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  • どの説が正しい?髪の毛の長さと抜け毛・薄毛の関係

    髪の毛が長いと薄毛や抜け毛に影響する?長いと抜けやすい説と抜け毛予防ケアを徹底解説

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    身だしなみに気を使う男性ならば、いくつになっても好きな髪型でおしゃれを楽しみたいと思いませんか。
    しかし、ヘアスタイルを検討するとき「髪の毛を伸ばすと歳をとったときハゲる」、「短い髪は薄毛になりにくい」などの噂が気になってヘアスタイルを変えられないという男性は意外に多いかもしれません。
    今回は「髪の毛が長い方が抜け毛が増える」、「髪の毛が短い方が抜け毛が少ない」という2つの説の視点から、髪の長さと抜け毛の量には関係があるのかについて詳しく解説します。
    さらに、薄毛や抜け毛が気になる男性におすすめの髪型や対策法も紹介します。
    薄毛や抜け毛を気にしてヘアスタイルに迷っている、という男性はぜひ最後までご覧ください。

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    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

    髪が長いと抜けやすいって本当?

    「ハゲのベテラン芸人さんはみんな若い頃長髪だったらしい」、「髪を伸ばすと毛根が力尽きて抜けた後生えてこない」など長い髪と薄毛や抜け毛の関連性を裏付けるような噂を耳にすると不安になりますよね。
    しかし、髪を伸ばすことや髪の長さが原因で髪が抜けやすくなることはありません。
    とはいえ、長い髪には薄毛や抜け毛になりやすい頭皮の状態を作り出す可能性があることは確かです。
    ここでは長い髪が頭皮に与える影響や、長い髪を分けたり結ぶことによって起こる脱毛症について見ていきましょう。

    長い髪が頭皮に与える影響とは

    ・毛根に負担がかかる
    髪の毛が長いと絡まりやすくなり、ブラッシングやシャンプーの際に髪の毛を引っ張る力がかかりやすくなります。
    髪の毛が引っ張られる時間が多くなると、維持している頭皮と毛根そのものに負担がかかり、切れ毛や抜け毛が起こりやすくなるでしょう。
    また、「髪の毛を伸ばすと重みで抜けやすくなる」、という噂を耳にすることがあるかもしれません。
    しかし髪の毛の平均的な重さは「1mで約1g」のため、髪の毛自体の重さで引っ張られる可能性はかなり少なく、髪の毛の重みを心配する必要はないと言えるでしょう。

    ・汗などで頭皮が蒸れやすい
    日常的に運動して汗をかく機会が多い男性の頭皮は、長い髪が覆っていると蒸れて表面温度と湿度が上がりやすいでしょう。
    頭皮が蒸れた状態が続くと、頭皮の常在菌が必要以上に増殖する可能性があり、注意が必要です。
    頭皮の常在菌である「マラセチア菌」の増殖には、「脂漏性皮膚炎」というベタついたフケが特徴の皮膚炎を起こす可能性があります。
    脂漏性皮膚炎は治りにくく慢性化しやすいため、頭皮の炎症が続くことで髪の成長に影響が出て、「脂漏性脱毛症」という抜け毛や薄毛症状が出る脱毛症に進行する危険があるのです。

    ・洗い残しや皮脂による汚れ
    髪の毛が長いとシャンプーの際に時間と手間がかかることから、頭皮や毛穴に皮脂や汚れが残りやすくなりがちです。
    毛穴に皮脂や汚れが詰まると、フケやかゆみなどの原因となり頭皮環境が悪化し炎症を起こす可能性があります。
    フケによる炎症は、薄毛や抜け毛症状が出る「粃糠性脱毛症」に進行する場合があるため、髪の毛を長くしている人ほど頭皮の清潔に気を使う必要があると覚えておきましょう。

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    長い髪が原因になる脱毛症はある?

    ・牽引製脱毛症
    長い髪をキツく結ぶヘアスタイルや同じ分け目を長年続けていると、髪の毛が常に引っ張られるため頭皮や髪の毛に負担がかかり、部分的に薄毛や抜け毛が起こる場合があります。
    これは「牽引性脱毛症」といって男女どちらにも発症する脱毛症ですが、男性の場合カチューシャで前髪をあげたりゴムでキツく結んでいる髪型に多く、負荷がかかりやすい前額の生え際に症状が出やすいと言われています。
    前額の生え際に薄毛や抜け毛が出る「M字型」の脱毛症としてAGA(男性型脱毛症)が有名です。
    AGAは進行性でヘアスタイルに左右されることはないため、ヘアスタイルを変えても症状が改善しない場合はAGAの可能性があるかもしれません。
    牽引性脱毛症は髪の毛を引っ張ることが原因で、ヘアスタイルを変えると改善することが多いと言われていますので、思い当たる場合はヘアスタイルの変更を検討しましょう。

    髪が短ければ薄毛や抜け毛が少ないって本当?

    髪の長さの違いで薄毛や抜け毛の量が変わる、という説に医学的根拠はありません。
    長い髪でも短い髪でも薄毛や抜け毛になる可能性はあるのです。
    ですので長めのヘアスタイルが好きだけれど、薄毛や抜け毛が心配で髪をいつも短く整えている、とする必要はないでしょう。
    とはいえ長い髪が頭皮に影響を与えるのと同様に、短い髪にはならではのメリットがあります。
    ここでは髪が短いと薄毛や抜け毛が少ないと言われる所以について見ていきましょう。

    短い髪のメリットとは

    ・毛根に負担がかかりにくい
    髪の毛が短ければ短いほど、髪の毛同士が絡まりにくく引っ張られる要素が減るため毛根に負担がかかりにくいと言えるでしょう。
    負担が少ない分、髪の毛が太く健康に成長しやすくなります。
    ただし、短い髪の毛でもオールバックや決まった分け目を長年続けている場合は、一定の方向に髪に動きが固定されるため常に髪を引っ張っているのと同じ状態です。
    毛根に負担がかかりやすくなりますので注意しましょう。

    ・髪や頭皮を清潔に保ちやすい
    短い髪はシャンプーの手間が少なく、簡単にしっかり頭皮が洗えます。
    また、髪の毛同士が重なり合って蒸れることも少ないため、頭皮の通気性が保ちやすいですね。
    以上のことから、短い髪は頭皮環境を清潔に整えやすく、長い髪よりも頭皮トラブルが起こりにくいと言えるでしょう。
    頭皮環境が良好でトラブルの少ない頭皮では、髪の元の細胞への栄養や酸素の供給が多く健康な髪の毛が育ちやすくなると期待できます。

    ・抜け毛が目立ちにくい
    排水溝に抜け毛が大量に絡まっていたら、抜け毛が多いと感じショックを受けますよね。
    長い髪の毛と短い髪の毛では、同じ抜け毛の本数でも短い髪の毛の方が少なく見えるため、精神的に楽だと感じるでしょう。
    薄毛や抜け毛の発症や進行には、精神的なストレスが関係しているという可能性が大いにあると言われています。
    抜け毛を見ることがストレスに感じる場合は、髪の毛を短くしたり坊主にすることでストレスが減るメリットが期待できるでしょう。

    短い髪でも薄毛や抜け毛の可能性はアリ

    ・紫外線によるダメージを受けやすい
    「短い髪は抜け毛が少ない」という説は、完全な間違いではないものの全肯定はできません。
    短い髪は紫外線を浴びやすいため、対策していないと頭皮がダメージを受けて薄毛や抜け毛症状が出る可能性があります。
    紫外線による頭皮ダメージは、頭皮の炎症やかゆみを引き起こすおそれがあり、ダメージが大きいと熱傷の状態になることもあるため注意が必要です。
    【注意!】AGAは短い髪でも発症します
    髪の長さにかかわらず発症するのが「AGA(男性型脱毛症)」です。
    成人男性の3人に1人が発症すると言われており、男性ホルモンや遺伝が由来のため、男性は誰しも発症する可能性があります。
    前額部に「M字型」、頭頂部に「O字型」に薄毛や抜け毛が見られるという特徴があり、個人差はありますが進行性のため治療しないと症状はどんどん進み、やがて頭部全体の髪が抜け落ちるのがAGAの特徴です。

    薄毛や抜け毛リスクを減らすための対策とは

    薄毛や抜け毛のリスクを減らすためには、髪の長さにかかわらず頭皮環境を良い状態に保つことが重要です。
    長い髪の方が頭皮環境が悪化しやすいとはいえ、短い髪でも頭皮ケアを怠って不潔にしたり無防備にダメージを受けていると頭皮トラブルを起こし髪の成長に影響する可能性があるためです。
    ここでは長い髪でも短い髪でもできる対策を紹介します。薄毛や抜け毛の対策は日々の積み重ねが大切ですので、ぜひできることから習慣にしましょう。

    頭皮をいつも清潔にしておく

    整髪料や皮脂などの汚れを落とし、頭皮を清潔に保つために1日1回のシャンプーを習慣にしましょう。
    男性の頭皮は皮脂腺が多く、一般的に皮脂腺が多いイメージのTゾーンの約3倍と言われています。
    さらに皮脂の分泌量は女性の2倍と言われており成人以降60代になってもあまり減ることはありません。
    そのため毎日のシャンプーでしっかり頭皮を洗い流す必要があるのです。

    【注意!】洗いすぎや洗浄力が頭皮,シャンプー強いシャンプーは乾燥のおそれがあります
    頭皮を清潔し保つのにシャンプーは必須ですが、1日1回以上は必要ありません。
    また、ベタつきが気になるからと海外製などの洗浄力が強いシャンプーを使うのも注意が必要です。
    頭皮を保護するために必要な皮脂や水分まで洗い流してしまい、乾燥してかゆみやフケの原因になるおそれがあります。
    頭皮のうるおいは保ちつつ、不要な皮脂や汚れはしっかり落とすために「シャンプーは1日1回、低刺激やスカルプ用のシャンプーを使用する」ことをおすすめします。

     

    頭皮のこまめな汗の処理やUVケアで頭皮環境を悪化させない

    運動習慣のある男性や、電車やオフィスなど空調管理が難しい場所に長くいることが多い男性は汗をかきやすいと言えます。
    汗を処理せず頭皮が蒸れた状態は、頭皮の常在菌の活動や繁殖を活発にするため、皮脂の酸化によるニオイの発生や頭皮の炎症を引き起こすおそれがあります。
    また、頭皮のUVケア不足は紫外線によるダメージを受けやすくなり、頭皮環境を悪化させる原因として注意が必要です。
    汗をかいたらすぐに清潔なタオルやティッシュなどで拭き取り、日中外で活動する際には頭皮用のUVスプレーの使用や帽子を被るなど紫外線対策して、頭皮環境を悪化させないようにしましょう。

    ゴムで結ぶ髪型や同じ分け目を続けない

    頭皮や毛根にかかる負担を減らすために、ゴムで髪を結ぶ髪型や同じ分け目を長期間続けないようにしましょう。
    家にいる時間は髪を結んだり分け目をつけるのをやめると、頭皮や毛根の負担が減る上通気性も良くなりますのでおすすめです。
    髪を結ぶ必要があるときも、高い位置でキツく結ぶほど引っ張る力がかかり負担がかかりやすくなりますので、なるべく低い位置でゆるく結ぶようにしましょう。
    また、髪を逆立ててキープしたり、細かい編み込みのまま過ごすヘアスタイルは頭皮や髪への負担が大きく、シャンプーに手間がかかって清潔を保つのも難しいと言えます。
    薄毛や抜け毛が気になる場合や、家族に薄毛や抜け毛が多い場合は頭皮や毛根に負担が少ないヘアスタイルを選ぶことをおすすめします。

    抜け毛でわかる危険度チェック

    髪の長さが薄毛や抜け毛に影響することはありませんが、知らないうちに危険な薄毛や抜け毛症状が始まっているかもしれません。
    抜け落ちた毛の量や見た目の特徴で、薄毛や抜け毛の兆候があるかチェックしてみましょう。

    チェック①抜け毛の量
    正常な成人男性の1日の抜け毛は約50〜100本と言われています。
    その中で、シャンプーの際に抜ける割合が60%程度とも言われているため、シャンプー中の髪の量をチェックしてみましょう。
    排水溝に溜まった髪の毛が20〜60本程度であれば、自然な抜け毛の本数だと考えられます。
    これより多く抜け毛が見られる場合や、朝起きた時に枕についた抜け毛が10本以上ある場合は危険な抜け毛の可能性があります。

    チェック②抜け毛の見た目
    正常な抜け毛は太くハリやコシがあり、根本は丸く膨らんでいるという見た目が特徴です。
    これは、髪の毛がしっかり成長して寿命を迎えたということを示しており、正常なヘアサイクルが行われている証拠になります。
    対して細かったり髪の長さよりも短い抜け毛や、根元が尖っていたりギザギザしている場合は注意が必要です。
    髪の根本には髪の元となる「毛母細胞」と、髪を成長させる指令を出す「毛乳頭細胞」が入った「毛包」と呼ばれる部分があり、正常な毛包は丸く膨らんでいます。
    そのため毛包に異常が見られる場合は、髪が成長できていないということを示しており、何らかのトラブルでヘアサイクルに異常があったと考えられます。

    薄毛や抜け毛はAGAが原因の可能性あり

    頭皮環境を整えていても危険な抜け毛の兆候が見られる場合、AGAの可能性があります。
    AGAはヘアサイクルの乱れを引き起こし、髪が充分成長する前に抜け落ちてしまう脱毛症です。
    そのためヘアサイクルを乱す原因にアプローチする必要があります。
    ここではAGAの原因や治療について解説しますので、薄毛や抜け毛対策のひとつとしてぜひご覧ください。

    AGAの症状とメカニズム

    ・AGAの症状
    前額部の「M字型」と、頭頂部の「O字型」に脱毛が見られるのがAGAの特徴です。
    M字型とO字型どちらかの症状のみの場合もあれば併発することもあり、やがてM字型とO字型が融合した「U字型」に進行し、最終的に側頭部と後頭部を除いた部分の毛が全て抜け落ちていきます。
    進行スピードには個人差がありますが、AGAは進行性の脱毛症のため治療せずに経過すると症状はどんどん進み、自然に治ることはありません。
    抜け毛自体は細く短いことが多く、ハリやツヤが少ないという特徴があります。
    成人男性のAGA発症率は、おおよそ20代で10%、30代で20%、40代で30%、50代以降で40%と年齢を重ねるごとに高くなっていくことがわかっているため、早めの治療や対策が重要です。

    ・AGAのメカニズム
    男性ホルモンのひとつである「テストステロン」は、体内で「5αリダクターゼ(還元酵素)」と結びついて「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されます。
    ジヒドロテストステロンが「ホルモンレセプター(受容体)」に取り込まれ、髪の成長を強制的にストップさせる「脱毛因子」を産生することで、成長中の髪が抜け落ち薄毛の症状が出るのがAGAのメカニズムです。

    ・AGAの治療とは
    AGAは内服薬と外用薬による薬の治療が中心で、多くのAGA専門クリニックや皮膚科などで処方が受けられます。
    薬以外の治療法には、発毛を促す成分を直接頭皮に注入する「注入療法」や「植毛」などがありますが、設備の整った施設での施術が必要です。
    AGAの治療は症状や進行具合にもよりますが、自費診療のため基本的には自分が希望する治療が受けられます。

    ・内服薬(5αリダクターゼ阻害薬)による治療
    「プロペシア(フィナステリド)」や「ザガーロ(デュタステリド)」は、テストステロンをジヒドロテストステロンに変換させないという目的で使用される5αリダクターゼ阻害薬で、厚生労働省で「発毛効果」が認められている承認薬です。
    ジヒドロテストステロンの生成を抑え、ヘアサイクルを正常に戻し髪の成長を促すため、効果が感じられるまでには時間がかかります。
    毎日決まった時間に6ヶ月以上継続して服用すると効果の実感が期待できるため、自己判断で服薬コントロールせずにかかりつけのAGA専門クリニックでの診察と処方を受けることが大切です。

    ・外用薬による治療
    外用薬の「ミノキシジル」には血行促進作用があり、髪の元である「毛母細胞」に酸素や栄養を届けて細胞分裂を活発にすることで髪の成長を促します。
    1日2回薄毛や抜け毛の気になる部分の頭皮に直接塗るため、全身性の副作用が少なく持病のある男性でも使いやすいというメリットがあります。
    ミノキシジル外用薬は第一類医薬品のため、クリニックでの処方以外に薬剤師がいるドラッグストアでも購入できる手軽さが魅力ですが、AGAの原因へのアプローチは難しく高い治療効果を期待する場合には内服薬との併用がおすすめです。

    まとめ|髪の長さは薄毛や抜け毛に直接関係ない!対策には正しいヘアケアとAGA専門クリニックへの相談がおすすめ

    「髪の毛が長い方が抜け毛が増える」、「髪の毛が短い方が抜け毛が少ない」という2つの説は、どちらも要素があるので完全な間違いとは言えませんが、はっきりと正しい説とは断言できません。
    薄毛や抜け毛は、頭皮環境や頭皮トラブルなどの要因をもとに発症したAGAやその他の脱毛症が原因で起こっているのがほとんどです。
    そのため髪の長さを変えるだけで、薄毛や抜け毛を予防したり改善することは難しいと言えるでしょう。
    薄毛や抜け毛が気になる場合は、今の髪や頭皮の状態はもちろん家族歴や生活習慣なども含めて診察を受け、総合的に予防や治療について一緒に考えられるAGA専門クリニックへの相談がおすすめです。
    AGA薄毛予防治療クリニックではオンライン診療を充実しているため、気になった時や自分の都合に合わせた相談が可能です。
    1人で悩む前に気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

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