薄毛の方必見！AGA治療薬と併せて摂取したいサプリメント成分とは？

薄毛や抜け毛対策になるサプリメントは、いわゆる育毛サプリメントと呼ばれているもので、髪の毛の成長を促す栄養素が含まれています。薄毛対策として食生活に気を付けている人も多いでしょうが、バランスの良い食事を毎日続けるのは大変です。サプリメントには普段の食事では十分に摂取することが難しい栄養素を効率よく摂取できるというメリットがあります。食生活改善のサポートとしてサプリを活用し、必要な栄養素を補っていきましょう。

サプリメントの効果は、髪の毛の成長に必要な栄養を補うことであり、髪の毛自体を生やしたり増やしたりする効果はありません。発毛自体に効果を発揮するAGA治療薬とは異なるということを理解しておきましょう。サプリメントはあくまでもサポートであり、根本的な治療には医療機関で処方してもらったAGA治療薬の服用は不可欠です。AGA治療薬と育毛サプリメントの違いは後の章で詳しく解説しますのでそちらを参考にしてください。

薄毛や抜け毛の対策として摂取したいサプリメントの成分を説明します。特に効果が期待できる7つの成分を選んで紹介していきます。

【薄毛予防に効果が期待できるサプリメントの成分】
・亜鉛
・ビタミン類
・ミネラル
・イソフラボン
・リコピン
・L-リジン
・ノコギリヤシ

それぞれの成分について、髪の毛にどんな効果があるかそれぞれみていきましょう。

亜鉛は髪の毛の主成分であるケラチンの合成を促す効果があります。髪の毛はたんぱく質からできていて、ケラチンはたんぱく質の一種です。18種類のアミノ酸が結合した成分で、髪だけでなく肌や爪の主成分でもあります。

亜鉛が不足すると、ケラチンが正常に作られなくなり、抜け毛の増加や髪が細くなる原因になります。亜鉛は牡蠣やレバーに多く含まれていますが、なかなか摂取する機会がない人はサプリメントを活用しましょう。

また、亜鉛はAGAの原因になる男性ホルモンのもととなる5αリアクターゼの生成を抑制する働きもあるといわれています。薄毛で悩む人にとって積極的に摂取したい成分の一つです。

ビタミンは体内で生成できない栄養素なので、サプリメントでの必要量を摂取するのがおすすめです。たくさんの種類があるビタミンのうち、髪にとって重要なのは次の4つのビタミンです。

【髪に必要なビタミン】
・ビタミンA…頭皮の乾燥を予防する
・ビタミンB群…頭皮の細胞分裂を活性化させたり、新陳代謝を促進させたりする　
・ビタミンC…コラーゲンの生成を促進する
・ビタミンE…抗酸化作用があり頭皮環境を整える

ビタミンが頭皮の環境を整えてくれることがわかります。ビタミンは野菜や果実などに多く含まれます。1日の理想摂取量が多いわけではありませんが、毎食バランスの良い食事をとるのが難しい人はサプリメントを活用しましょう。

ミネラルはビタミンと同様に体内で生成できない成分なので、食事やサプリメントで補う必要があります。人間の身体の構成に必要なミネラルは「必須ミネラル」と呼ばれています。

サプリメントでは「マルチミネラル」と表示されている製品を選ぶと、複数の必須ミネラルを同時に摂取することができます。筋肉や骨格を組織を形成するミネラルは、身体の機能を正常に保ってくれる働きをしてくれる優秀な栄養素です。

イソフラボンや美容効果が高い成分として有名で、薄毛の予防にも効果を発揮します。イソフラボンは髪の毛にハリやコシをもたらす効果があり、細くて弱い髪の毛を丈夫にしてくれる効果が期待できます。

また、AGAの原因となるジヒドロテストステロンの生成に関わる5αリアクターゼを抑制する効果もあるといわれています。イソフラボンは大豆に多く含まれ、豆乳や豆腐などから摂取が可能です。1日の摂取目安量を守りながら、サプリメントを上手く使っていきましょう。

リコピンは抗酸化作用があり、髪や頭皮の老化を防ぐ役割があります。血行を促進する成分でもあるので、髪や頭皮に栄養が行き渡りやすくなる効果も期待できます。

リコピンはトマトなどの緑黄色野菜に多く含まれています。緑黄色野菜はビタミンも豊富なので、積極的に摂取したい食材です。サプリメントを活用しつつ、バランスの良い食事を心がけることが大切です。

L-リジンは髪を作るケラチンの合成に必要な必須アミノ酸の一種です。髪の材料となるたんぱく質の吸収や再合成をサポートし、髪の成長や髪質改善を助けてくれます。

L-リジンは肉や魚や大豆に含まれています。お米や小麦などの炭水化物からは摂取ができない上、体内で構成できないアミノ酸なので、サプリメントの活用して摂取量の確保を心がけてください。

ノコギリヤシはAGAの原因となる男性ホルモン（ジヒドロテストステロン）の働きを抑える効果があると考えられています。植物由来の万能エキスと呼ばれていて、食品からの摂取は難しいのでサプリメントで摂取するのが一般的です。

また、ノコギリヤシは男性のみの有効性と安全性が証明されている成分であり、女性の使用は推奨されていません。

育毛に効果があるとされるサプリメントですが、飲み方に気を付けないと効果が得られなかったり、身体に害を及ぼす恐れがあります。次に紹介する注意点を守って正しく服用してください。

サプリメント服用の際は、パッケージをよく確認し、1日・1回あたりの摂取量を守ってください。早く効果が欲しいからといってたくさん飲んでも効果が高まることはなく、むしろ健康に被害を及ぼす恐れがあります。

また、食生活の補填をするというのがサプリメント本来の役割なので、普段の食事を振り返り、足りない栄養素だけを補うようにするとサプリメントの過剰摂取が防げます。AGAは治療を長く続ける必要がある脱毛症です。足りない栄養素だけを効率よくサプリで補い、浮いた費用は治療に使うなど治療を続けやすい方法を検討していきましょう。

サプリメントは基本的にいつ服用しても問題ありません。ただし、育毛成分の中には、胃に負担がかかる成分もあるので、食後の服用を推奨しているサプリメントもあります。パッケージを読み、服用のタイミングを確認してから飲むようにしましょう。

サプリメントの中には、他のサプリメントや特定の薬との相性が悪いものがあります。同時に飲むことで、効果が弱まったり、健康被害が出たりする恐れがあるので、AGAや別の病気で薬を処方してもらうときは、サプリメントを飲んでいることを事前に伝えてください。

育毛サプリメントについてよくある質問をまとめました。

高価なサプリメントが必ずしも全員に効果があるとは言えません。サプリメントの効果を高めたいのであれば、自分に足りない栄養素を理解して、サプリメントで効率よく補う必要があります。髪の成長に関係ない成分や自分に不足していない成分が含まれている製品は、いくら高額でも効果が期待できません。

サプリメントの値段ではなく、パッケージ等で何が含まれているかを気にする癖をつけましょう。

用法用量を守れば基本的に副作用が出る可能性は低いですが、過剰摂取は健康被害につながります。

例えば、亜鉛を過剰摂取すると食欲不振、下痢、吐き気、嘔吐、胃痙攣などの症状がでることがあります。長期的に摂取過多になると、血液中の銅が減少する・免疫低下・善玉コレステロールの減少など身体への被害が生じる可能性もあります。サプリメントを飲んで体調が悪くなったときはすぐにかかりつけの医院で相談しましょう。

女性が育毛サプリメントを飲んでも問題はありません。ただし、妊娠中や授乳中は摂取しないほうが良い成分が含まれているサプリメントもあります。服用の際は必ずパッケージを確認し、注意事項を守って摂取してください。

サプリメントとAGA治療薬の違いは、AGA治療薬には髪の毛を「生やす」効果がありますが、サプリメントにはないということです。サプリメントはあくまでも栄養を補填するための食品であり、医薬品ではありません。サプリメントを飲んだだけで薄毛が防げる・AGAが完治することはないことを理解しておきましょう。

AGAは遺伝や男性ホルモンや生活習慣などさまざまな原因で発症する脱毛症です。AGA治療は投薬が基本で、生活の改善やサプリメントだけで完治させるのは困難です。また、進行性の病気なので、自然に治ることもありません。一度発症すると、どんどんと薄毛が進行していくので、早期治療や早期対策が重要になります。薄毛や抜け毛の根本的な治療をしたいと考えるのであれば、医療機関を受診しましょう。

AGA治療薬とサプリメントの効果の違いを詳しく説明します。

AGAの治療薬を飲むことで髪質が変化し、太くて丈夫な髪が生えるようになります。正確には、AGAを発症して細くて短いまま髪の毛が抜けることを防ぎ、通常通り髪の毛が十分に太く成長するようになります。

AGAという脱毛症は、男性ホルモンの1種であるテストステロンが体内の5α還元酵素の影響でジヒドロテストステロンというホルモンに変化することが原因で発症します。ジヒドロテストステロンは通常2年～6年のヘアサイクルの成長期を極端に短くする作用があります。そのため、髪の毛が成長する前に抜け落ちてしまい、薄毛が進行するというのがAGAで抜け毛が増える原理です。

AGAの治療薬は、5α還元酵素を阻害してテストステロンがジヒドロテストステロンに変化するのを防ぐ効果があります。ジヒドロテストステロンの生成と抑制することによってヘアサイクルが通常に戻り、太くて抜けにくい髪の毛が育つというわけです。

サプリメントの効果は、髪の成長をサポートすること、つまりは髪を「育てる」ことです。髪を「生やす」働きはのはAGA治療薬にしかないことを覚えておきましょう。

国内の医療機関では主に下記の4種類の薬が処方されています。

【AGA治療薬の種類】
・プロペシア
・ザガーロ
・フィナステリド
・デュタステリド

上記の薬は、医師の処方なしで手に入れることはできません。インターネットの通販でもAGAの治療薬として販売されているものをよく見かけますが、正規品に似た類似品である場合があり、安全ではない可能性があります。AGA治療薬の類似品は、国内で承認されていないものや、偽造薬である可能性が高いです。安いからといってよく確かめずに購入すると、健康被害が生じる恐れがあるので注意しましょう。

安心してAGAの治療を進めるために、信頼できる医療機関で購入するようにしましょう。薄毛治療におすすめの医療機関は次の通りです。

・皮膚科
頭皮の油分が多い、頭皮にかゆみや炎症があるなどの頭皮トラブルがある場合

・内科
父親や祖父が薄毛で遺伝が原因の薄毛が疑われる場合

・頭髪専門の診療科（大きな病院には頭髪専門の診療科が設けられていることがあります）
より専門的な医師の治療を受けたい場合

・薄毛専門のクリニック
専医によって自身に合った治療を受けたい場合

いきなり薄毛治療専門のクリニックに通うことに抵抗がある人は、皮膚科・内科・頭髪専門の診療科の受診がおすすめです。より薄毛治療に特化した治療を受けたい場合は専門クリニックを受診するようにしましょう。

インターネットで流通している治療薬を入手するのは推奨されていません。類似品・偽造薬で健康被害が出た場合は、医薬品副作用被害救済制度の対象にならないので泣き寝入りをするしかないからです。せっかく治療を始めても効果が出ないまま時間を無駄にしてしまったり、健康に被害が出たりしては元も子もありません。正しいルートで、正規品を購入して治療を進めていきましょう。

薄毛専門のクリニックでは、オンラインで受診できる病院が増えています。AGA治療は投薬治療が一般的なので、オンライン治療であっても対面の治療とあまり大きな差がありません。忙しくて通う時間が取れない人や、人目が気になってクリニックに行きにくい人はオンライン治療が便利です。

オンラインカウンセリングでは予約、診察、処方が全てインターネット上で完結します。全国の病院の治療が受けられるので、近所にいい病院がない人でも安心です。通院の時間や待ち時間がないので、忙しくてなかなか通院できない人にぴったりです。自宅で治療が受けられるので、人目を気にせずに治療が受けられるというメリットもあります。

ただし、対面で話ができないことを不安に感じる人や、機器の操作にストレスを感じる人はオンラインではなく対面の治療を選んだ方が良いです。じっくり検討して、自分のライフスタイルや価値観に合う病院を探してみてください。

薄毛や抜け毛に効果があるサプリメントの成分は、亜鉛・ビタミン・ミネラル・イソフラボン・ノコギリヤシ・L-リジン・リコピンなどです。「普段の食事で野菜が不足しがち」「大豆製品が苦手」など自身の食事の特徴を踏まえて、足りない栄養素を効率よくサプリメントで補っていきましょう。

サプリメントの効果はあくまでも髪の毛を「育てる」ことです。AGA治療薬のサポートとして活用し、髪や頭皮に良い環境を整えてください。

■この記事の著者■　AGA薄毛予防治療クリニック　医師

柏﨑　喜宣　（かしわざき　よしのり）

名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。