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知っておきたい育毛剤や発毛剤の副作用とは?デメリットや使用時の注意点を徹底解説
髪のボリュームダウンや薄毛が気になり始めた男性や、「親や祖父が薄毛なので自分は予防したい」と思っている男性ならば、広告やドラッグストアなどで見かける機会の多い「育毛剤」や「発毛剤」の使用に興味があるのではないでしょうか。
育毛剤や発毛剤の広告を見ると、いかにも効果がありそうな成分が多数配合されていたり、有名人が愛用しているなど試してみたくなるものが多いかもしれません。
しかし、育毛剤や発毛剤には薄毛や抜け毛対策効果とともに、副作用や使用する際に知っておきたいデメリットがあることをご存じでしょうか。
今回は育毛剤や発毛剤の副作用や危険性とデメリットについて詳しく解説します。
育毛剤と発毛剤の違いなどの基礎知識についても触れていますので、正しい知識をもとに育毛剤や発毛剤についての理解を深めましょう。■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
育毛剤や発毛剤の副作用とは
育毛剤や発毛剤には、薄毛や抜け毛を予防したり髪を健やかに育てるサポートを目的に使用されます。
髪の成長に効果がある成分の中には、発生頻度は少ないものの頭皮に影響を及ぼしたり全身に影響するものがあり、使用時に副作用として現れる可能性があります。
まずは、そもそも育毛剤と発毛剤とは何が違うのか、またそれぞれに考えられる副作用について詳しくみていきましょう。育毛剤と発毛剤の違い
・育毛剤とは:育毛剤は頭皮環境を健やかに整え、今生えている髪の成長をサポートして抜けにくくすることを目的とした製品のことで、「医薬部外品」と「化粧品」に分類されます。
医薬部外品は、「人体に対する作用が緩和なもので、脱毛の防止や育毛目的に対する有効成分が含有されている商品」です。
対して化粧品は「人の身体を清潔にし、毛髪を健やかに保つために身体に塗擦、散布などの方法で使用されるもの」とされており、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」により定義が定められ規制されています*が、どちらも同じように「育毛剤」として販売されています。
育毛剤は量販店やドラッグストアをはじめコンビニなどでも購入でき、価格は安いものでは数百円からと手軽に入手できるものの、抜け毛予防や髪を育てる効果がゆっくりマイルドであるという特徴があります。・発毛剤とは:発毛剤は発毛(髪を新しく生やす)効果が認められている成分が入っている製品で、厚生労働省に承認された「医薬品」に分類されます。
そのため発毛剤は「外用治療薬」として、医師の処方あるいは薬剤師による販売が必要です。
発毛効果が期待できるものの、医師の診察や薬剤師の問診を受ける必要性や購入できる場所が限られていることがネックになる可能性や、育毛剤と比較すると価格が高い傾向があるため金銭的な負担が大きくなるといった特徴があります。
2023年時点で厚生労働省が承認している外用薬における発毛成分は「ミノキシジル」のみで、男性用発毛剤のミノキシジル含有量は5%までと決められています。
*医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律参照(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=81004000&dataType=0&pageNo=1)育毛剤における副作用の症状
・皮膚症状:育毛剤の副作用として挙げられるのは、直接塗った部分に出現する「赤み」「痒み」「かぶれ」「湿疹」などの皮膚症状です。
育毛剤に配合された何らかの成分により頭皮がアレルギー反応を起こすことで、副作用の皮膚症状が出現すると考えられます。
アレルギー反応は個人差があるため、どの成分に副作用が出やすいかは一概に言えませんが、一般的に「アルコール」「香料」「着色料」「パラベン」「防腐剤」などの添加物は頭皮にアレルギー反応を起こしやすいと言われています。発毛剤における副作用の症状
・皮膚症状:発毛剤も育毛剤と同じく、配合成分の影響で直接塗った部分に赤みなどの皮膚症状が出る副作用が挙げられます。
・身体症状:発毛剤に含まれる「ミノキシジル」の影響で、ごくわずかですが次のような副作用が報告されています。
「塗布部位のしびれや痛み」「手足のむくみ」「心拍増加や動悸」「目の痛み」「耳鳴り」「腹痛」「毛髪変色」
・ミノキシジルによる初期脱毛:発毛剤を使い始めて10日前後すると、今までよりも抜け毛が増えたと感じ始め、約1.5〜2ヶ月程度続くことを「初期脱毛」と言います。
薄毛や抜け毛の原因の多くは髪の生え変わりサイクルが乱れることで、成長途中の髪が抜けてしまうと言われています。
ミノキシジルは髪の成長を促し成長サイクルを正常に戻す働きがあるため、乱れたサイクルで成長を止めてしまった髪がいったん全て抜け落ちるという現象が起きると考えられるのです。
「発毛剤を使い始めたのに髪が抜ける」と不安になりがちですが、初期脱毛はむしろ発毛剤の効果が出ていると考えられるため、副作用とは言えあまり心配になる必要はないと言えるでしょう。育毛剤や発毛剤に危険性はある?
育毛剤や発毛剤には、生命に関わる重篤な副作用は報告がありません。
そのため薄毛や抜け毛対策のはじめの一歩として選択できる、手軽な方法のひとつと言えるでしょう。
しかし、使用する人の体質や状況などによっては思わぬ危険をまねくおそれがありますので、安心安全に育毛剤や発毛剤を使用するためにぜひ覚えておきましょう。危険性①既往や肌質により副作用が強く出る可能性がある
育毛剤や発毛剤の副作用であるアレルギー反応による「皮膚症状」は、肌質により発生頻度が大きく変わります。
アトピー性皮膚炎の既往があったり、過度な乾燥肌の場合は皮膚のバリア機能が低下しているため、育毛剤や発毛剤の刺激を受けやすく、赤みや痒みなどの皮膚症状を起こしやすくなるため注意が必要です。
また、花粉症の既往がある場合も花粉のシーズンはアレルギー症状が出やすくなるため、頭皮も過敏になることが考えられます。
皮膚に関する病気やアレルギーの既往がある場合は、自己判断で育毛剤を使用せずかかりつけの皮膚科や発毛剤に詳しいAGA専門クリニックなどに相談することをおすすめします。危険性②頭皮トラブルが原因の薄毛や抜け毛には効果がない可能性がある
成人男性に起こりやすい薄毛や抜け毛の中には、「脂漏性脱毛症」や「粃糠性脱毛症」などの脱毛症があります。
脂漏性皮膚炎などで頭皮の炎症が慢性化して髪の成長が妨げられた場合、薄毛や抜け毛の症状が引き起こされて脱毛症へと進行しますが、対策として原因となる皮膚炎の治療が必要です。
しかし、育毛剤や発毛剤では皮膚炎の改善効果は期待できないため、薄毛や抜け毛に効果が感じられない可能性があるでしょう。
さらに、頭皮トラブルがある状態で育毛剤や発毛剤を使用すると、刺激となって頭皮環境をかえって悪くしてしまう可能性もあります。
赤みや痒みなど何らかの頭皮の異常があるときは、自己判断で育毛剤や発毛剤を使わず皮膚科を受診しましょう。危険性③男性用育毛剤や発毛剤を女性が使うと思わぬ副作用が出る可能性がある
男性用育毛剤や発毛剤の中には、女性用育毛剤に配合されていない成分が入っていたり、発毛剤に関しては濃度が高いものがあります。
そのため女性用よりも効果がありそうと、パートナーや配偶者などの女性から借用したいと言われることがあるかもしれません。
しかし、女性の頭皮は男性の頭皮よりも薄くデリケートであり、皮脂分泌量も少ないため男性用では刺激が強い可能性があります。
また、発毛剤の場合男性と比較し体格が小さく体重が少ないことから、高い濃度では副作用の発生確率が高くなる危険を考え男性用よりも低い濃度が設定されています。
発毛剤には皮膚症状以外にも、動悸や腹痛など全身に影響するおそれがある副作用の可能性があるため、女性から男性用の育毛剤や発毛剤の使用を希望されても応じないようにしましょう。育毛剤や発毛剤のデメリットとは
自宅でできる薄毛や抜け毛セルフケアとしてメリットの多い育毛剤や発毛剤ですが、実際使用するにあたってはデメリットが少なからず存在するようです。
自分にとって育毛剤や発毛剤を使用するデメリットがあるのか、ここであらかじめチェックしておきましょう。デメリット①:効果が実感できない可能性がある
・育毛剤は発毛効果が認められていない:育毛剤は医薬品ではないため、発毛治療効果はありません。
よく見かける「発毛促進効果」とは「髪を生やすサポート効果」で、「抜け毛予防効果」とは「抜けないようサポートする効果」ですので「生えない」「抜ける」という可能性があることを覚えておきましょう。・短期間で使用をやめると効果が実感しにくい:髪が抜けて新しく生えてくるのには時間がかかり、1日に伸びる長さは平均0.3mm程度と言われているため、新しい髪が頭皮から伸びるのを確認するまでに最低でも3ヶ月程度必要です。
そのため育毛剤や発毛剤の使用を短期間でやめたり、種類をいろいろ変えてしまうと効果が感じられない可能性があります。
効果を実感するまでに6か月程度かかる、ということを覚えておきましょう。デメリット②:使用期間が長期になるため費用が負担になる
ヘアサイクルは成人男性で3〜5年を周期にしているため、髪の成長や抜け毛が減る効果を維持するためには長期間の育毛剤や発毛剤の使用が必要です。
薄毛や抜け毛の原因がAGAの場合、使用を中止するとまた薄毛や抜け毛症状が出てくる可能性があるため、継続することが大切ですがその分費用が負担になることがあるでしょう。デメリット③:成人やAGAでないと発毛剤が使えない
発毛剤は医薬品のため使用目的や使用対象が決められています。
目的は「壮年性脱毛の改善」であり、対象は「成人以降」とされています。
そのため発毛剤の使用は成人以降のAGAに限られているため、他の脱毛症や未成年では使用できません。
ただし、育毛剤には病名や対象年齢の規定はありませんので、まずは育毛剤やサプリメントなどについて薄毛や抜け毛の専門である AGA専門クリニックなどに相談することをおすすめします。育毛剤や発毛剤を使用する際の注意ポイント
育毛剤や発毛剤の危険性やデメリットは、使用上の注意を守って正しく使えば回避できることも多いでしょう。
ここでは育毛剤や発毛剤を使用する際に大切な、覚えておきたい注意ポイントを4つにまとめました。
安心安全に育毛剤や発毛剤を使用するために、ぜひチェックしておきましょう。注意ポイント①:用法用量を守って使用する
育毛剤や発毛剤は量を多く使ったり回数を増やして使っても効果に差が現れることはありません。
適切な使用量と回数を守らないと、頭皮に刺激になって頭皮トラブルを引き起こしたり、顔や目について思わぬ別のトラブルに発展する可能性がありますので添付書や外箱に記載されている用法用量はきちんと守りましょう。注意ポイント②:頭皮トラブルがあるときは使用しない
頭皮に強い紫外線を浴びた後や、ニキビなどのできものが見られる場合は育毛剤や発毛剤が刺激になり、頭皮にダメージを与えるおそれがあります。
頭皮ダメージが進行すると、頭皮の血液運搬や細胞に負担がかかり髪の成長に影響する可能性がありますので、薄毛や抜け毛対策のためにやっていたことがかえって逆効果になってしまうかもしれません。
頭皮がいつもと違う状態だと感じたら、育毛剤や発毛剤は一旦使用せずに頭皮の状態が戻るのを待ちましょう。
皮膚科などを受診する際には、使用中の育毛剤や発毛剤を持参したり内容をメモして持っていき、使用できるか聞いてみる事をおすすめします。注意ポイント③:自己判断で複数の育毛剤や発毛剤を併用しない
育毛剤や発毛剤にはそれぞれ有効成分があるため、違う種類を併用すると成分がかぶって量が多くなり、副作用が強く出る可能性があります。
いろいろな有効成分を全部使いたいという気持ちはわかりますが、複数併用するとどの成分に効果があったのかわからなくなりますし、長期使用するには費用の負担も多くなります。
複数の育毛剤や発毛剤を併用するのであれば、薄毛や抜け毛の専門であるAGA専門クリニックに相談し、自分の症状に合わせた治療について検討する事をおすすめします。注意ポイント④:薄毛や抜け毛を相談できるAGA専門クリニックなどのかかりつけ医療機関を見つける
成人男性の3人に1人がAGAを発症するという背景から、男性の薄毛や抜け毛の原因のほとんどはAGAであると言われています。
そのため薄毛や抜け毛の症状によっては、育毛剤や発毛剤の使用よりも内服薬に効果が期待できる場合もあります。
AGAは進行性の脱毛症ですので、症状が進行する前になるべく早くAGA専門クリニックに相談する事をおすすめします。
症状が軽快すれば、治療から育毛剤での予防に変わることもありますので、常に自分の状態を診断してくれるかかりつけのAGA専門クリニックを見つけましょう。まとめ|薄毛や抜け毛には症状に応じた適切な予防や治療が大切
育毛剤や発毛剤には副作用の可能性はあるものの、生活に影響するような重篤なものに関してはあまり心配する必要がないでしょう。
しかし、正しく使用しないと薄毛や抜け毛に逆効果を及ぼしたり、思わぬトラブルを引き起こす可能性もあります。
そのため、育毛剤や発毛剤の使用にあたっては使用上の注意を守り、正しく使いことが大切です。
また、自己判断で使用するよりも、自分の薄毛や抜け毛の状態について専門家に診断を受けて最適な方法をとることが望ましいため、AGA専門クリニックにて相談してはいかがでしょうか。
自分が希望する髪の状態にはどうしたら良いのかについて、確かな目でアドバイスを受けられるでしょう。監修した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
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