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  • 最近流行りのサウナは抜け毛の大敵? 薄毛にならないための方法

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    みなさん「サウナ」はお好きですか? 少し前まで「中年男性が好む場所」という世間のイメージだったのが一変し、今では「サウナ―」という言葉も登場し、老若男女問わず愛される存在となりました。昨今のサウナブームの背景には漫画やドラマが火付け役になったのでは、と言われていますが、ずっと前から好きだったという方もいるのではないでしょうか。気持ちがいいしストレス発散になるし・・・と、メリットだらけのサウナに見えますが、薄毛に悩む方にとっては注意したいデメリットも存在しています。サウナを思う存分楽しむためにも、薄毛を加速させない配慮が必要です。今回は「サウナ好きだけど薄毛に悩んでいる」「サウナにチャレンジしてみたいけど、薄毛になるのは避けたい」という方に向けて、サウナを楽しみながら薄毛防止をする方法について解説をしていきます。是非参考にしてみてくださいね。

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    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

    薄毛の原因はAGA?

    サウナと薄毛の関係性についてお話しする前に、そもそもなぜ薄毛になってしまうのか、という点を先に解説していきます。男性の薄毛の原因のほとんどはAGA(男性型脱毛症)だと言われており、日本人の成人男性ではおよそ3人に1人がAGAに悩まされているとされています。このように数字を見ると、意外にも多くの男性がAGAによる何らかの悩みを抱えているということが分かり、身近な病気であるということが分かりますね。AGAは薄毛・抜け毛・脱毛症などを生じさせ、見た目に強い影響を及ぼす病気です。またその発症人数の多さから、男性の薄毛の原因の多くはAGAによるものであると考えられます。

    AGA(男性型脱毛症)が発症するメカニズム

    AGAは男性ホルモンが原因で発症する」という話を聞いたことがあるという方は多いかと思います。男性ホルモンはいくつか種類がありますが、AGAに関係している男性ホルモンは「テストステロン」というものになります。テストステロンが直接AGAを引き起こすわけではありませんが、テストステロンが元となりその他物質同士が関係し合い、結果としてAGAの発症につながります。

    テストステロンとは?

    テストステロンは、男性機能の発達や筋肉や骨量、体毛の発育などに重要な働きをします。男性は女性より筋肉が発達していてガッシリしている、といったイメージを抱く方も多いかと思いますが、それはこのテストステロンの働きによるものです。しかし上記でも触れましたが、男性らしい体つきを作る手助けをする一方で、AGAの原因のひとつにもなり得るホルモンでもあります。

    「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン」に変換される

    テストステロンが生成されると、5αリダクターゼと呼ばれる酵素と結びつき、ジヒドロテストステロン(DTH)に変換されます。ジヒドロテストステロンそのものも、テストステロンと同様に男性らしい身体を作るのに手助けしてくれる男性ホルモンです。しかし実は、このジヒドロテストステロンがAGAに直接原因を及ぼす物質だと言われています。

    「ジヒドロテストステロン」が「ホルモン受容体」と結合する

    生成されたジヒドロテストステロンは、今度は頭皮にあるホルモン受容体と結びつきます。ホルモン受容体は男性ホルモンと強く結びつくタンパク質のことを差し、その受容体の数は遺伝によるものと言われています。実際には男性ホルモンがいくら多くても、このホルモン受容体が少なければAGAは発症しにくいということです。しかし遺伝によりホルモン受容体が多い場合、結果としてAGAになる確率も高くなり、その影響で生涯AGAを発症する確率は全体の8割以上とも言われています。「遺伝でハゲる」なんて言われているのは、このホルモン受容体の感度や個数が遺伝によるものだから、というわけです。

    「TGF-β(トランスフォーミング増殖因子-β)」が脱毛を働きかける

    ジヒドロテストステロンがホルモン受容体に取り込まれると、「TGF-β(トランスフォーミング増殖因子-β)」と呼ばれる物質が生成され、別名「脱毛因子」とも呼ばれています。その名前の通り、TGF-βは髪の毛に脱毛を働きかけ、髪の毛の正常なヘアサイクルを乱してしまいます。ヘアサイクルは髪の毛が頭皮の中で準備し、成長し長くなり、やがて抜けていくというサイクルのことを言いますが、ヘアサイクルは生涯の回数が決まっています。しかしTGF-βの働きによって、まだ寿命がきていない髪の毛が抜けてしまうなどして、やがては髪の毛全体の寿命を縮めてしまいます。正常なヘアサイクルが行われなくなると、抜け毛が増えるだけではなく全体的に薄毛が目立ち、外見にも強い影響を与えることとなります。これがAGAの一連の流れと、薄毛が発症するメカニズムとなります。

    薄毛になるのは、生活習慣の影響もある?

    薄毛を導くのは、必ず遺伝が原因のAGAだ、とも言いきれません。実は普段何気なく行っている生活習慣などが引き金となる可能性もあります。現段階では生活習慣と直接の結びつきについては証明されていませんが、悪い生活習慣が続くと頭皮環境が悪くなり、抜け毛や薄毛になりやすい状態になる可能性があります。では一体どんな生活習慣が薄毛に導くのでしょうか。

    ストレスを溜めこむことによる、自律神経の乱れ

    ストレスを溜めこむことで、自律神経が上手く機能しなくなってしまうことがあります。自律神経が乱れると頭皮に十分な血行が行き渡らなくなり、髪の毛の成長に欠かせない栄養が届かなくなってしまいます。また頭皮環境も悪くなるため、正常なヘアサイクルが阻害されてしまい薄毛の原因につながってしまいます。ストレスは睡眠不足や過労などが含まれますが、その原因を取り除くことも大切です。

    食生活の乱れによる、頭皮の皮脂分泌過多

    時代と共に食生活が欧米化している、というのは以前からもずっと言われてきたことですよね。食生活の欧米化により高カロリーな食べ物が増え、頭皮から皮脂が過剰に分泌されてしまうということが発生します。その結果、頭皮の環境が悪くなり髪の毛が育ちにくい環境になってしまいます。また食べ物の栄養が偏ることにより、髪の毛の成長に欠かせない栄養が取れず、髪の毛自体がやせ細ってしまう原因にもなります。

    サウナによって得られるメリットとは?

    なぜ薄毛になるのか、なぜAGAが発生してしまうのか、ここまで読んでいただきメカニズムについて知っていただけたかと思います。さて、ここからはいよいよサウナと薄毛の関係性について詳しく解決をしていきます。まず先に、サウナによって得られるメリットについて一緒に見ていきましょう。冒頭でサウナは薄毛の方には注意、と書いていますが、「サウナ=薄毛になる」というわけではありません。むしろ上手に利用することで今から解説するメリットを受けることができ、薄毛の改善を期待することもできます。

    自律神経が整う

    サウナ内は非常に高温となっており、通常とは明らかに違う温度となります。身体はその温度に対して必死に汗をかいて体温調節をしようとします。高温な状態にさらされることで、身体は命の危険を感じ、その危険を回避しようと働きます。そのため何もしていなくてもサウナに入ると汗が噴き出る、という身体の反応につながります。またサウナにより汗をかく現象は、身体の中で乱れた自律神経のバランスを正常な状態に戻そうとする働きでもあります。そのためサウナは自律神経を整える働きがある、言われています。

    発汗により毛穴の汚れが浮き上がる

    上記でも触れましたが、サウナに入ると身体は汗をかこうとします。汗は頭皮からも出ますが、その際に皮脂の過多分泌により毛穴につまってしまった皮脂汚れなどを、汗と一緒に浮き上がらせることができます。普段のシャンプーや頭皮マッサージなどでも、毛穴の汚れを取り除くのはとても大変ですが、サウナの発汗効果で汚れを除去することができるのは嬉しい効果ですね。

    睡眠の質が上がり、成長ホルモンの分泌もUP

    サウナに入ることにより身体は内側から温まります。その結果、入眠しやすくなり睡眠の質を上げることが可能となります。また髪の毛の成長に欠かせない「成長ホルモン」の分泌も上がります。成長ホルモンは質のいい睡眠をとることで、より効率的に分泌されます。そのためサウナにより入眠・睡眠の質を高めることにより、成長ホルモンの分泌も増え、ハリ・コシのある元気な髪の毛の成長の手助けをしてくれます。

    ストレス発散効果がある

    サウナが苦行だ、という方にとってはメリットにはなりませんが、「汗をかくことが好き」「サウナの雰囲気が好き」という方にとってはサウナはストレス発散の場にもなります。ストレスは自律神経を乱すし薄毛の原因につながる可能性がありますが、自律神経を整えつつストレス発散ができるサウナは、薄毛に悩む方にとっても生活習慣の根本的な改善になります。

    サウナによるデメリットは?

    サウナのメリット面を見ると、どれも薄毛に効果がありそうなものに見えますよね。実際に生活習慣の改善という意味では、サウナはひとつの強い味方でもあります。しかし使い方によっては、サウナのメリットを生かし切れず、逆に薄毛に悩む方にとってデメリットになってしまう・・・なんてこともあります。サウナによるデメリットは、どんなものがあるのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

    頭皮が乾燥してしまう

    サウナは非常に高温であるため、頭皮からは通常かかないようなたくさんの汗が一度に噴き出します。そのため頭皮が非常に乾燥しやすい環境になってしまっています。頭皮が乾燥すると、頭皮のバリア機能が低下してしまいます。発汗によりいくら毛穴が綺麗になったとしても、乾燥によって頭皮に発疹ができてしまったり、フケの発生を招く可能性があります。

    髪の毛の潤いが失われる

    頭皮の乾燥と同時に、髪の毛の水分も乾燥によって失われ、髪の毛一本一本の潤いが失われてしまいます。その結果、髪の毛がごわついてしまったり、絡まりやすくなり、切れ毛などによる抜け毛や薄毛につながってしまいます。

    細菌が繁殖しやすくなる

    サウナによって皮脂汚れが除去できたとしても、その汚れが頭皮の残ったままになっていると、細菌が繁殖しやすくなってしまいます。これは毛穴から浮き出た汚れが酸素に触れ、酸化することによって発生するトラブルですが、細菌が増えていくと髪の毛から嫌な臭いがしたり頭皮がかぶれてしまうこともあります。サウナに通っているのに頭皮環境が悪い、頭皮の臭いがきつくなった・・・などのお悩みがある方は、細菌の繁殖が原因かもしれません。

    サウナを上手く利用すれば、薄毛対策にも効果あり!

    サウナを利用することによるデメリットは、気を付けて行動することで予防することができます。サウナのメリットを活かして薄毛予防をするためには、頭皮環境に配慮しながらサウナを利用することが大切になります。ここからは、薄毛を気にしている方にオススメなサウナの利用方法について解説をしていきます。サウナで薄毛にならないように気を付けながら利用したい、薄毛の予防として生活習慣の改善にサウナを取り入れたい、という方は是非以下の方法を試してみてくださいね。

    サウナハットやタオルかぶり、頭皮を熱から守る

    サウナに入っている間は、サウナハットや濡れたタオルなどを頭に置き、サウナの熱から出来る限り頭皮を守りましょう。こうすることでサウナを楽しみながら、過度な頭皮の熱による乾燥を防ぐことができます。またサウナに入る前に毛先にヘアオイルを塗布することで、髪の毛一本一本の乾燥も防ぐことができます。サウナ内は密室空間になるため、周囲に配慮し香料が強すぎるオイルは避け、可能であれば無香料のオイルを使用するようにすると、マナーとしても問題なくサウナを楽しむことができます。

    洗髪をしっかり行う

    サウナを利用する前にしっかり洗うから、サウナ後はサッと流すだけ、という方も多いかと思いますがこれはNG行為です。もちろんサウナを利用する前にしっかりと身体を綺麗にするというのは、サウナや温泉施設を利用する際に必要なマナーですが、サウナを出た後も洗髪には気を付けましょう。既に文中で触れていますが、発汗により浮き出た頭皮からの皮脂汚れは、しっかりと洗い流しておくことが薄毛にならないためにも大切なことです。シャンプーのつけすぎ、洗いすぎも頭皮にとっては負担になってしまうので、サウナ前にしっかり洗ったという方であればシャンプーの量は少なめにし、代わりにお湯でしっかり頭皮を洗い流すようにしましょう。

    ドライヤーは低温にし、タオルドライをメインに行う

    サウナハットやタオルなどで対策をしていても、やはりサウナは頭皮にとって負担が大きいものです。そのためドライヤーの使用は最低限にし、タオルドライをメインで髪を乾かすようにしましょう。男性の方は短髪であることが多いため、ついタオルでガシガシと拭いてしまいがちですが、ガシガシ拭きは髪の毛同士に摩擦が生じダメージがかかってしまいます。タオルで優しくトントンと叩き、時間はかかりますが髪を労わるようにして乾かすよう心がけましょう。ドライヤーも高温ではなく、低温にして頭皮から距離をとって風をかける、冷風を使用するなどして、頭皮に必要以上の熱をかけないようにしましょう。

     

    AGAは自己流では完治しない

    今回は薄毛が発症してしまうメカニズムや、薄毛とサウナの関係についてお話をしてまいりました。いかがでしょうか。薄毛に悩む方でサウナに挑戦しよう、と思われた方もいらっしゃるかと思います。しかし、AGAの根本的な改善という意味ではサウナだけでは解決できない部分もあります。AGAは進行型であるため、発症したらどんどん症状は悪化していってしまいます。もちろん生活習慣の改善もAGA予防・治療では大切ですが、それだけでは思っている効果は得ることができません。「薄毛が気になってきた」「もしかするとAGAかもしれない」そんな風にお悩みの方は、まずはAGA専門のクリニックを受診するようにしましょう。またAGAかもしれないと思っていた薄毛も、実は他の病気だった・・・なんてことも考えられます。代表的なものは円形脱毛症などがあげられますが、いずれにしても早期段階の治療が必要となります。つい後回しにしてしまいがちな受診ですが、早ければ早いほど治療効果が見込めますので、是非お気軽にご相談ください。

    執筆した医師の紹介

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    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

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