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脂肪と薄毛の関係性について
AGAが頻発するのが40~50代の中年世代と言われておりますが、AGAと同時に中年太りに悩まれている方も多いのではないでしょうか。AGA治療を行う上で「もう少し痩せた方がいい」「生活習慣を改善した方がいい」と指摘されてしまった、なんて方もいらっしゃるかと思います。加齢や代謝の低下などにより、どうしても中年世代は中年太りがしやすい環境になってしまいます。しかしAGAの薄毛には、実は脂肪も関係しているため、痩せるように言われてしまったという方は是非注意していただきたい部分です。今回はそんな脂肪とAGAによる薄毛の関係性や、改善方法について詳しく解説をしていきます。
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
脂肪はAGAにどう影響している?
生きていく上で人間の体には適度な脂肪は必ず必要となります。しかし手軽に高カロリーな食事を摂取できるようになった現代では、脂質や糖質のとり過ぎてしまう方は増加傾向にあります。そのため代謝が落ちる中年世代で、今までは悩まなかった中年太りに悩んでしまうという方は多くいらっしゃいます。では、過剰に取り込み過ぎてしまった脂肪は体の中でどんな働きをし、どのように薄毛に影響を及ぼすのでしょうか。さっそく一緒に見ていきましょう。
皮脂が過剰に分泌される
私たちの頭皮にある皮脂は、紫外線や刺激から頭皮を守ってくれる大切な役割をになっています。皮脂と聞くと嫌なものなイメージをしてしまいますが、通常であれば頭皮のバリア機能として働き、頭皮を健やかに保ってくれる頭皮に欠かせないものです。しかし太り過ぎてしまっている方の中には、食事で以上に脂質を摂取してしまうことが原因の方がいらっしゃいます。口から摂取した余分な皮脂は頭皮に分泌されてしまうため、食べれば食べるだけ頭皮が皮脂でベタベタになっていってしまいます。皮脂は頭皮に欠かせないものではありますが、過剰に分泌されてしまうと毛穴を塞いでしまったり、汚れが溜まりやすくなってしまい頭皮トラブルにつながります。また皮脂が原因で雑菌が繁殖し、臭いの原因になることもあります。
血行不良に陥る
肥満の方の多くは、血液の脂質が異常に高い、コレステロール値が高いなどのトラブルが発生しています。血液に異常が発生している状態ですと、時に血行不良に陥ってしまうこともあります。これは過食などを行うことにより血中コレステロールのバランスが崩れ、血液中に遊離脂肪酸として放たれてしまうことで、血液がドロドロとした状態になってしまいます。髪の毛は頭皮の血流によって運ばれる栄養や酸素で成長をしていますが、血液がドロドロして血流不足になってしまうと、十分な栄養や酸素が髪の毛に届かなくなってしまい、髪の毛のハリ・コシが失われ、やげて抜けてしまったり薄毛になる原因につながります。
AGA原因物質が増える
肥満であると体は脂肪を燃焼しようと脂肪を燃焼するホルモンを多く分泌しますが、同時にテストステロンの分泌が減ってしまうということが判明しています。テストステロンは男性ホルモンの一種で、筋肉や骨格の成長・維持を担い男性らしい体つきを作るために大切なホルモンですが、同時にAGAに起因するホルモンであることも知られています。ここまで読むと「AGAの原因につながるテストステロンを減少させるなら、むしろAGA改善につながるのではないか?」と思いますよね。しかし実際には体内で減ったテストステロンを補おうと、5αリダクターゼが増加しAGAの原因物質であるジヒドロテストステロンの生成が促されてしまうことになってしまいます。そのため肥満である方ほど、AGAを発症しやすく、発症してしまっている場合には進行してしまいやすい状態になってしまうのです。
脂肪を減らして薄毛を改善するためには?
ここまで読んでいただいて肥満は薄毛に大きな影響を与える、ということを知っていただくことができたかと思います。同時に、肥満は健康にも大きな害を及ぼします。もちろん太っていることがいけないこと、というわけではありません。その人それぞれが心身ともに健康であれば、それが一番の形ではありますが、AGAや薄毛といった観点から見ると肥満を放置すると症状が悪化してしまうため、そういった面で肥満を放置することはオススメできません。ここからはAGAや薄毛を改善したいという方に向けて、日常生活で無理なく肥満解消・体内脂肪減少に取り組んでいただけるものをご紹介していきます。日常生活の中で薄毛対策を行っていきたいという方は、是非参考にしてみてくださいね。
栄養バランスのとれた食事をとる
肥満に陥ってしまう方のほとんどは、食生活の乱れによるものです。ストレスなどから過食してしまったり、忙しさから手軽に済むファーストフードやコンビニ弁当だけになってしまう、といった方で「気付いたら太ってしまっていた」という方は多いです。そのためまずは過食に気を付け、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。またその際に髪の毛にいいとされている栄養素に気を付けると、ダイエットと薄毛改善の一石二鳥ですので是非心がけてみてくださいね。手軽に美味しいご飯はたくさん存在しますが、高カロリー高脂質なものが非常に多いです。栄養バランスのとれた食事を心がけると思っているよりも皿数が多くなったり、量も多かったりしますので、意識するだけでも大きく食生活が変化するかと思います。逆にNGなのが完全に炭水化物を抜く、などといった過激な食事制限です。体に負荷がかかりストレスの原因にもなりますし、我慢できなくなってしまった場合は過食の原因にもつながります。無理な食事制限はすることはありませんので、時間をかけてしっかりとした栄養を摂取できるよう、今一度食生活を見直してみましょう。こうすることで時間をかけて肥満が解消でき、体も徐々に慣れていきますのでリバウンド防止にもなります。
間食は避ける
よくやってしまいがちな失敗例は、一日3食栄養バランスのとれた食事を心がけているけれど、間食でカロリーや脂質をとり過ぎてしまうといったケースです。間食に食べるお菓子は手軽なものが多いかと思いますが、こちらも食事と同様手軽なものほど高カロリー高脂質といった場合がほとんどです。間食を減らすだけでも一日のカロリーオーバーを抑えることができます。どうしても食べたい、小腹が空いて仕事に集中できないという方であれば、カロリーが高いものではなくナッツ類や昆布などがオススメです。これらはミネラルが豊富に含まれており、髪にいい栄養素です。どうせ食べるなら髪の毛にいいものを積極的に食べた方が薄毛改善にもなりますし、噛み応えがいいものを選ぶと満腹中枢が刺激されて過食防止にも役立ちます。
1日30分の有酸素運動を取り入れる
有酸素運動は、低負荷な運動を時間をかけておこなう運動のことです。ウォーキングやジョギングなどの誰にでも始められる運動が含まれているため、運動があまり得意ではないという方にも人気の運動です。有酸素運動を始めた直後は血液中にある脂肪酸が運動のためのエネルギーとして利用されますが、血中の脂肪酸が少なくなってくると今度は体にため込まれている体脂肪が使われ始めます。そのため有酸素運動を行うほど体内の脂肪がエネルギーとして消費されるため、肥満解消につながります。ただし一日やったからといって即効性があるわけではなく、有酸素運動はできれば毎日、時間がないという方でも2日に1回行うなど、持続して長期間行っていく必要があります。有酸素運動は少し息が上がる程度の強度で行うのが理想とされており、ウォーキングを毎日しているのにイマイチ効果がない、という方は速度を上げ心拍数を上げて取り組んでみましょう。ただし無理は体の故障にもつながりますので、体調が万全な時に取り組むようにしましょう。無理のない運動を長期的に行っていくことで、徐々に体脂肪が減らせ肥満解消につながります。
1日10分の筋トレを取り入れる
有酸素運動だけでも十分肥満改善や生活習慣の改善につながりますが、有酸素運動の前に10分程度の筋トレを取り入れることで更に脂肪を燃焼しやすい体になります。筋トレは有酸素運動ではなく、無酸素運動に分類されます。長時間行うのに向かない筋トレは脂肪細胞を燃焼する目的だけだと非効率ですが、筋トレを行うことで筋肉量をアップさせ、基礎代謝を高めることができます。筋トレ後に基礎代謝が上がった状態で有酸素運動をすると、よりスムーズに脂肪燃焼することができ、肥満解消の面でもとても効果的です。また筋トレは、エネルギーをより生み出そうと成長ホルモンの分泌を盛んにします。成長ホルモンはヘアサイクルを正常に保ち、髪の毛の成長を手助けする働きがあります。そのため筋トレにより成長ホルモンを分泌することで、薄毛対策にもいいと言えます。
運動後のケアも忘れずに!
脂肪を減らすためには、食事の面と運動の面でのサポートが大切であると解説をしてまいりました。いかがでしょうか。これなら自分にもできる、というものもあったかと思います。まずは無理なく日常生活の中に取り入れてみてくださいね。また薄毛を悪化させないために、運動後のケアもしっかり行っていきましょう。ここでは運動後に気を付けていただきたいポイントについて解説をしていきます。これから生活習慣を変えて脂肪を減らしていきたい、と考えている方は是非こちらも参考にしてみてくださいね。
汗をかいたらシャワーを浴びる
運動後は冬場でも汗ばむことがあります。頭皮からも汗が多くでるかと思いますが、放置してしまうと汗や汗に付着した汚れにより頭皮トラブルにつながる可能性があります。そのため汗をかいたらしっかりシャワーを浴び、汚れを落とすようにしましょう。髪が短い方はついガシガシと洗ってしまいがちですが、しっかりお湯で洗った後に、シャンプーを手のひらで泡立てて指の腹で優しく頭皮マッサージをするように洗っていくようにしましょう。こうすることで頭皮を傷付けずに毛穴の汚れを浮かせ、しっかり洗い上げることができます。
睡眠をたっぷりとる
筋トレや運動によって、体は疲労している状態です。そのためしっかりと回復をするために、たっぷりと睡眠をとるようにしましょう。睡眠は体のダメージを回復してくれるだけではなく、成長ホルモンを分泌する働きがあります。筋トレにおいても成長ホルモンを分泌させることができますが、一番効率よく成長ホルモンが分泌されるのは深い睡眠に入っているタイミングです。睡眠の質が落ちてしまうと体のダメージも回復せず、成長ホルモンも効率的に分泌されなくなってしまいます。1日7時間の睡眠が理想とされておりますので、可能な方は睡眠サイクルを作るためにも、毎日同じ時間帯で睡眠が確保できるよう工夫しましょう。
AGAの症状が気になったら専門クリニックへ
今回の記事では、脂肪は薄毛に悪い影響を与えるということを知っていただけたかと思います。日常生活の中で改善できる部分は是非取り組んでみてくださいね。しかしAGAは一度発症してしまうとどんどん進行してしまうものでもありますので、薄毛や抜け毛が気になったらまずは専門クリニックへ相談するようにしましょう。
監修した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
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