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【医師監修】AGAなのか見分ける「セルフチェック」

2022.02.09

 

【もしかしてAGA?】AGAを初期症状で見分ける方法について

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AGA(男性型脱毛症)という言葉をご存じですか? 「なんだか最近髪が薄くなっている気がする、ボリュームがなくなった」「おでこが広くなった」「抜け毛が目立つようになった」などといった悩みを抱えている方は、是非一度立ち止まって自分の毛髪の状態を確認してみてください。もしかするともう既にAGAが進行してしまっている可能性があります。誰だって毛髪は健康な状態を保ちたいものです。もしその悩みがAGAによるものだと、放置してしまうことにより更に症状が悪化する可能性があります。AGAは症状が進んでしまっていても治療は可能ですが、できる限り早めに手を打ちたいところです。今回はAGAについての解説とともに、AGAを早期発見するために自分で見分ける方法についてご紹介していきます。

■著者■ AGA薄毛予防治療クリニック医師

柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。

そもそもAGAってなに?

主に男性が発症する脱毛症をAGAとよび、正式には「Androgenetic Alopecia」という病名です。日本では男性型脱毛症と呼ばれていますが、多くのAGA対策商品やクリニックの紹介として「AGA」という言葉が使われているため、聞いたことがあるという方も多いと思います。AGAに起因する原因物質は男性ホルモンの働きによるものです。具体的には男性ホルモンの働きや生活習慣などにより、頭皮トラブルや毛周期の乱れによって発生します。一般的な症状は、額やこめかみ部分、頭頂部から抜け毛・薄毛が目立ち、やがて症状が進むと脱毛状態となります。AGAは進行型の病気のため、自然治癒が難しく治療のためには専門医院やクリニックを受診する必要があります。年齢問わず発病するため、「若いから大丈夫」「そのうちまた生えてくるだろう」といった考え方は危険です。早期発見をし早期治療に繋げることがAGAと向き合う上で大切になってきます。

日本人男性でAGAにかかっている人の割合

AGAは日本の成人男性4,200万人のうち、1,260万人はなっているとされています。人数あたりにすると大体3人に1人がAGAを発症しているということになります。進行度合いは個人差がありますが、このように具体的な数値で見ると結構身近な問題であるといえます。上記でも触れましたが、近年ではAGAは年齢関係なく20代の方でも発症してしまう可能性があります。これは食生活の欧米化やストレス社会などが関係しているともいわれています。いわゆる「若ハゲ」というものですが、年齢が若くても発症すると進行してしまうため早めに専門医院やクリニックを受診するようにしましょう。

AGAはなぜ起きるの? 遺伝は関係ある?

AGAの原因①:ジヒドロテストステロンの働きによるもの
「薄毛の原因は男性ホルモンによるもの」「だから男性は薄毛になりやすい」などといった話を聞いたことはありませんか? しかし、厳密には男性ホルモンが直接抜け毛や薄毛の原因になるということではありません。男性ホルモンには睾丸(精巣)や副腎で合成・分泌されているといわれているテストテロンと呼ばれるものがあります。テストテロンは男性の機能の維持や筋肉の量を増やしたり筋肉を肥大させる作用などがあり、男性らしい体を作るのに欠かせないホルモンです。このテストテロンと呼ばれるものと5αリダクターゼ(5α還元酵素)と呼ばれるものが結びつき「ジヒドロテストロン(DHT)」と呼ばれる男性ホルモンに変換されます。このジヒドロテストロン(DHT)がホルモン受容体(男性ホルモンレセプター)に取り込まれて、毛母細胞の働きを低下させ毛髪の成長サイクルが短くなり、結果ハリ・コシのある髪の毛が生えにくくなります。毛髪の成長期が短くなり・髪の毛が成長する前に抜けてしまう、これが男性型脱毛症(AGA)の原因となります。
AGAの原因②:父親と母親それぞれの遺伝によるもの
AGAの原因の8割は遺伝によるものと言われています。一見、同じ性別の父親由来によるものと考えてしまいがちですが実は母親由来によるAGAの原因遺伝子も存在します。この遺伝するものは2種類あり、主に「5aリダクターゼの活性度」と「男性ホルモンレセプターの感受性」です。それぞれ解説していきます。
(1)5aリダクターゼの活性度
5aリダクターゼがジヒドロテストステロン(DHT)を生成するという説明をしましたが、この5aリダクターゼの活性度は遺伝によって決まります。それによりジヒドロテストステロン(DHT)を生成しやすくなる可能性があるため、AGAの原因を遺伝によって受け継いでいると考えられます。この5aリダクターゼは優性遺伝により遺伝しやすい性質を持ちます。両親どちらかがこの5aリダクターゼの活性度が高い遺伝子を持っていると、子供に遺伝しやすくなります。
(2)男性ホルモンレセプターの感受性
髪の生え際や頭頂部には男性ホルモンレセプターというものが存在し、髪の毛の成長に必要な受容体があります。この男性ホルモンレセプターがジヒドロテストステロン(DHT)を取り込み、毛母細胞の働きを低下させAGAの原因に繋がってしまいます。またこの男性ホルモンレセプターの感受性が高いほど、よりジヒドロテストステロン(DHT)を多く取り込んでしまいます。この感受性は遺伝によるもので、特に母親の家系から受け継ぎやすいです。隔世遺伝を起こすといわれており、母親の祖父・曾祖父から遺伝する可能性が高いです。そのため「ハゲは隔世遺伝する」「祖父がハゲていたらハゲる可能性がある」といわれているのは、根拠がない噂ではなくこのためです。

AGAの遺伝子検査と血液検査の違い

①AGAの遺伝子検査とは?
AGAが遺伝で発症する可能性が高いということはお伝えしてきましたが、目に見えないものなので普通に生活しているだけではその遺伝子を持っているかは分かりません。そのため希望する方に対して「遺伝子検査」を行う医院もあります。これは「AGAになりやすい遺伝子を持っているか」と「AGA治療薬が効く体質か」という部分を、確立で出す検査です。遺伝子を持っていても必ず将来ハゲるというわけではないため、あくまでも確率での話になります。そのため確実な結果を保証するものではありませんが、可能性を知りたいという方にはむいています。
②AGAの血液検査とは?
一方で血液検査ですが、これは多くのAGA専門医院やクリニックで利用されている検査です。現在の健康状態や、治療による重大な副作用が起きていないかなどの確認をするために行います。そのため治療の過程で必要な方は血液検査をする機会もあると思います。

AGAの初期症状で気付くためには?

AGAセルフチェック①:髪の毛の細さの確認
日本人の平均の髪の毛の太さは0.07mm前後と言われています。髪の毛の太さは生まれ持ったもので個人差があり、細い毛=ハゲるというわけでもありません。しかし最初から細いのではなく徐々に髪が細くなってしまい、その太さが平均より細いと何らかの頭皮トラブルなどを起こしている可能性があります。とはいっても具体的に太さをはかるのは難しいものです。髪の毛を1本抜いて観察してみてください。健康な毛髪ははりがありますが、もし抜いた紙がしなっとしていたら細く栄養不足の髪の毛の可能性が高いです。
AGAセルフチェック②:抜け毛の確認
抜け毛は立派なAGAのサインです。しかし男性だと1日の平均抜け毛は100本前後といわれており、これには季節や個人差があるため、大体の目安として捉えて頂ければと思います。そのため1日の抜け毛を数える必要はありません。抜け毛は平均より自分が抜ける本数が多いかどうかではなく、以前と比べてどうなっているのかがAGAに早期段階で気付くためには大切です。まずは、朝起きた際に枕を確認してみてください。寝ている間もある程度の本数は抜けるものですが、以前と比べてパッと見て抜け毛が増えている方は要注意です。また以前の抜け毛状況が分からないという方は、パッと見たときに「抜け毛が多い」と感じるようであればAGAのサインの可能性が高いです。
AGAセルフチェック③:つむじの地肌が目立つかどうかの確認
つむじは頭頂部から後頭部にかけてあるため、普段のヘアセットやヘアケアの際に目につくことがほとんどありません。そのため身内から「つむじ周辺の地肌が目立つ」と指摘され始めて薄毛に気付いたという方もいるくらいです。後程解説いたしますがAGAのハゲ方にも種類があるため、自分では気づけないこともあります。洗面台の鏡の他に手鏡などを購入し、合わせ鏡のようにして後頭部を定期的に確認するようにしましょう。
AGAセルフチェック④:毛髪全体のボリュームの確認
脱毛部分が目立たず、抜け毛がゆっくり進行している、または髪の細さがゆっくり細くなっているなどの場合は全体的に髪の毛があるにも関わらずAGAが進行している場合があります。そのため「気付いたら薄毛になっていた」「地肌が見えるまで分からなかった」という方も中にはいます。自分目線で鏡を見ていると変化に気付きにくかったり、いつも同じ場所でヘアセットなどを行っていると照明が固定されているため髪の毛の変化に気付きにくい場合があります。そういった時には外出先のお手洗いや、ガラスの反射などを利用してふとした時に確認するようにしてみてください。自宅とは見え方が違う事が多く、変化に気付きやすくなります。身内の方に以前と髪の毛が変化ないか聞いてみるのもいいかもしれませんね。
AGAセルフチェック⑤:親族に薄毛の人がいないか確認
遺伝の部分でお話しましたが、薄毛は覚醒遺伝します。特に母親側の祖父・曾祖父からの隔世遺伝がほとんどの割合を占めているため、会う機会があればさりげなく確認してみましょう。また母親に聞いてみてもいいかもしれませんね。現在大きな自覚症状がなくても将来可能性があると分かれば、自分の変化にも敏感に対応できます。

AGAの進行パターン

AGAの進行パターン①:頭頂部から薄毛が進行する「О」型
比較的日本の成人男性に多く、頭頂部のため自分では気がつきにくいのが特徴です。知らず知らずのうちに頭頂部から薄くなっていくため誰かに指摘されるまで気がつかないケースもあります。地肌が透けてみえたり皮膚が赤っぽくなっていたりします。
AGAの進行パターン②:こめかみや生え際から薄毛が進行する「M」型
M字に生え際の薄毛が進行して正面からみた際にMの字に見えるのが特徴です。一気になくなるのではなく徐々に左右両サイトの髪の毛が頭頂部に向けて脱毛が進むため生え際が後退し、おでこが広くなってきます。
AGAの進行パターン③:額の生え際から薄毛が進行する「U」型
U字パターンは前述のO字とM字が同時に進行していくパターンです。U字パターンは頭頂部と生え際両方から薄毛が進行していくためどの角度から見ても薄く、後頭部と横しか毛髪が残らないため他人からみた印象は一番強いタイプかと思います。

AGAは自力では治せないの?

残念ながら進行型の病気であるため、自力で治すことができません。AGAは、遺伝的要因がほとんどと言われていますが、他の原因として生活習慣などがあげられます。主に、過度な飲酒・喫煙、睡眠不足、過食やジャンクフードなどの偏食、ストレスなどが代表的です。これらの生活習慣を改善すること自体は自分でも可能です。しかし改善したからといって必ずしもAGAの改善に繋がるとは言えず、また当てはまる生活習慣があるからといって必ずAGAを進行させてしまうというわけでもありません。しかし治療をする上で、AGAを進行させてしまう可能性を減らすという意味で医師から生活習慣の改善を指導される場合もあります。他の記事で食生活の改善や飲酒などによるAGA進行の原因などに焦点を当てて掲載しておりますので、是非併せて読んでみてください。

AGAになってしまったらどうすればいい?

まずは専門医院や専門クリニックを受診するようにしましょう。「病院」という部分に少しハードルを感じてしまうかもしれませんが、国家資格を持った医療従事者がいるという面で安心して相談・治療ができます。「発毛サロン」や「育毛サロン」などといった言葉や、看板を目にする機会もあるかと思います。サロンは専門医院やクリニックとは別で、医療機関ではなくエステティックサロンに分類されます。人によってはサロンの方が通いやすい、といった方もいるかもしれません。しかしサロンは医療機関ではないため、既にAGAになってしまっている場合治療をすることができません。薄毛予防やケアといった意味では素晴らしいサロンも多くあり、自宅でのお手入れの延長や頭皮マッサージなどのリラクゼーションという意味ではリラックスできご褒美感覚でも利用できます。しかしこれまでご紹介してきたAGAの症状に当てはまるようであれば、医療機関でしかお渡しできない治療薬などもあるため専門医院や専門クリニックでの治療をおすすめします。
また、近年ではネット通販で海外からAGA治療薬などを入手することができるようになりましたが、日本では基本的に「医師の処方」がないとAGA治療薬は手にすることができないようになっています。これは一部に偽物が流通してしまっており万が一の際健康被害など危険があるという部分と、希にAGA治療薬は重大な副作用を起こす可能性があり、それを防ぐために医師の適切な健康観察や実際に起きてしまった場合の処置が必要となるためです。「安さ」に惹かれて購入する方も多いですが、健康被害が起きてからでは大変です。そのため医師のいる医院やクリニックでの受診が大切になります。

最後に

今回はAGAの発症原因や、自分でできるAGAのセルフチェックなどに焦点を当てお話してきました。いかがだったでしょうか。AGAは意外にも身近なもので、現在も多くの方が悩まされている病気です。ですが早期治療により、ひどくなる前に誰にも知られず治療をすることができます。また治療により、当院で受診いただいる患者様の実例ではAGA薄毛治療の開始から4か月前後で約80%、半年前後で100%に近い方が発毛を実感されます。現状をキープしたいという予防の場合や患者様ご自身の健康状態などで個人差はありますが、自宅でのセルフチェックを行う事によりAGAを初期段階で見分け、治療が必要な際は早い段階で行動をすることができます。そのため今日から是非自分の毛髪状況を確認し、セルフチェックを実践していただければと思います。

より安心して薄毛予防・治療と向き合うために

AGA薄毛予防・治療クリニックではみなさんの症状に応じて適切な処方を行っております。より身近に・続けやすいAGA治療を行っていただくためにオンライン診療を充実。まずはお気軽にお問合せください。

医師紹介

■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。

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