけのAGA専門クリニックに薄毛予防相談してみてはいかがでしょうか。執筆した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
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