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【医師監修】AGAになると毛根はどうなるの?医師が徹底解説
AGAになると毛根はどうなる?薄毛を的確に対策したい方必見のお役立ち情報
抜け毛が増えてくると「自分はAGAかもしれない」と悩んでしまうことが多いですよね。AGAになって抜け毛が増えるメカニズムには髪の毛根が大きく関係しています。では、AGAになると毛根ではどんなことが起きるのでしょうか?
このページでは、AGAを発症すると毛根がどうなるかをわかりやすく解説していきます。毛根のセルフチェック方法、毛根の異常以外の薄毛の前兆についてもまとめましたので、抜け毛に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
AGAと毛根の関係
まずは毛根の役割や、AGAとの関係性をみていきましょう。
毛根の役割
毛根とは、皮膚に埋まっている髪の根本の部分を指します。毛根は、髪の成長に直結する毛乳頭細胞や毛母細胞が存在する部位であり、髪の成長や健康をつかさどる部位です。正常な毛根は、最下部に丸みがあり白っぽい色をしているのが特徴です。
AGAになると、髪の成長サイクル(ヘアサイクル)に異常が生じ、毛根内の細胞が休止する現象が起こります。毛根内の細胞が休止すると、髪の毛の成長が止まり、最終的には抜け落ちてしまうというわけです。通常のヘアサイクルとAGAのヘアサイクルを比較してみましょう。
通常のヘアサイクル
健康な頭皮の通常のヘアサイクルは「成長期」「退行期」「休止期」「脱毛期」を2年~6年ほどかけて1周します。
成長期(2~6年)…髪の毛が成長し続け、1カ月で1cm程度伸びる
退行期(2週間)…毛母細胞の細胞分裂が緩やかになり、髪の毛の成長スピードが遅くなる
休止期(3カ月)…髪の毛の成長が止まる、その後3カ月ほど髪の毛は毛根にとどまる
脱毛期…髪が自然に抜け落ちる、または新しい髪の毛が生えてくることで押し出されて髪が抜ける通常は4つの周期を1周すると、新しい髪の毛が同じ毛穴から生え、また同じように周期を1周する現象が繰り返されます。1つ1つの毛穴でヘアサイクルが次々に繰り返されることによって、古くなった毛が抜け、新しい髪の毛が生え、成長していくという仕組みです。
1つの毛根は40~50回ヘアサイクルを繰り返すと寿命が訪れ、新しい髪の毛が生えてこなくなります。2年~6年のサイクルを40回~50回繰り返すのであれば、人間の寿命内にヘアサイクルが終了することは計算上ありません。
AGAのヘアサイクル
AGAになると、薄毛を引き起こす男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の影響で、ヘアサイクルの周期が短くなります。具体的には、通常2~6年の成長期を数カ月~1年に短縮してしまうのがAGAで薄毛が増える原因です。
成長期が短くなると、髪の毛が十分に成長せずに、細くて短いままになってしまいます。細くて短くなった毛は髪全体のボリューム低下を引き起こし、産毛のような髪が増えて地肌をカバーすることが難しくなります。また、成長期が短くなると、休止期状態の髪の毛が増えるので、抜け毛の増加も顕著になります。AGAで「地肌が透けて見える」「抜け毛が増える」のはこのためです。
AGAを発症していても、毛根は40回~50回分生え変わる寿命があることは変わりませんが、サイクルが短くなるので、生え変わりの周期も短くなります。40回~50回の生え変わりを終えた毛根からは新しい髪の毛が生えてくることはありません。AGAの最終段階では髪の毛がなくなってしまうのはこのためです。
あなたの毛根の健康状態は?セルフチェックのポイント
AGAを発症すると、通常であれば細胞分裂を繰り返すはずの毛根内の細胞の動きが止まってしまうことがわかりました。このような状態になった毛根はわたしたちの肉眼でも確認できる特徴があります。AGAを発症した毛根の状態は次の通りです。
【AGAを発症している毛根の特徴】
・毛根が小さい(ふくらみがない)
・毛根が黒っぽい
・毛根がベタベタしているそれぞれの状態についてわかりやすく説明します。
毛根が小さい(ふくらみがない)
毛根が小さく、ふくらみがない場合は正常に発達していない可能性が高いです。通常のヘアサイクルでは、毛根は髪の毛の成長に比例して丸く太く成長します。ヘアサイクルが短くなって髪の成長が止まってしまうと、毛根も成長しなくなり、小さくてほとんど目立たない大きさになる場合もあります。大きさのほかにも、毛根の形がギザギザしていたり、毛先のように先端に向けて細くなっている場合も、十分に成長しないままに抜けてしまったサインです。
抜けた髪の毛の毛根の大きさや形に注目してみましょう。上記の様子が見られる場合はAGAを発症している可能性があります。
毛根が黒っぽい
健康な毛根は白っぽい色をしていますが、異常な毛根は全体が黒ずんでいることがあります。ストレスや冷えなどで頭皮に血行不良が起こると、毛根に十分に栄養が届かずに全体が黒ずんでしまいます。AGAに直結する特徴ではありませんが、毛根が黒い毛が多いようであれば注意が必要です。
毛根がベタベタしている
毛根の先がベタベタしていたり、白い塊がついていたりすることがないか確認してみましょう。
ベタベタした塊の正体は、頭皮の皮脂の可能性が高いです。皮脂は頭皮にとって必要なものですが、抜けた髪にまで皮脂がついているのは、皮脂が過剰分泌している・シャンプーなどの洗い残しがあることを表しています。
頭皮ケアの方法が正しくないと、臭いやフケの原因につながります。皮脂が毛穴を塞ぐと抜け毛の原因になってしまうこともあるので、適切にケアをして頭皮の健康状態を保ちましょう。
毛根以外にもチェックしたい薄毛の前兆8選
毛根の状態以外にも、薄毛が増える前には決まった症状がみられます。AGAなどの脱毛症は早めに対策や治療を行えば、髪を必要以上に失うことなく薄毛治療を進められます。薄毛の前兆をしっかりキャッチするためのセルフチェック方法を紹介します。
抜け毛が増えた
抜け毛が増える症状は、自覚症状としてチェックしやすい項目です。シャンプーをしている時にいつもより多く手に髪の毛がついていたり、排水溝にたくさん髪の毛が落ちていたりしたら注意が必要です。
髪の毛は通常1日に100本程度抜けるといわれています。自然に抜けるので抜け毛の増加に気づけないと思うかもしれませんが、薄毛の前兆として抜け毛が増えるときは、目に見えて抜け毛が気になるようになります。1日に200本以上抜ける状態が続くようであれば、早めに対策を行うのが得策です。
髪の毛が柔らかくなった
髪の質や太さにも薄毛の前兆の症状が見られます。髪が細くなった、ハリやコシがなくなって弱々しくなったら薄毛の前兆の可能性があります。AGAでは前述したように、髪の毛の成長が途中で止まって細い産毛のような髪が増えるからです。
髪の毛を触ったときに、以前よりも柔らかくなったと感じたり、細くて弱々しい抜け毛が目立つようになったりしたら薄毛の前兆症状を疑ってください。
ワックスを付けても髪の毛が立たなくなった
髪質が変化することによってヘアセットがまとまりにくくなることがあります。ワックスをつかっても髪が思ったように立ち上がらなかったり、ボリュームが出しにくくなったりと「いつもと違うな」と感じることが長く続くようであれば、薄毛の前兆にあてはまる可能性が高いです。
ヘアセットがしにくくなるほかにも、髪質の変化で寝癖がつきにくくなることもあります。ハリやコシがなくなって、髪が柔らかくなることで癖がつきにづらくなるからです。髪の毛をセットしていて「以前と様子が違う」という場合は、他のチェック項目にもあてはまる項目がないかチェックしてみてください。
正面の生え際が後退した
前髪の生え際が後退しておでこが後退しているのは明らかな薄毛の前兆です。AGAの初期症状にも当てはまるため、必ずチェックするようにしてください。
前兆を見逃さないためには、感覚的に「おでこが広くなった」とチェックするよりも指を使って定期的におでこの広さを測っておくこと良いです。指をそろえておでこに当てて、おでこの広さが指何本分なのかを測ってみましょう。定期的に確認することで、薄毛の前兆を確実にキャッチできます。
頭頂部の地肌が透けている
頭頂部のボリュームがなくなり、地肌が見えている現象も注意したい前兆の一つです。AGAの特徴的な症状の一つでもあり、地肌が透けるくらいに髪の毛が減っている場合は、すでに脱毛症がかなり進行している可能性があります。手遅れにならないように、早めに対策を取りましょう。
頭頂部は意識して鏡を見ないと自分では確認できない場所です。定期的に状態を確認して、少しでも髪の毛が減っているようであれば、薄毛の前兆として見逃さないようにしましょう。家族や友人から指摘される場合もあるかもしれません。
頭皮がかゆい
頭皮のかゆみは頭皮環境が悪化しているサインです。炎症が起きて赤みを伴うこともあります。乾燥・蒸れ・誤ったヘアケア・紫外線などで頭皮にダメージが蓄積されることによって炎症が起こります。
毛穴に炎症が起こると、髪の毛の成長が妨げられたり、毛が抜けてしまったりすることにつながります。かゆみや赤みは放置せずに、保湿をするなどの対処を行いましょう。かゆいからといって掻いたり、ゴシゴシ強い力で頭皮を洗うのは逆効果です。強いかゆみが気になるようであれば医療機関を受診してください。
フケが目立つようになった
フケの原因は頭皮の皮脂バランスの乱れみよって起こります。頭皮が乾燥している・頭皮が脂っぽく皮脂が過剰に分泌されているなど、皮脂バランスの乱れがフケにつながります。フケが毛穴に詰まってしまうと、頭皮環境がさらに悪化し、抜け毛の原因につながることがあります。
フケがあるとどうしても清潔感がなくなり、周囲の印象も悪くなります。適切な頭皮ケアで乾燥のし過ぎや過剰分泌を防ぎましょう。
頭皮が硬くて冷たい
頭皮が硬いのも、注意したい症状の一つです。シャンプーをするときのように頭皮を包み込むように触り、指を前後や左右に動かしてみてください。頭皮が指の動きに合わせて動かないようであれば頭皮が硬くなっている可能性が高いです。
頭皮が硬いのは、頭皮の血行不良が原因です。頭皮の血行が悪いと、髪の毛の成長に必要な栄養が供給されにくくなり、髪の毛がサパサになってしまったり、抜けやすくなったりして薄毛をさらに加速させる恐れがあります。
頭皮がじんわりあったかくなる程度に優しくマッサージをすることで血流の悪さが改善できます。頭皮の血行が良くなると白髪が改善されることもあるので、ぜひエイジングケアとして取り入れてみてください。
今すぐ始めたい薄毛対策3選
頭皮環境は生活習慣を見直すことで改善することができます。薄毛治療と並行して行うことで、治療の効果を高めることが期待できます。これ以上薄毛を悪化させないために、普段の生活に取り入れて、日頃からセルフケアしていきましょう。
ヘアケアの見直し
まず取り入れてほしいのが、ヘアケアの見直しです。具体的には次のようなケアがおすすめです。【薄毛対策におすすめのヘアケア】
・洗浄力の弱いシャンプーを使う
・ドライヤーでしっかり乾かす
・帽子をかぶって髪や頭皮の紫外線対策を行う
・頭皮マッサージをする頭皮環境を整えるためには、必要な皮脂は残しつつ、汚れをしっかり落とすことが重要です。また頭皮を老化させる紫外線から髪の毛を守ることや、頭皮の血行を促進するマッサージも効果的です。
質の良い睡眠を取る
髪の毛の成長に欠かせないのが質の良い睡眠です。睡眠の質をあげるために大切なのがぐっすり眠れているかどうかです。ぐっすりと深く眠ることで、成長ホルモンがたくさん分泌され、髪に多くの栄養が送られます。一方、細切れの睡眠や浅い睡眠状態では、成長ホルモンの分泌が少なく、髪に必要な栄養が届かなくなってしまいます。質の良い睡眠を取るには次のことがおすすめです。【質の良い睡眠を取るために実施したいこと】
・寝る2時間前はスマートフォンを見ない
・夕食後はコーヒーを飲まない
・湯船に浸かる仕事や家事などで睡眠時間が短くなってしまう人は特に質の良い睡眠を心がけ、髪全体に栄養を届けられるようにしましょう。
たんぱく質を摂取する
食生活も薄毛予防の重要なポイントです。バランスの良い食事を心がける上で、積極的に摂取してほしいのがたんぱく質です。たんぱく質は髪の毛の主成分で、たんぱく質をしっかり摂取することで丈夫な髪の毛が作られるようになります。たんぱく質を多く含む食材は次の通りです。【たんぱく質を多く含む食材】
・肉(鶏肉・豚肉・牛肉)
・魚
・大豆製品(豆腐・納豆・豆乳など)
・卵
・乳製品日常的にメニューに取り入れたり、副菜や間食などで積極的に食べるようにしましょう。ほかにも髪の毛に良い栄養素としては次のものがあげられます。
【髪の毛に良い栄養素】
・亜鉛(ミネラル)…牡蠣・レバー・牛肉・チーズなど
・ビタミン…野菜・果物など
・イソフラボン…大豆製品(豆腐・納豆・豆乳など)食生活を見直すことは、髪だけでなく生活習慣病の予防などの健康維持にもメリットが大きいです。若々しく健康に過ごすため、できることから少しずつ取り組んでいきましょう。
【まとめ】毛根は髪の毛の成長のバロメーター
普段あまり気にすることがない「毛根」は、髪の毛の成長を表すバロメーターとして、頭皮の状態をわたしたちに教えてくれる部位だということがわかりました。毛根の形や色をチェックして、自身の髪の毛の状態を把握するようにしましょう。
毛根の異常や抜け毛の増加など、気になる症状がある場合は、早めの治療やカウンセリングがおすすめです。AGAを発症している場合は、早期に治療を行うことで今ある髪の毛を失わずに、治療を進められる可能性があります。薄毛の悩みを克服して、自信を持って毎日が過ごせると良いですね。
執筆した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
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