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AGAについて

  • 【医師監修】数年後の自分の頭はどうなっている?AGAの抜け毛の特徴やはげるスピードについて

    ハゲはシミュレーションできる?AGAの抜け毛の特徴とハゲるスピードに合わせた治療について

     

    「将来の自分はハゲるのか知りたい」と思っている男性はかなり多いのではないでしょうか。中には「父親や祖父がハゲているから自分も数年後にはハゲるのではないか?」と不安になっている男性もいるかもしれません。そんな時に抜け毛が増えたり髪のボリュームが減ってきた、と気づいたらさらに不安になることでしょう。
    そこで今回は、ハゲの代名詞とも言えるAGAについて、進行パターンから想定できる薄毛や抜け毛症状の変化をシミュレーションして解説します。AGAの抜け毛の特徴や、症状に合わせた治療方法についても詳しく見ていきましょう。自分の今の症状がAGAなのか、将来ハゲるか心配だという方はぜひ参考にしてください。

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

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    ハゲやすいのはいつ?AGAを発症しやすい年代とは

    「中年以上になるとハゲる男性が増える」というイメージは以前から世間一般に浸透していますが、70代でも髪の毛がフサフサ生えていたり、20代前半でも2体の生え際がかなり後退しているなどさまざまな男性がいるため、一概に中年でハゲるとは言えないでしょう。ここではAGA(男性型脱毛症)を発症しやすい年代について解説します。

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    年代別にみるAGA発症率

    日本皮膚科学会によると、25年前(2017年時点)の統計では日本人男性のAGA発症率は全年齢平均で約30%で、2017年時点で同程度の発症率だったと発表されています。つまり、日本人男性の3人に1人がAGAを発症する可能性があるということになります。この数字を見ると、日本人男性にとってAGAがかなり身近なことがわかりますが、年代別のAGA発症率はどうなっているのか見ていきましょう。
    ・20代のAGA発症率:約10%
    ・30代のAGA発症率:20%
    ・40代のAGA発症率:30%
    ・50代のAGA発症率:40数%
    男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版参考(https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
    このように年齢を重ねるごとにAGAの発症率が上がることがわかりますが、注目すべきは20代で約10%ものAGA発症率が見られるということです。つまり「若いからハゲない」とは安易に言えないため、AGA症状(薄毛や抜け毛)は全年齢に共通して起こる可能性があり、予防や対策が必要だということになります。

    AGAに特徴的な抜け毛とは

    日本人男性の3人に1人が発症する可能性があるAGAですが、主な症状は「薄毛と抜け毛」です。しかし、日常生活の中で薄毛や抜け毛の症状が現れる原因はAGAだけではなく、季節の変わり目や皮膚炎など頭皮トラブルによることもあります。AGAは進行性の脱毛症のため放っておいて自然に治ることはありませんが、季節性の薄毛や抜け毛の場合自然に改善する場合がありますし、皮膚炎が原因であれば皮膚炎が治癒すると薄毛や抜け毛も改善する可能性があります。そこで、自分の薄毛や抜け毛がAGAなのかを見分けるために、実際に抜けた毛に以下に挙げた3つのAGAの特徴があるかチェックしてみましょう。

    細く短い抜け毛

    AGAを発症すると髪が成長する期間が短くなるため、成長途中で抜けるという現象が起きやすくなります。そのためAGAによる抜け毛には「細く短い」、「先端にかけて極端に細い」といった特徴が目立つようになります。また、抜け毛の本数は通常1日50〜100本程度と言われていますが、AGAでは倍の200本以上抜けることも特徴としてよくみられますので、このような状態になったらAGAの可能性を疑った方がよいかもしれません。

    毛根がない抜け毛

    髪の毛の最下部には一般的に「毛根」として認識されている「毛球」という丸く膨らんだ部分があり、中には毛乳頭細胞や毛母細胞といった髪の元になる細胞が存在しています。AGAを発症すると、毛母細胞や毛乳頭細胞の働きが弱くなったり細胞自体が衰退しやすいという特徴があります。そのため見た目にわかることもありますが、抜け毛を触ってみて根本に引っかかるような膨らみがない場合はAGAの可能性があります。

    ハリやコシがない抜け毛

    AGAの抜け毛が細く短くなるのと同じ理由ですが、ハリやコシがない毛もAGAの抜け毛の特徴です。AGAでは髪の成長が阻害されるため、毛に十分な栄養が供給されなくなります。健康な髪の毛は太く長く黒々としたツヤがみられ、根元を地面と並行に持つとしばらく垂れ下がらない状態がキープできますが、AGAの抜け毛ではやわらかくハリやコシがないため根元を持つとすぐに垂れ下がってしまうという特徴があります。

    AGAの原因とメカニズム

    男性の髪がハゲる薄毛や抜け毛の症状の代表的な病気であるAGAでは、髪が成長する期間が短くなり成長が阻害されるという特徴があります。男性の誰もが発症する可能性があるのはどうしてなのか、自分がAGAを発症しやすいのか知るためにもAGAの原因とメカニズムについてもう少し詳しくみていきましょう。

    AGAの原因

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    AGAの原因には日々体内で分泌されている男性ホルモンが関係しています。男性機能の維持に必要な「テストステロン」というホルモンが「5αリダクターゼ」という酵素と結びつくと「ジヒドロテストステロン(DHT)」という別の男性ホルモンに変換され、思春期の第二次性徴を発現させるなどの重要な働きをしています。しかし、成人以降ジヒドロテストステロンは毛母細胞の増殖が抑制される「脱毛因子(TGF-β)」を増やす働きがあるため、ジヒドロテストステロンと結合する「ホルモン受容体」が多く分布している前額部や頭頂部に髪の成長が阻害される影響が出やすくなります。

    AGAのメカニズム

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    髪の毛が生えて成長し抜け落ちるサイクルは「毛周期(ヘアサイクル)」と呼ばれており、成人男性の場合3〜5年の周期を切り返しています。ヘアサイクルは「成長期」「退行期」「休止期」に分けられており、髪の元である毛母細胞が活発に細胞分裂し髪が太く長く成長刷りのが「成長期」です。通常成長期はヘアサイクルの85〜90%を占めているため髪は1年で15cm程度伸びる計算になりますが、脱毛因子(TGF-β)が増えると成長期は徐々に短くなり、最終的に10%程度にまで短縮されると言われています。成長期が短くなり、髪の成長が不十分なまま抜けていくという悪循環を引き起こすのがAGAのメカニズムです。

    AGAの症状と進行パターンシミュレーション

    AGAが成人男性の誰にでも起こりえる脱毛症で、髪の成長サイクルに異常が出ることから薄毛や抜け毛症状が現れることがわかり、将来的に自分がAGAでハゲるのかについて不安が大きくなっている男性もいるかもしれません。AGAには3つの特徴的な症状がありますので、症状別に薄毛や抜け毛の進行パターンをシミュレーションしてみましょう。自分の症状と照らし合わせて参考にしてください。

    AGAの典型的な3つの症状

    ・M字型:生え際の両サイドに抜け毛や薄毛の症状が現れ、正面から見たときにアルファベットの「M」のように見えるタイプで日本人に多いと言われています。ただしM字のように見えるタイプは生まれつきの場合があるため、もともとの形なのかAGAにより抜けたり薄くなったのかの識別が必要です。識別には髪をあげた正体の写真を定期的に撮り、見比べるとわかりやすいでしょう。
    ・O字型:頭頂部が円形に薄くなり、上から見た時にアルファベットの「O」のように見えるタイプです。表面から鏡を見ても頭頂部は映らないため、自分で気付きにくく症状の進行を見逃しやすいという特徴があります。円形の抜け毛症状が特徴的な「円形脱毛症」では境界がはっきりした脱毛斑ができるのに対し、AGAのO字型では境界が曖昧で脱毛範囲がはっきりしないという特徴があります。
    ・U字型:「M字型」と「O字型」が融合したタイプで、薄毛や抜け毛の症状が最も進んだ状態です。生え際の両サイドと頭頂部に症状が出るため、生え際の中央部分には髪がある場合や中央部分も毛が残らない場合も上から見て「U」のように見えるという特徴があります。髪が生えている範囲よりも抜け落ちている範囲の方が広い状態になるため、見た目の変化が大きいことが特徴です。

    進行パターン7段階シミュレーション

    薄毛や抜け毛症状の進行状況をシミュレーションするために、AGAの進行をはかる指標となる「ハミルトンノーウッド分類」を利用して7段階に分けて解説します。AGAの症状には個人差が大きいため、この段階に沿って進んでいかない場合ももちろんあります。自覚症状と各段階の症状を照らし合わせ、今自分がどの段階にいるのかや、症状が進むと将来どうなるのかを把握する参考としてご覧ください。
    ・第1段階(Ⅰ):額の生え際に薄毛の症状が出始め、「M字」ラインが出てきますが薄毛の自覚がない程度です。
    ・第2段階(Ⅱ、Ⅱa、Ⅱ vertex):「M字」が進行し生え際にはっきり切れ込みがわかるようになり、「O字」も見た目に薄毛とわかるようになってきます。
    ・第3段階(Ⅲ、Ⅲa、Ⅲ vertex):第2段階よりも「M字」の切れ込みが深くなり、前頭部の薄毛も出現してきます。「O字」も鵜より明確になり、M字とO字が併発することも多くなります。
    ・第4段階(Ⅳ、Ⅳa):「M字」と「O字」の薄毛がさらに進行し、髪が抜け落ちて頭皮が直にはっきりと見える範囲が広がってきます。
    ・第5段階(Ⅴ、Ⅴa):「M字」と「O字」がつながり広範囲に薄毛が広がります。頭髪全体の30%程度脱毛した「U字」の状態になります。
    ・第6、第7段階(Ⅵ、Ⅶ):「U字」の薄毛症状が著明になり、側頭部と後頭部の下方以外は髪が抜け落ちている状態です。発毛している範囲よりも脱毛範囲の方が広い場合が多く、AGAの最終段階になります。

    AGAの進行速度で治療は変わる?

    AGAの進行シミュレーションからわかるように、薄毛や抜け毛の症状は時間とともにどんどん進んでいきます。そのためAGA治療は症状が出始めた段階でスタートすることが大切です。ここではAGA治療を始めるタイミングや治療について解説します。「いつからどんな治療を始めたらいいのかわからない」と不安がある男性は治療開始を検討する参考にしてください。

    AGAの進行スピードが早い年代はある?

    AGAは進行性の脱毛症ですが、発症した年齢が低ければ低いほど進行スピードが早いと言われています。AGAの原因であるジヒドロテストステロン増加による脱毛因子の発生は、第二次性徴完了以降に多く見られてきますので、個人差はありますが10代後半から20代前半にかけてAGAが発症した場合と40代以降で発症した場合では進行スピードに差が大きく出ると考えられるでしょう。
    AGA治療は進行シミュレーションの段階が早ければ早いほど効果が期待できます。そのため第3段階ではっきり脱毛範囲がわかるようになる前に治療をスタートすることをおすすめします。

    AGAの主な治療方法

    薄毛や抜け毛の治療には、大きく分けて2パターンあります。AGAは進行性のため、治療を中断すると再発する可能性や、治療が不十分だと進行を抑えられない可能性があります。そのため症状によって適切に、無理なく長期的に継続できる治療を選択する必要があります。ここでは具体的にどんな治療があるのか見ていきましょう。

    ・今ある髪を維持する「守りの治療」:5αリダクターゼ阻害薬内服治療は、ジヒドロテストステロンの生成を抑え脱毛因子の増加を防ぐ「守りの治療」です。5αリダクターゼ阻害薬内服薬は「プロペシア」「ザガーロ」「フィナステリド錠」「デュタステリドカプセル」などがあり、いずれも医師の診断と処方により購入できます。1日1回の服用で服用期間中効果が持続しますが、やめてしまうと効果がなくなるため継続が必要な治療です。

    ・積極的に髪を増やす「攻めの治療」:頭皮の血行促進を促し、髪の元となる毛母細胞や毛乳頭細胞に栄養を送ることで細胞分裂を活性化して髪の成長をはかる治療です。血行促進作用のある「ミノキシジル」の外用薬を1日2回頭皮に直接塗布します。一般販売名では「リアップ」が有名ですが、他にも多くのミノキシジル外用薬が販売されており医師の診断と処方による購入のほか、薬剤師の指導のもとドラッグストアやオンラインで購入可能なため、手軽に始めやすい治療と言えるでしょう。

    AGAの進行程度治療方法

    AGAの症状が第1段階のような軽度である場合は、外用薬のみで治療をスタートし症状の進行に合わせて内服治療を追加することや、第3段階に入っている場合は内服薬と外用薬を併用にて治療をスタートするなど、個人の薄毛や抜け毛症状の進行具合によって治療は変わってきます。さらにAGA治療は長期にわたることが多いため、続けられないと症状の改善が見られずさらに悪化する可能性があります。そのため現状に合わせることはもちろんですが、経済的や生活習慣的に継続できる治療を選択することもとても重要です。治療に使える予算やいつまで継続できるかなどをしっかり相談できる医療機関を選んで自分にとって最適なAGA治療をしましょう。

    AGA予防とハゲないためにできること

    近年「薄毛や抜け毛は治療できる病気」ということが世間一般に広まってきていますが、できれば外見に変化をもたらす薄毛や抜け毛症状が出てから治療する前に予防したいと思う男性も多いでしょう。そこで、自分でできて費用の負担も少ないAGAとハゲ予防方法をまとめましたので、ぜひできることから始めましょう。もちろん、AGA治療を始めたけれどなるべく早く治療効果を感じたいという男性にもおすすめですので試してみてはいかがでしょうか。

    AGAとハゲ予防におすすめのセルフケア

    ・髪の成長を助ける栄養素の摂取と食生活の見直し:髪の成長には、髪を組成しているタンパク質(鳥のささみや大豆など)などの栄養素が不可欠です。他にも血行を促進するビタミンB6やビタミンE(アーモンドなど)、髪の生成や頭皮環境を整える亜鉛やビタミンB1(豚肉など)などの栄養素をバランスよく摂ることを心がけましょう。また、食事を摂る時間を規則的にすると栄養の吸収効率が上がりますので、なるべく3食時間同じ時間に食事ができるといいですね。

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    ・髪の成長を促す良質な睡眠をとる:体内では睡眠中に髪の成長を促す「成長ホルモン」が分泌されますが、分泌量が最大になるのが寝入りから深い眠りに移行した30分後で、その後3時間程分泌が続きます。つまり早く深い眠りに入り、3時間は睡眠を維持することが髪の成長に大切ということになります。そのためには「入眠時間と起床時間を一定にする」、「入浴やスマホなどの使用は入眠2時間前に終了する」、「自分の体にあった寝具を選ぶ」といったことを意識し、良質な睡眠をとるようにしましょう。

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    ・髪と頭皮のダメージを予防するヘアケア:髪や頭皮にダメージがあると、修復のために血液注の酸素や栄養素が優先して使われるため、成長に必要な分が不足するおそれがあります。髪や頭皮のダメージ予防とともに頭皮の血行促進のためにも「シャンプーは1日1回にして頭皮の清潔と必要な潤いを保つ」、「1日1〜2回指や専用ブラシで頭皮マッサージ」、「シャンプー後はドライヤーで必ず乾かす」といったことを日頃から習慣にしていきましょう。

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    まとめ|AGAは進行する!予防には早めの対策を

    AGAによる薄毛や抜け毛は成人男性の3人に1人が発症する可能性があります。症状や進行の速さは発症年齢や男性ホルモン分泌量の多さなど個人差が大きいものの、「将来ハゲるかも」という不安はできれば持ちたくないでしょう。そのためには日常生活の中でできる薄毛や抜け毛予防対策を習慣にすることと、薄毛や抜け毛の兆候を見逃さないことが重要です。今回紹介した抜け毛をチェックする方法の他に、定期的に色々な方法から髪の状態を写真に撮って比較してみるなどの方法でも髪の変化はわかります。薄毛や抜け毛の兆候に気づいたら、なるべく早めにAGA専門クリニックに相談することをおすすめします。症状に応じた適切な処方やアドバイスで、将来薄毛に悩まないようにしましょう。

    医師紹介

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    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

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