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【薄毛対策】発毛剤と育毛剤の違いを解説!
最近は発毛剤や育毛剤という言葉を、ネット広告やテレビのコマーシャルなどでもよく見かけるようになりました。そのため、「なんとなく聞いたことがあり、なんとなく効果もわかる」「違いまでは分からないが薄毛対策のものであるという認識はしている」という方がほとんどではないでしょうか。しかし、発毛剤と育毛剤では効果に大きな違いがあります。違いまで解説している広告は少ないため、薄毛が気になりだした方がドラックストアなどで見かけた育毛剤を、違いが分からないまま使っている。なんてケースも少なくないと思います。発毛剤と育毛剤は効果・成分比率が変わってくるため、自分に必要なものを見極めて使う必要があります。配合されている成分や期待できる効果が違うほか、薬機法の区分も異なるためまったくの別物です。
とはいえ、現段階で薄毛に悩んでいる方、発毛剤と育毛剤のどちらを選べばよいのかわからない…そんな人も多いでしょう。今回はその効果の違いに着目して薄毛対策について一緒に考えていきましょう。発毛剤と育毛剤の違いは?
厳密にはこの両者は薬機法上で区別され、発毛剤は「医薬品」、育毛剤は「医薬部外品」となります。またその他に「化粧品」という分類もあり、それぞれ似ている部分もあり混同してしまう方が多いです。ここで違いについてしっかりと確認しておきましょう。
(薬機法とは:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律のことです。)①発毛剤:疾患や症状を治療・改善する「医薬品」
毛母細胞の働きを活発化し新しい毛髪を作り上げる、つまり発毛効果が見込めるもののことを示します。こちらは既に脱毛症状を実感されている方が、毛髪を生やすために使用するものです。日本で利用されている発毛剤では、毛髪を生成する毛母細胞の細胞分裂を促すミノキシジルを配合した外用薬がメインとなっています。
分類としては「医薬品」で、頭皮に直接塗布する塗布用発毛剤と、ホルモンに作用する内服用発毛剤の2タイプがあります。
育毛剤と大きく違うのは、毛乳頭細胞を活性化させることで発毛サイクルを促す点。
発毛サイクルとは“毛が成長する→抜ける→生える”を繰り返すことで、抜け毛はもちろん新しい毛を生やす効果が期待できます。一方、「医薬部外品」だからこそ気になる点が副作用についてです。
発毛剤で副作用が現れる確率は全体の約1割と言われていますが、かぶれや赤み、フケ、発疹などの副作用が報告されているケースもあり、使用する際は用法を守らなくてはなりません。今生えていない毛を生やし、毛量を増やしたい人におすすめのアイテムです。
塗布用発毛剤に多く使用される成分・ミノキシジルは、毛髪を作る毛母細胞を活性化させる働きがあり、発毛サイクルはもちろん新しい毛の成長を促す効果も期待できます。
また、ホルモンに作用する内服用発毛剤にはフィナステリドやデュタステリドといった成分が含まれており、男性ホルモンに影響を与える酵素を抑えて脱毛を防ぎます。
(ただし、女性の脱毛症にはフィナステリドやデュタステリドは適していません)
ちなみに、市販されていない内服用発毛剤は、医師の診断を受けて初めて処方される医薬品です。②育毛剤:予防や現状維持を目的とした「医薬部外品」
毛髪の成長を促進する、つまり今ある毛髪を健康に保つために手助けするもののことを示します。主に頭皮に栄養を与えたり、頭皮トラブルの予防効果が見込めます。薄毛が気になっている方と言うよりは、今ある毛髪を大切にケアし、ボリュームやハリ・コシが欲しいという向けのものです。
脱毛予防や育毛効果が認められた成分が一定量配合された「医薬部外品」。
分類としては医薬品ではなく化粧品に近いもので、毛のハリ・コシをアップさせること、抜け毛予防、また頭皮環境の改善を目的としています。配合成分として、毛の成長を促す(血行促進、毛母細胞活性化)成分や保湿成分が配合されているものが多いです。
あくまでも「医薬部外品」であるため、「医薬品」と違って人体への作用は弱く、育毛剤に期待できる効果は“今生えている毛を維持すること”といって良いでしょう。将来的に薄毛や抜け毛を予防する、また髪の毛の健康を維持したい人におすすめのアイテムです。
・頭皮を清潔にする
・頭皮を保湿する
・頭皮に栄養を与える
・頭皮の血行を促す
など、育毛剤にはさまざまな働きを保つ成分が含まれています。③養毛剤:清潔・美化を目的とした「化粧品」
養毛剤という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。こちらも発毛剤・育毛剤とはまた別の分類なため一緒に確認しておきましょう。薬機法上での「化粧品」には主にシャンプーや歯磨き粉などが分類され、清潔・美化を目的に使用するもので、体に対しての作用はゆるやかなものとなります。毛髪においては脱毛予防・毛髪保護をしてくれるものが多く、頭皮・毛髪をすこやかに保つためのものです。基本的に養毛剤のほとんどが化粧品として購入できます。
医薬品と医薬部外品は何が違う?
医薬品と医薬部外品ではどちらも似ている作用のように感じますよね。効果や配合面での区別の他に、一般的に医薬品とは、医師の診断により処方されるものや、医師の処方箋がなくても、薬局やドラックストアなどにいる薬剤師から服薬指導を受け処方されるもののことを示します。また医薬品は、厚生労働省から「配合されている有効成分」の効果が認められたものです。当院が男性型脱毛症の治療薬として処方しているものは、この医薬品にあたります。
医薬部外品とは、厚生労働省が効果・効能に有効な成分として認め、一定の濃度で配合されているものを示します。医薬品よりゆるやかな症状改善または予防効果などがほとんどで、基本的にはドラックストアなどで誰でも購入が可能です。育毛剤のメリット・デメリット
育毛剤が「今ある髪の毛を健康に保ちたい」かつ「自分の判断で、誰でも購入できる」ことが分かりました。しかし、いい面だけではありません。育毛剤を使って得られるメリット・デメリットを正しく理解しましょう。
①育毛剤:メリット
・毛髪、頭皮環境を良好に保てる
・薄毛、抜け毛の予防効果が見込める
育毛剤には様々な種類があり、使用しようとしている育毛剤がどんな効果があるのかをしっかりと確認する必要があります。現在商品化されているものでは、男性型脱毛症の原因物質の抑制・頭皮環境の改善・頭皮の血行の改善などが多いようです。多くの商品が出ているため、自分の症状や使用感の好みによって選べるのは嬉しいポイントですね。②育毛剤:デメリット
・即効性がなく、効果が実感できるまで数カ月かかる
・発毛効果は見込めない
副作用をデメリットに書いておりませんが、それは医薬品ではないため副作用はないとされているためです。しかし、そういった部分は個人差があるので「副作用がない」といっても自分の体質に合うか注意をしながら使用する必要があります。また育毛剤は、発毛の効果を認められているものではないため、使っていても多くの方が発毛効果を実感しにくい可能性があります。厳密に言うと0%ではないのですが、男性型脱毛症で悩まれている方には発毛剤の方がより効果が実感できます。発毛剤のメリット・デメリット
上記で育毛剤について解説しましたが、発毛剤のメリット・デメリットについても確認していきましょう。
①発毛剤:メリット
・発毛効果が期待できる
・男性型脱毛症の人でも効果が期待できることがある
当院でも利用している発毛剤に配合されている「ミノキシジル」は、発毛効果があるものとして認められています。このミノキシジルは、毛細血管を広げ血流をよくする作用や、毛髪の成長を促す毛乳頭細胞に働きかける作用があります。また、発毛因子の分泌を促したり、毛頭細胞を増やす働きもあるためより発毛効果が期待できます。②発毛剤:デメリット
・副作用を感じる可能性がある(痒みやふけなど)
・即効性がなく、効果が実感できるまで数カ月かかる
市販の育毛剤にもミノキシジルは配合されていますが、発毛剤と比べると含有量が異なります。そのため副作用が起きる可能性も、育毛剤と比べると高くなります。また育毛剤と同様、発毛実感までにある程度の時間がかかります。男性型脱毛症による薄毛治療では比較的多くの方が効果を実感されています。現状をキープしたいという予防が主体となりますが、効果は患者様ご自身で個人差はあります。育毛剤と発毛剤、結局どっちがいい?
ここまで読んで頂いた方ならなんとなく想像つくと思いますが、育毛剤と発毛剤は目的によってどちらを使うのがいいのか変わってきます。広告だけを見るとどちらも髪によさそうで、どちらを使ってもいいのではないか。という感じもしますが、使い続けても悩みに対するアプローチができていないと根本的な悩みの解決に繋がりません。悩んでいる方に向けてお悩み別に分けたので、是非参考にしてみてくださいね。
①育毛剤がオススメな人
・今ある毛髪をよりキープ・より健康にしたい方
・副作用のリスクを最小限に抑えたい方
②発毛剤がオススメな人
・AGA(男性型脱毛症)の人
・より強い発毛効果を実感したい人
育毛剤と発毛剤、どちらもメリット・デメリットがあるため理解を深め利用することが大切です。最後に
正確には医師の診断が必要になりますが、以下の特徴が見られる場合は発毛剤を検討してみましょう。
●産毛のように細い髪の毛が増えた
●以前と比べて抜け毛の量が増えた
●1日100本以上の抜け毛がある
●家族や親戚に薄毛の人がいる
●頭頂部の地肌が透けて見える
●頭皮のベタつきが気になる
●額の生え際が後退している
●脂っこい食事が多い、またはタバコを吸うまた薄毛が気になっている方々から、いつから取り組むべきかというお話が良く上がってきます。
「薄毛や抜け毛は気になり始めたけど、今すぐに育毛剤や発毛剤を使って大丈夫?」
「10代なのに育毛剤を使うのは早いのでは…?」
など、育毛剤や発毛剤を使うタイミングを計りかねているようです。育毛剤の場合、薄毛や抜け毛を“予防する”効果が期待できるため、ストレスを感じやすくなったり、睡眠不足が続いている場合などに“もしもの予防策”としてすぐに取り入れても良いでしょう。
10代、20代の若い世代でも若年性脱毛症が疑われるケースもあるため、使い始めるタイミングが早すぎると感じることはありません。発毛剤の場合、医薬品であることから対象年齢が限られている場合があります。
クリニックでも、未成年に処方できない薬品もあるため、市販の発毛剤を購入する際は必ず対象年齢を確認し、不安な場合は医師の診察を受けた上で検討すると良いでしょう。またすでに取り組んでおられる方々で多いのがいつから効果が実感できるようになるかということです。
育毛剤の場合、期待する効果が感じられるまでに6ヶ月以上かかると言われています。
これは毛の成長サイクルによるもので、正常な状態でも毛が伸びる速度は1日約0.4mmのため、すぐに効果が感じられなくても長期間継続して使い続ける必要があるのです。発毛剤の場合、使用し始めて2ヶ月程度から効果が見られるようになると言われています。
遅くとも4〜8ヶ月くらいには効果が感じられるようになりますが、持続的に、また安定した効果を求めるには12〜18ヶ月を目安に継続した使用が必要です。育毛剤、発毛剤を使ったケアはどちらも長期的に続ける必要があるため、長期間継続しても効果が感じられない場合は一度クリニックへの受診をおすすめします。
今回は育毛剤と発毛剤についてお話してきました。いかがでしたでしょうか。普段何気なく手にしているケアグッズでも、様々な種類があり、特に薄毛対策では使うものに対して慎重に選ぶ必要があるということを理解して頂けたのではないかと思います。男性型脱毛症は進行性のため、そのままにしておくとどんどん薄毛・抜け毛が気になっていってしまいます。脱毛を実感されている方は、できるだけ早い段階で医師に相談し、治療を始められるようにしましょう。
医師紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師 柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。
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