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  • 【医師監修】【保存版】改めて知っておきたい毛周期-髪の毛が生えてから抜けるまで

    毛周期とは?髪の毛が生えてから抜けるまでのメカニズムとAGAの関係を徹底解説

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    毛周期とは、ひとつの毛根から髪の毛が生え始め数年かけて成長し、やがて成長が止まり抜け落ちるまでの一連のサイクルです。
    髪の生え変わりとして「ヘアサイクル」とも呼ばれ、生まれつき備わっている体の仕組みのひとつで性別や年齢により長さに差が見られるという特徴があります。
    「毛が生え変わりを繰り返すのは知っているけど、毛周期って言われるとよくわからない」という人は多いのではないでしょうか。
    AGAなどの薄毛や抜け毛には毛周期が大きく関わっていることがわかっています。
    そこで今回は毛周期について詳しく解説するとともに、薄毛や抜け毛との関係や対策法についても掘り下げていきますので「なぜ髪の毛が抜けるのか」、「自分の薄毛や抜け毛は治療ができるのか」気になっている男性はぜひ最後までご覧ください。

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

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    毛周期の仕組みとは

    毛周期は「成長期」「退行期」「休止期(脱毛期を含む)」という3つの時期を1周期として表したものです。
    成人男性の1日の抜け毛は50〜100本程度ですが、髪の毛は頭部全体でおおよそ10万本を常に維持していると言われています。
    髪の毛はそれぞれ1本ごと別の毛周期で生まれ変わっているため、正常の毛周期の中では特定の範囲や時期にごっそり抜ける可能性は少ないと言えるでしょう。
    ここでは髪がどんなメカニズムで成長していくのか、毛周期の主な3つの段階について特徴を見ていきましょう。

    成長期:髪が生えて活発に成長する時期

    成長期は「早期」「中期」「後期」に細かく分類されていますが、毛周期全体の80〜90%の当たる最も長い時期です。
    成人男性の成長期は3〜5年と個人差があり、長いほど太く長い髪の毛に成長します。
    ・成長期「早期」:頭皮の奥で髪の元となる「毛母細胞」が「毛乳頭細胞」の指令のもと活発に細胞分裂を始める時期で、この時の髪の毛はまだ目で認められない。
    ・成長期「中期」:毛母細胞の細胞分裂がさらに活発になり押し上げるように伸びていく時期で、うぶ毛として見えるようになる。
    ・成長期「後期」:毛母細胞の細胞分裂が続いている時期で、髪の毛は最も太く長く見え、ハリやコシが感じられる。

    退行期:髪の成長が遅く緩やかになる時期

    退行期は3〜5年の間髪の成長を促していた「毛乳頭細胞」が毛母細胞から離れることで、細胞分裂のスピードが緩やかになる時期です。
    期間はおよそ2〜3週間で、毛周期全体の1〜2%と毛周期の中で最も短い時期にあたります。
    退行期の髪の毛は細胞分裂低下により、メラニンを取り込む力が衰えるため黒い色素が薄くなるという特徴があります。

    休止期:髪の成長が完全に止まり抜ける準備に入る時期

    休止期は毛乳頭細胞が完全に離れることで毛母細胞の活動が完全にストップする時期です。
    細胞分裂を停止した髪の毛は頭皮に固定する力を失うため、シャンプーやブラッシングで簡単に抜け落ちます。
    休止期は2〜3ヶ月程度続き、毛周期全体の10〜20%を占めています。
    休止期の後半は「脱毛期」や「発毛期」と呼ばれることがあります。
    これは休止期後半になると毛乳頭細胞が活動を再開し、毛母細胞が細胞分裂を始め新しい髪が生えてくることで新しい髪の毛に押し上げられるようにして古い髪の毛が抜け落ちる様子を表しています。

    毛周期と髪の量の関係

    20代で生え際が薄くなっていたり、70歳を過ぎても髪の毛がフサフサな人がいるように、髪の多さには個人差がありますがこれには毛周期の長さ(成長期の長さ)が関係しています。
    成人男性の毛周期は一生の間に15回程度繰り返され、やがて髪の元となる細胞が寿命を迎え最終的には毛が生えなくなります。
    1つの毛根の毛周期は3〜5年と個人差が大きいため、毛周期の長さにより髪の量が変わるのです。
    つまり、髪の量をキープして薄毛や抜け毛を対策するには、毛周期をなるべく長くすることがポイントだと言えるでしょう。

    毛周期が乱れるとどうなる?

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    毛周期がなんらかの原因で乱れると、成長期が短くなり休止期が長くなることや毛周期そのものが短くなる可能性があります。
    毛周期の短縮は、髪の毛が成長しにくくなったり抜け毛が増えるなどの変化を引き起こす恐れがありますので、薄毛や抜け毛が気になる男性にとってはかなり気になるのではないでしょうか。
    ここでは毛周期の乱れによる髪の毛の変化を詳しく見ていきましょう。

    毛が細くなり伸びにくくなる

    毛周期が乱れると成長期が短縮されるため、毛母細胞の細胞分裂が途中のうちに退行期を経て休止期へと移行すると考えられます。
    そのため髪の毛は太く長く成長できず、細いまま伸びにくくなりそのまま抜け毛へ進行していくのです。
    重度の毛周期の乱れが起こった時、3〜5年続くと言われている正常な成長期は数ヶ月にまで短縮されると言われています。
    正常な髪の毛は1日におよそ0.3mm程度伸びるため、1ヶ月で約1cm伸びる計算になりますがこれはあくまで正常な場合です。
    毛周期が乱れていると1ヶ月で数mm程度しか伸びない上に髪の毛自体が細いため、髪全体のボリュームが減り薄毛が目立つようになると言えるでしょう。

    抜け毛が増え薄毛になりやすい

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    正常な毛周期の中では、1日およそ50〜100本程度の抜け毛がありますが、乱れた毛周期では1日に200〜300本以上の抜け毛が見られると言われています。
    成人男性の頭髪量は約10万本のため、数百本の抜け毛が見られてもすぐに薄毛になるわけではありません。
    しかし、毛周期が乱れた成長期が短い状態では、新しい髪の毛が細いままで伸びにくいという特徴があります。
    すると、次第に生えてくる毛よりも抜け毛の割合の方が大きくなってくることから、抜け毛が増えて薄毛が目立ちやすい状態に変化すると言えるでしょう。

    毛周期が乱れる原因とは

    毛周期が乱れる原因はさまざまで、いまだに解明されていない部分もあります。
    主な原因は「内的要因」と「外的要因」に分けられ、脱毛因子や加齢やストレスなどと言った原因は「内的要因」として見た目に原因が特定しにくく毛周期の乱れが長引きやすい特徴があります。
    また、頭皮トラブルや季節性といった原因は「外的要因」となるため、見た目や時期でわかりやすく一時的なことも多いという特徴がありますので、それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

    ・内的要因:脱毛因子(TGF-βとFGF-5)の増加

    男性の毛周期が乱れる原因の多くは「脱毛因子」の増加と考えられます。
    脱毛因子には、成長期の終わりに放出され毛周期を成長期から退行期へと移行させるスイッチの役割があり、毛周期の乱れに関係する脱毛因子は「TGF-β」と「FGF-5」という2種類のタンパク質の一種です。
    FGF-5はTGF-βの伝達により、毛乳頭細胞に直接髪の毛の成長をストップさせる指令を出す働きがあります。
    そのため脱毛因子が増えることで成長期が中断され、強制的に退行期から休止期へ移行するという毛周期の乱れが発生するのです。

    ・内的要因:加齢による代謝の低下

    毛周期が正常なサイクルで行われるためには、毛乳頭細胞をはじめとする発毛に関する細胞が活発に活動することが大切です。
    しかし、加齢により新陳代謝が落ちてくると、血行が悪くなったり皮膚のターンオーバーが遅れるなどの老化現象が毛周期の乱れにつながる可能性があります。
    代謝が低下すると、休止期から成長期へ移行する際に必要な血液や酸素を毛乳頭細胞に充分届けられなくなるためです。
    また、皮膚のターンオーバーが遅くなると、頭皮の水分不足や汚れやフケが溜まりやすくなるなど頭皮環境が悪くなるおそれがあります。
    頭皮環境の悪化は頭皮トラブルを招きやすくなるため、外的要因による毛周期の乱れを引き起こす可能性も考えられるのです。

    ・内的要因:過度なストレス

    過度なストレスは自律神経のバランスを崩す可能性があり、不眠や睡眠の質の低下による「成長ホルモンの分泌低下」を招くおそれがあります。
    成長ホルモンには髪の成長を促す作用があるため、分泌量が減少することにより成長期に影響が出て毛周期が乱れる原因となる可能性があるのです。
    また、ストレスにより体が緊張する状態が続くことで全身の血流が悪くなり、頭皮も血行不良になる可能性があります。
    血行不良は細胞の働きと低下させるため、過度なストレスがかかっている状態が続くと毛周期が乱れる原因になると言えるでしょう。

    ・外的要因:頭皮トラブルによる髪の育成環境の悪化

    頭皮が炎症などのトラブルにより激しいダメージを受けた場合、ダメージを受けた皮膚の修復が優先されるため髪の毛に対する栄養や酸素の供給量が著しく減ることが考えられます。
    すると髪の毛は栄養不足の状態になり、回復までの時間が長いほど毛周期が乱れる原因となるでしょう。

    よくある頭皮トラブルの具体例
    ・紫外線による重度の日焼け
    ・シャンプーや整髪料などの刺激による接触性皮膚炎
    ・フケや過剰な皮脂が毛穴に詰まって起こる、脂漏性皮膚炎などの炎症。
    ・冬場や洗浄力の強いシャンプー使用などの、乾燥による皮脂欠乏性皮膚炎

    ・外的要因:季節の変わり目などの環境

    夏の終わりから秋にかけては、1年の中でも抜け毛が多くなりやすいと言われています。
    夏の紫外線ダメージや暑さによる疲れやストレスなどが原因と考えられますが、一時的に毛周期が乱れる可能性は大いにあるでしょう。
    また、冬場の乾燥や運動不足による頭皮トラブルや血行不良により、春に毛周期が乱れる可能性も考えられます。
    季節性の毛周期の乱れは一時的なことが多いため、季節が変わって体や頭皮の状態が回復すると毛周期も正常なサイクルに戻ることが期待できるでしょう。

    毛周期の乱れが原因の脱毛症とは

    毛周期の乱れはさまざまな原因により起こりますが、一時的な原因であればやがて回復が見込めるためあまり心配することはないでしょう。
    しかし、毛周期の乱れには薄毛や抜け毛が進行する脱毛症に移行する可能性があります。
    脱毛症を発症した場合には、症状を見逃さず早めに対策することが重要です。
    ここでは毛周期の乱れによって起きる、「AGA(男性型脱毛症)」の症状や治療について詳しく見ていきましょう。

    AGA(男性型脱毛症)のメカニズムと毛周期の関係

    AGAはAndroGenetic Alopeciaの略称で、成人男性の3人に1人に発症する可能性がある脱毛症で、発症には男性ホルモンが大きくかかわっています。
    テストステロンという、筋肉や骨格を構成するのに欠かせない男性ホルモンをご存知の男性は多いでしょう。
    テストステロンは体内に存在する「5αリダクターゼ」という酵素と結びつくと、「ジヒドロテストステロン(DHT)」という別の男性ホルモンに変換されます。
    5αリダクターゼは前頭部や頭頂部に多く存在しているため、変換されたジヒドロテストステロンは前頭部や頭頂部の「アンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容体)」に取り込まれて「脱毛因子(TGF-βとFGF-5)」を増加させます。
    脱毛因子が過剰に働くことで毛周期の成長期が短縮され、薄毛や抜け毛の症状が発症するのがAGAなのです。

    AGAの治療法

    AGAは医療機関で治療が受けられ、治療方法はおもに「投薬」「注入」「植毛」の3種類です。
    この中で厚生労働省が承認している治療は「投薬」治療のみで、薬の種類も「フィナステリド」と「デュタステリド」という2つの成分の内服薬と「ミノキシジル」という成分の外用薬に限られています。
    内服薬は2種類とも「5αリダクターゼ阻害薬」であり、テストステロンをジヒドロテストステロンに変換させないようにする目的で使用され、薬品名の「プロペシア」や「ザガーロ」が有名です。
    ミノキシジル外用薬は、血行促進作用があるため塗布した部分に直接作用し、毛母細胞を活性化させる働きにより発毛を促す目的で使用されます。

    毛周期を整えるためにできること

    毛周期は人間が持って生まれたメカニズムであり、毛根が寿命を迎えるまで繰り返すことがわかっています。
    そのため、何らかの理由で毛周期が短くなっても、しっかり対策すれば正常に整えられる可能性があると言えるでしょう。
    ここでは毛周期を整え、なるべく長く成長期を維持するためにできることを紹介します。
    自分に合った方法を、できることから始めてみてはいかがでしょう。

    AGAの予防や治療

    成人男性の毛周期の乱れはAGAが原因である場合が多いため、自分の薄毛や抜け毛がAGAかもしれないと思ったらAGA専門クリニックに相談することをおすすめします。
    AGAの特徴は、前頭部や頭頂部に「M字型」や「O字型」を呈した薄毛や抜け毛症状が出やすいことです。
    また、AGAに深く関係している5αリダクターゼの活性やアンドロゲンレセプターの感受性は、遺伝で引き継がれることがわかっています。
    父親や祖父をはじめ、血縁者にAGAの男性がいる場合はAGAの発症の可能性がありますので、早めに相談して予防や治療を検討しましょう。

    頭皮環境の改善

    外的要因による毛周期の乱れを整えるためには、頭皮トラブルを改善して頭皮を健やかな状態に保つことが大切です。
    頭皮が激しいダメージを受けた場合は治療が必要ですので、皮膚科を受診することをおすすめします。
    さらに、頭皮のバリア機能を高めるために、日常的に保湿することや刺激になりそうなシャンプーや整髪料などの使用を控えることも大切でしょう。
    頻繁なブリーチや縮毛矯正なども頭皮や髪の毛にダメージを与える可能性がありますので、できれば2〜3ヶ月に1回程度のペースに抑えられるといいですね。

    生活習慣の見直し

    毛周期を整えるためには、日常の生活習慣の見直しが大切です。
    睡眠時間を最低6時間は確保し、成長ホルモンの分泌を促すために睡眠の質を上げることは特に重要です。
    適度な運動や入浴を習慣にして入眠しやすい体を作ることでも睡眠の質は上がりますので是非始めましょう。
    さらに、食事のバランスをよく規則的に摂ることで、頭皮に栄養が行き渡りやすくなります。
    なるべく決まった時間に食事をし、髪にいいタンパク質や亜鉛などの栄養素を積極的に摂るようにしましょう。

    ストレスの緩和

    ストレスと毛周期の乱れに直接の因果関係があることはまだ解明されていませんが、ストレスが自律神経に影響を与えることはわかっているため、無関係とは言えないでしょう。
    ストレスの緩和には、適度な運動で体をリフレッシュさせることや趣味に没頭する時間を作ることなどがおすすめです。
    中には好きなものを食べたりお酒を飲んでストレスを発散する、という男性がいるかもしれませんが暴飲暴食につながるおそれがありますので、できれば飲食量は控えめにしてストレスを緩和できる別の方法を探すことをおすすめします。

    まとめ|AGA対策には毛周期の正しいサイクルが重要!AGA専門クリニックに早めに相談しよう

    フサフサした髪の質と量をキープするためには、毛周期を正常に繰り返してなるべく成長期を長く維持することが大切です。
    そのためには頭皮環境を整えたり運動などで代謝を上げることで効果が期待できますが、最も重要なのは毛周期の乱れを引き起こす大きな原因であるAGAの対策だと言えるでしょう。
    男性には誰しもAGAを発症する可能性があるため、「自分は大丈夫」と過信しているとふと気づいた時に思いのほか薄毛や抜け毛の症状が進行しているかもしれません。
    AGAは予防や治療ができる薄毛ですので、早めに対策すればするほど効果が期待できます。
    予防や治療にはある程度の期間が必要ですので、オンライン診療などを活用して気軽に続けられるAGA薄毛予防治療クリニックに是非ご相談ください。

    監修した医師の紹介

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

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