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抜け毛が増える換毛期とは?抜け毛のメカニズムとヘアサイクルを徹底解説
人間の髪は自然な生え替わりを繰り返しているため、日常的に抜け毛を目にすることは当たり前だと言えるでしょう。
しかしながら急に大量の抜け毛を目にしたら「よくない原因で抜け毛が増えたのでは」、「このまま抜け続けたらハゲてしまうのでは」と不安になるかもしれません。
多量の抜け毛を起こす現象として、1年を通した髪の生え替わりサイクルの中で「換毛期」が見られることがありますが、多くの場合は一時的な現象で時間の経過とともに抜け毛が減ってきます。
今回は、換毛期の抜け毛とそれ以外の危険な抜け毛の違いや特徴についてくわしく解説します。
抜け毛のメカニズムやヘアサイクルについても正しく知り、自分の抜け毛の状態に問題がないかチェックするための参考にしてください。
【記事のポイント】
・抜け毛が増える「換毛期」とは
・抜け毛のメカニズムとヘアサイクル
・注意が必要な危険な抜け毛の特徴とは
・換毛期におすすめの抜け毛対策ケア■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
抜け毛が増える「換毛期」とは
一時的に抜け毛が増える「換毛期」は、季節の変化に対応するための動物の防衛本能による現象のため、抜け毛の量が多くても問題がないと言われています。
換毛期は犬や猫などの動物によく見られますが、人間も動物ですのでもともと防衛本能として備わっていると考えられます。
ここでは換毛期の特徴や時期について、以下のポイントでくわしく見ていきましょう。
・換毛期とは動物に見られる抜け毛の量が倍増する時期
・人間の換毛期は動物と同じ「春」と「秋」
・換毛期に抜け毛が増える理由換毛期とは動物に見られる抜け毛の量が倍増する時期
換毛期とは、犬や猫などをはじめとする多くの動物に見られる毛の生え替わり時期を指し、古い毛と新しい毛が入れ替わるため大量の抜け毛が発生する時期を指しています。
一定の時期に毛を入れ替えて体温調節しやすくするため、汗をかくことが少ない動物にとって大切な時期です。
換毛期は一般的に5〜7月と9〜11月頃の年2回起こり、期間は1ヶ月程度続くと言われています。
しかし、室内飼育が増えたり冬の平均気温が上がっていることなどの環境変化や、動物の種類や個体差により換毛時期に違いがあることがわかっています。
また、被毛構造の違いにより抜け毛の量に大きな差があることも動物の換毛期の特徴です。人間の換毛期は動物と同じ「春」と「秋」
人間は動物と違い発汗や衣服の着脱で体温調節ができるため、体温調節として「冬の寒さに備えて毛を入れ替える」という意味の換毛はほとんど見られません。
しかし、人間も動物と同じように換毛期があると言われており、季節の変わり目である春から夏にかけての5〜6月頃と、夏から秋にかけての9〜10月頃に抜け毛が増加しやすいことがわかっています。
ただし、人間の換毛期の場合は体温調節目的の機能が主ではないため、いくつかの原因が考えられます。換毛期に抜け毛が増える原因
人間の換毛期に抜け毛が増える主な原因は、以下が考えられます。
・季節の変化に対応するためのホルモンバランスの乱れ
・環境変化によるストレス
・夏の紫外線ダメージの影響
・夏バテによる栄養や睡眠不足などの影響
人間の体は季節や環境が変化してストレスを感じると、防衛のために自律神経が活発に働き交感神経が優位になりアドレナリンなどのホルモンの分泌が増えます。
すると体が興奮状態になるため、期間が長くなると不眠や代謝の低下を引き起こし髪の成長が滞り抜けやすくなるのです。
また、紫外線などのダメージによる頭皮トラブルや栄養不足なども、髪を弱くする原因になるため髪が抜けやすくなる可能性があります。
換毛期に抜け毛の原因が思い当たらないというのは、これらの原因が影響して髪に変化が出るまでには数週間かかるためだと考えられますので、抜け毛の原因は数週間から数ヶ月遡って振り返ることが大切です。抜け毛のメカニズムとヘアサイクル
髪が発生してから成長して抜け落ちるまでの一連のサイクルは、「ヘアサイクル(毛周期)」と呼ばれ髪1本1本がそれぞれ独自に繰り返しています。
ここでは抜け毛についての知識を深めるため、以下を詳しく解説します。
・成人男性の平均的な抜け毛の量
・ヘアサイクル(毛周期)における抜け毛のメカニズム成人男性の平均的な抜け毛の量
成人男性の頭皮には毛穴が約4万個あり、通常ひとつの毛穴から平均2〜3本の髪が生えているため、髪は全体で10万本程度生えていることになります。
人種の違いや先天性の病気などそもそもの毛穴の数が違う場合を除き、毛穴の数は加齢による増減がないため髪の総量に差は見られないことがわかっています。
成人男性の抜け毛は1日50〜100本程度で、その中でシャンプーとドライヤーの際の抜け毛が約60%を占めていると言われていますが、換毛期の抜け毛は1日200〜300本以上とも言われているため、通常と比べ明らかに量が増えたと感じることが多いはずです。
自分の抜け毛がどのくらいあるのか気になる場合は、排水溝に溜まった髪とドライヤー後に落ちた髪を集めざっと数えてみましょう。
30〜60本程度であれば自然な抜け毛の範囲内であると考えられますので、定期的に数えて増加しているかチェックすることをおすすめします。ヘアサイクル(毛周期)における抜け毛のメカニズム
ヘアサイクルには「成長期」「退行期」「休止期」があり、さらに細かく分けると成長期には「早期、中期、後期」があり、休止期の後に「脱毛新生期」があります。
ヘアサイクル全体は成人男性で3〜5年で、生涯で10〜15回繰り返し終了すると言われています。・成長期
成長期はヘアサイクル全体の80〜90%を占め、文字通り髪が太く長く成長する時期です。
成長期早期では頭皮の奥で「毛母細胞」という髪の元となる細胞が「毛乳頭細胞」から成長指令と栄養や酸素を受け取り、細胞分裂を始めます。
成長期中期になると、毛母細胞の活動が活発になり頭皮の外まで伸びてきますがまだうぶ毛の状態です。
そして成長期後期には、髪が最も長く太く成長するため、見た目のハリや手ざわりでコシが感じられます。・退行期
退行期はヘアサイクル全体の1〜2%と最も短く、期間はおよそ2〜3週間で髪の成長が緩やかになる時期です。
成長期の間ずっと髪の成長を指示していた毛乳頭細胞の活動が低下し、毛母細胞から離れることで細胞分裂が緩やかになり髪の成長が遅くなったり終了していきます。
退行期には毛母細胞や毛乳頭細胞を含む「毛球」という丸く膨らんだ部分が小さく萎縮するという特徴があります。・休止期
休止期は全体の10〜20%を占め、2〜3ヶ月程度続き毛母細胞の活動が完全にストップするため髪の成長が止まります。
細胞分裂を停止した髪は毛母細胞に栄養や酸素を供給していた毛細血管が離れ頭皮に固定していた力を失うため、シャンプーやブラッシングで簡単に抜け落ちます。
その後1〜2ヶ月経過して脱毛新生期に入ると、毛乳頭細胞が活動を再開して毛母細胞に成長を促します。
毛母細胞が細胞分裂を始め、新しい髪の毛に押し上げられるようにして古い髪の毛が抜け落ちることでひとつのヘアサイクルが終了します。注意が必要な危険な抜け毛の特徴とは
成人男性の髪は平均10万本あり、それぞれにヘアサイクルがあるため通常はまとまって一気に抜けることはありません。
換毛期には多量の髪が一気に抜けることがありますが、抜け毛の原因が重なった一時的なもののため時間の経過とともに抜け毛が減り元のサイクルに落ち着いてきます。
そのため抜け毛の量が増えたと感じた場合、換毛気の抜け毛ではない危険な抜け毛なのかを見分けることが大切です。
以下の危険な抜け毛の特徴に当てはまるかチェックしてみましょう。
・見た目が細く短い抜け毛
・シャンプーやドライヤー後の多量の抜け毛が2ヶ月以上続いている
・抜け毛の増加とともに前額部や頭頂部の薄毛が気になる見た目が細く短い抜け毛
ヘアサイクルを終えて寿命を迎えた髪は太く長いと言う特徴があるため、細く短い抜け毛が増えた場合には何らかの原因でヘアサイクルが乱れていた可能性があります。
ヘアサイクルの乱れが起こる原因には、不規則な食事や睡眠不足などの生活によるものや、過剰なストレスに対する自律神経の乱れなど日常生活の中で生じるもののほかに、注意しなければならないのがAGA(男性型脱毛症)です。
AGAは男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)がアンドロゲンレセプターに取り込まれることで産生される脱毛因子の働きにより、抜け毛指令が伝達され成長期途中の髪が抜け落ちるという男性特有の脱毛症です。
AGAは進行性で、薄毛や抜け毛を発症すると症状がどんどん進み自然に治ることはないため、細く短い抜け毛が増えたら注意しましょう。シャンプーやドライヤー後の多量の抜け毛が2〜3ヶ月以上続いている
1日を通した抜け毛の大半は、シャンプーとドライヤーの刺激によって起こると言われています。
そのため抜け毛の量をチェックするには、排水溝や洗面所のドライヤー後の床に落ちた抜け毛が適しています。
換毛期の一時的な抜け毛の増加は長くても2〜3ヶ月でおさまることが多いため、それ以上多量の抜け毛が続く場合は換毛期以外の抜け毛を疑ってみましょう。
抜け毛が続く場合は頭皮をチェックすることも大切で、赤みやかゆみなどの症状や、多量のフケが発生している場合は「脂漏性脱毛症」や「粃糠性脱毛症」などの皮膚炎化が重症化認めに起こる脱毛症の可能性がありますので、皮膚科受診などの対策が必要になります。抜け毛の増加とともに前額部や頭頂部の薄毛が気になる
換毛期の抜け毛は頭髪全体に及ぶため、部分的に抜け毛や薄毛が見られる場合はAGAや「円形脱毛症」などの脱毛症の可能性があります。
AGAの場合は、アンドロゲンレセプターの分布が多い前額部や頭頂部に「M字」や「O字」に薄毛や抜け毛症状が出やすいという特徴があります。
また、円形脱毛症の場合は境界がはっきりした円形や楕円形の脱毛斑が1〜数ヶ所、頭のあちこちに規則性を持たずに出現することが多いため、換毛期の脱毛と見分けがつきやすいため気づいたらすぐに対策しましょう。換毛期におすすめの抜け毛対策ケア
換毛期は一時的なため、時間の経過とともに改善していくことが多いと言われています。
しかし、大量の抜け毛による薄毛や髪のボリュームダウンは外見に影響しますのでなるべく防ぎたいものです。
そこで、換毛期におすすめの抜け毛対策ケアを以下にまとめましたので、抜け毛が増える前にできることからはじめていきましょう。
・シャンプーの見直しや頭皮のUVや保湿などのヘアケア
・髪にいい栄養を多く含んだ食事
・質の良い睡眠
・AGA治療シャンプーの見直しや頭皮のUVや保湿などのヘアケア
紫外線などの外的ダメージ対策には、低刺激のスカルプケアシャンプーの使用と頭皮のUVや保湿剤の使用がおすすめです。
男性は頭皮の皮脂分泌が多い傾向がありますが、洗いすぎたり洗浄力の高いシャンプーを使用していると皮脂をとり過ぎて乾燥をまねき、かえって皮脂が増える可能性があるためシャンプーを1日1回夜のみにして、ドライヤー後に保湿剤を塗るようにして頭皮の乾燥を防ぎ皮脂分泌を抑えましょう。
UVは頭皮用のローションタイプや髪にも使えるスプレータイプなどが市販されていますので、自分に合った使いやすいものを選び場合によって帽子をかぶるなどの対策を使い分けることをおすすめします。髪にいい栄養を多く含んだ食事
髪のために摂取するおすすめの栄養素は「タンパク質」「ミネラル」「ビタミン」です。
髪の主成分であるタンパク質の摂取には脂肪分の少ない肉や魚、大豆製品の摂取がおすすめです。
さらにアミノ酸をタンパク質に代謝するサポートの役割を持つミネラルの中の「亜鉛」は牡蠣やレバー、ビタミンの中の「ビタミンB群」は豚肉や緑黄色野菜、亜鉛の働きをサポートする「ビタミンC」はアセロラや柑橘系の果物などを積極的に摂ることをおすすめします。
そして、規則的に決まった時間に食事することや、食事時間は各回20分以上かけ一度に多量に食べないように心がけ、消化吸収のリズムを整えると血液中に一定の栄養が運ばれるため髪の成長に必要な栄養を偏りなく届けるられるでしょう。質の良い睡眠
質の良い睡眠中には髪の成長を促す「成長ホルモンが多く分泌されると言われています。
そこで日々の睡眠習慣を見直し、睡眠の質を上げるために入眠しやすい環境を整えましょう。
入眠しやすい環境には、覚醒刺激を取り除き心身ともリラックスした状態をつくることが大切です。
入眠時間の2時間前までにスマホやPCの使用をやめ、部屋の照明も暗くして光をなるべく目に入れないようにしましょう。
さらに、入浴は入眠の2時間前に済ませるようにし、40℃前後のお湯に15分程度浸かるようにすると体や心肺機能に負担をかけずにゆっくり体温を上げられます。
その後体温が低下してくると同時に睡眠欲が誘発されるため、深い眠りに入りやすくなり成長ホルモンのスムーズな分泌が期待でき流でしょう。AGA治療
抜け毛が増えてきた、と気づいたら早めにAGA専門クリニックに相談することがおすすめです。
換毛期だと思って抜け毛を放置していたら、抜け毛が治るどころかどんどん増え続けてAGA治療開始が遅くなり時間も費用も多くかかってしまった、ということを避けるためには今の抜け毛や頭皮の状態についてくわしく診察してもらうことが大切です。
特に前額部や頭頂部の薄毛が気になったり、家系にAGAの男性が多いという場合にはAGAの可能性がありますので、換毛期だと様子を見るよりも早めに相談しましょう。
AGAの症状は個人差が大きいため専門家の診断が重要ですし、診察の結果換毛期の抜け毛と診断されれば日常生活のアドバイスなどを受けられますので、診察料無料のオンライン診療を利用するなど気軽に相談してみましょう。まとめ|抜け毛が増えたら要注意!危険な抜け毛はAGA専門クリニックに相談しよう
日本には四季があり、季節ごとに環境が変わるため換毛期の抜け毛が生じる可能性は高いため、春や秋に一時的に多量の抜け毛があっても経過をみてみようと思うかもしれません。
抜け毛が増えた理由が、夏に強い紫外線を多く浴びていたことや、一定期間強いストレスを感じていたなど自分で思い当たる場合は抜け毛がおさまるか様子をみてもいいかもしれません。
しかし、多量の抜け毛は換毛期によるもの以外にAGAの可能性があるため、放置するのはおすすめできません。
AGAは進行性で症状が進んでいきますが、治療や予防ができる脱毛症で治療薬には厚生労働省が承認している安全性の高いものがあります。
早期治療によるメリットには、治療効果が出やすいことや治療費用が少ないことなどが期待できますので、ますは抜け毛が増えたと気づいた時点でなるべく早くAGA専門クリニックに相談しましょう。監修した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
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