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冬場の乾燥に注意!抜け毛・薄毛が気になる方必見の冬場の頭皮ケアについて
冬は1年の中でも特に乾燥する季節と言われています。そのため冬になると体のあちこちがカサカサ乾燥すると感じる人も多いのではないでしょうか?冬場によくみられる体が乾燥する症状は、手や顔などの露出している部位だけではなく、頭髪で覆われている頭皮にもおなじように起こります。頭皮の乾燥は自分でなかなか気づきにくいかもしれませんが、放っておくと薄毛や抜け毛を引き起こす可能性があるため早い段階での対処が大切です。この記事では、冬の頭皮が乾燥する原因や薄毛や抜け毛への影響を解説するとともに、すぐに始められる頭皮の乾燥対策ケア方法を紹介します。冬の頭皮の乾燥と薄毛に関して気になることがある男性は、ぜひ参考にしてください。
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
頭皮の特徴と他の皮膚との違いとは
頭皮は体の表面を覆っている皮膚のため、基本的には他の体の皮膚と同じ構造でできています。しかし、頭皮には他の皮膚と異なる特徴があり、皮膚トラブルを起こしやすいと言われています。まずは頭皮とはどんなものなのか、以下の3つの特徴を知っておきましょう。
頭皮の特徴①頭皮の皮脂腺や汗腺の数は他の部位より多いため、皮脂や汗の分泌量が多い。
頭皮の特徴②頭皮全体が頭髪で覆われているため、頭髪が長いほど蒸れやすく濡れたとき乾くまで時間がかかる。
頭皮の特徴③自分の目で見えない部分が多く、見た目のトラブルに気づきにくい。以上の特徴から、頭皮は他の皮膚に比べて皮脂や汗が多く分泌され蒸れやすく、トラブルや環境悪化があっても自分で気付きにくいということがわかります。そのため意識して頭皮を見る習慣をつけることが大切だと言えるでしょう。
健康な頭皮と危険な頭皮の違いとは
自分の頭皮をじっくり観察したことがあるという人はあまりいないかもしれませんが、健康な頭皮と危険な頭皮は見た目でわかる場合があります。ここでは頭皮の色に着目し、健康な頭皮の特徴と危険なサインの頭皮についてみていきましょう。さらに、自分の頭皮が乾燥しているかのチェックポイントも併せて紹介しますので、冬場の乾燥が気になる人はぜひセルフチェックしてください。
頭皮の色で見分ける健康サイン
・青白い頭皮:「健康な頭皮」です。乾燥やトラブルのない健康な頭皮は皮膚の内側に存在する毛根が透けて見えるため青白いことが特徴です。顔色が青白く見えると不健康な印象が強いため、頭皮も青白いと問題がありそうに思われがちですが、頭皮の青白さは健康な証ですのでぜひ覚えておきましょう。また、健康な頭皮はツヤがあり触るとしっとりしているというのも特徴として挙げられます。
・白もしくはピンク色の頭皮:「乾燥サイン」です。白や薄いピンク色の頭皮は水分と脂分のバランスが乱れている状態です。頭皮を触るとカサッとしてうるおいが感じられないことが特徴で、冬場の乾燥しやすい時期や乾燥肌の人に多く見られます。
・黄色い頭皮:「酸化のサイン」です。年齢やストレスなどの内的要因と、紫外線などによる外的要因により人間の体の抗酸化力はだんだん衰え酸化していきます。体が酸化すると血行不良や代謝の低下を引き起こすため、頭皮は黄色くくすんで見えるようになります。黄色く酸化した頭皮からは「エイジング毛」という独特にうねった毛が見られるという特徴も見られます。
・赤い頭皮:「かぶれや炎症の危険サイン」です。頭皮が何らかの原因でかぶれや炎症を起こすと、毛細血管が拡張し赤くなります。かゆみや湿疹を伴うことや、シャンプーや整髪料が触れると痛みを感じることもあり、ひどい状態になると出血を起こす場合もあります。
・茶色い頭皮:「すぐに治療が必要な重症サイン」黄色い頭皮と赤い頭皮の状態が混合した状態で、代謝が低下した頭皮がかぶれや炎症を起こした状態のため、栄養や酸素不足による皮膚炎の慢性化などの危険があります。すぐにかぶれや炎症に対する治療を始め、血行改善対策することをおすすめする状態です。
頭皮の乾燥セルフチェック
自分の頭皮が乾燥しているかを見分けるのは自分ではなかなか難しいかもしれません。そこで頭皮の乾燥を以下の5つの項目でチェックしてみましょう。1つでも当てはまる場合は、頭皮が乾燥している可能性が高いと言えるでしょう。
・入浴後に顔や頭皮につっぱり感がある
・髪の毛が急にパサパサしてきた
・髪や頭皮を触る癖がある
・唇や肘が皮むけしたりカサカサしている
・白く粉っぽい、細かい乾燥したフケが多く出る冬の乾燥による頭皮への影響とは
「冬は乾燥しやすい」という認識を持っている人は多いかと思いますが、乾燥による肌や頭皮への影響にどんなことがあるのかを具体的に知っている人は少ないかもしれません。乾燥は頭皮環境を悪化させ、頭皮トラブルを引き起こすことがありますが、具体的にどんな影響があるのか詳しくみていきましょう。
頭皮のバリア機能の低下
人間の皮膚の表面は適度な皮脂で覆われており、肌内部の水分蒸発を防いだり外気の刺激を防ぐ「バリア機能」という働きにより守られています。ところが乾燥により皮脂が減少し水分が減少すると、バリア機能が低下します。頭皮のバリア機能が低下すると、外気や紫外線などの刺激を受けやすくなるほか、頭皮に常在する雑菌が繁殖する可能性があり、頭皮トラブルを起こす原因の一つとなります。
易刺激性によるかゆみや赤み
頭皮のバリア機能が正常に働いている場合は反応しないような原因でも、乾燥によりバリア機能の低下した状態では刺激反応を起こしてかゆみや赤みを引き起こす可能性があります。具体的にはいつも使っているシャンプーがしみたり、短時間日光を浴びていただけで頭皮に赤みが出るなどの症状が挙げられます。「いつもと同じことをしているからそのうち治るだろう」と放置して症状が進行しやすいこともよくあるため、頭皮への影響が大きくなる前に対処する必要があります。
フケやかさぶたによる毛穴詰まりの頭皮トラブル
頭皮が乾燥すると、頭皮はバリア機能を補い保護するために代謝を促進させようとします。すると、本来剥がれ落ちるには早い未熟な角質が剥げ落ちてしまい、フケとなって頭皮に溜まります。さらに乾燥が進むと、頭皮は皮膚の保護のために皮脂を過剰に分泌するようになるため過剰な皮脂と未熟な角質のフケが混ざり合いベッタリとした脂性のフケとなって溜まり毛穴を詰まらせます。また、かぶれが進行して傷や出血が著明になった頭皮もかさぶたによって毛穴を塞がれ、毛穴の炎症を引き起こし毛嚢炎などの頭皮トラブルになる可能性が出てきます。
冬の頭皮が乾燥しやすい原因とは
頭皮が乾燥する主な原因は、頭皮の保護に必要な皮脂が失われたりそもそも分泌が少ないことです。皮脂が欠乏するのは紫外線やシャンプー習慣によるものが多いと言われていますが、特に冬に頭皮が乾燥するのには理由があります。ここでは冬に特有の頭皮が乾燥する原因と、季節問わず頭皮が乾燥する原因をそれぞれ詳しくみていきましょう。
外気とエアコン
日本の夏の湿度が80%を計測することも稀ではないのに対し、冬の湿度は50%前後にまで低下するため、外気により冬が乾燥しやすいというのがよくわかります。その上にエアコンによる暖房の使用は室内の湿度を下げるため、冬は室内外どちらにおいても乾燥しやすいことと言えるでしょう。
水分補給不足
冬は夏に比べ外気温とともに体温が下がり、代謝が落ちるため水分摂取が不足しやすい傾向があります。水分補給不足はそのまま体内の水分量に影響するため、頭皮の細胞の水分含有量が低下し乾燥を招く可能性があります。エアコンによる暖房の効いた室内で過ごしていたり、電車に乗っていると、気づかない程度に汗をかいていることも多く知らないうちに脱水状態になっていることもよくあります。意外に多い冬の発汗にはこまめな水分補給で対策することが大切です。
熱い温度でのシャンプーやシャンプー方法の誤り
冬の寒さ対策に入浴を長めにしたり、お湯の温度を高く設定することはありませんか。入浴は体を温め代謝があがるため、毎日積極的に行いたいものですが、熱いお湯でのシャンプーや入浴は皮脂を溶かしやすくするため、頭皮にとって必要な皮脂まで溶かして洗い流してしまう可能性があります。また、1日2回以上のシャンプーやゴシゴシと力を入れて摩擦するシャンプー方法も皮脂を過剰に取り除いてしまい、頭皮の乾燥を招く危険があるため注意が必要です。
髪のダメージの蓄積
夏の紫外線ダメージの蓄積が冬になって現れるというのも、冬に頭皮が乾燥する原因のひとつと言えます。髪が浴びる紫外線量は体の中で最も多く、腕や足などの体の約3倍とも言われています。紫外線によるダメージは頭皮の代謝を過剰にさせ、未熟な角質が大量に剥がれ落ちて毛穴に詰まり炎症を起こすなどの皮膚炎を引き起こす可能性もあり、実際につい良い紫外線を浴びていた時期とずれて症状が出ることから原因が分かりにくく注意が必要と言えます。
頭皮の過乾燥が招く薄毛が特徴の脱毛症とは
頭皮の乾燥が進むと、頭皮環境の悪化やかぶれやかゆみなどの頭皮トラブルが起こる可能性があります。そして頭皮トラブルが進行すると、薄毛の症状を特徴とした皮膚炎を伴う脱毛症に移行することがあります。ここではそんな頭皮の過乾燥と関連する脱毛症について詳しくみていきましょう。
脂漏性脱毛症
脂漏性脱毛症とは、「脂漏性皮膚炎」がきっかけとなり薄毛や抜け毛の症状が進行した脱毛症です。脂漏性皮膚炎は脂が漏れるという文字通り、皮脂が過剰に分泌することで頭皮に常在している「マラセチア菌」が皮脂をエサに大量繁殖することで作られた「遊離脂肪酸」が頭皮に刺激となり炎症を引き起こすと言われています。多量のふけと皮脂が混ざり合って毛穴を塞ぐことが多いため、かゆみを伴うこともあります。脂漏性皮膚炎は慢性化することが多く、長期にわたって炎症を起こしている頭皮では髪の成長が進まず髪の維持自体も困難になる可能性があるため、薄毛や抜け毛が症状として現れるようになります。
粃糠性脱毛症
粃糠性脱毛症とは、「粃糠性湿疹」がきっかけとなり薄毛や抜け毛の症状が進行した脱毛症です。大量のフケとかゆみが出ることが特徴ですが、脂漏性皮膚炎との違いはフケの性状にあります。粃糠性湿疹で発生するフケは白く乾燥した粉のように細かいフケで、頭皮が炎症を起こすことも多く、部分的にかさぶたが見られることもよくあります。炎症や湿疹は頭全体に広がっていることが多いため、薄毛や抜け毛の症状も頭部全体に出やすいことも特徴のひとつです。
AGA(男性型脱毛症)と冬の頭皮の乾燥との関係性とは
薄毛や抜け毛が主な症状となって出現する脱毛症として成人男性に最も多く見られるのは「AGA(男性型脱毛症)」で、日本人の成人男性の3人に1人が発症すると言われています。ここでは脂漏性脱毛症や粃糠性脱毛症と同様に、AGAにも冬の頭皮の乾燥と関連性があるのか詳しく解説します。「自分がAGAかもしれない」と気になっている男性は頭皮の乾燥があるかチェックし、乾燥していると感じた場合は早急に対策することをおすすめします。
AGAの原因とメカニズムとは
AGAは「Androgen(男性ホルモン)Genetic(遺伝性)Alopecia(脱毛症)」の略で、薄毛の8割以上が遺伝による要因であることがわかっています。男性ホルモンとして代表的な「テストステロン」と「5αリダクターゼ(5α還元酵素)」という物質が結びつくことで「ジヒドロテストステロン(DHT)」という別の男性ホルモンに変換されます。そしてジヒドロテストステロンが「男性ホルモンレセプター(ホルモン受容体)」に取り込まれると「脱毛因子(TGF-β)」という髪の細胞分裂を阻害し抜け毛を促す物質が産生されることで、薄毛や抜け毛の症状が現れます。男性ホルモンレセプターは前額部や頭頂部に多く分布しているため、「M字」や「O字」といった薄毛や抜け毛の症状が出ることがAGAの特徴です。
AGAにおけるヘアサイクルと頭皮の乾燥の関係
脱毛因子(TGF-β)は髪の変え変わりのサイクルである「ヘアサイクル(毛周期)」の中で髪の元となる細胞が活発に細胞分裂して太く長く成長していく「成長期」に作用するため、髪が十分成長する前に抜け落ちるという現象が起こります。脱毛因子の作用に冬の頭皮の乾燥が重なった場合、皮脂の欠乏によってバリア機能が低下している頭皮はちょっとした刺激でかぶれやかゆみを引き起こすため、炎症の起きた頭皮が薄毛や抜け毛をさらに進行させると考えられます。つまり、AGAは冬の頭皮の乾燥により症状の進行スピードが速くなる可能性があるため、AGAの男性は冬の頭皮乾燥対策が必須と言えるでしょう。
冬の頭皮乾燥対策セルフケア
薄毛や抜け毛対策として、頭皮の乾燥対策が重要だということがお分かりいただけたことでしょう。「乾燥対策といっても具体的に何をしたらいいのかわからない」というAGAや薄毛が気になる男性がすぐに始められる冬の頭皮乾燥対策セルフケアをまとめました。できそうな対策は早速今日から始めましょう。
頭皮用保湿剤の使用
頭皮の乾燥対策には、直接頭皮に塗って潤いを与えられる保湿剤をこまめに使用することがもっとも効果的です。保湿剤は顔やからだ用のものを頭皮に使うこともできますが、保湿剤によっては油分が多く髪がベタついたりスタイリングに影響する可能性があります。かといって顔用のサッパリ系のローションでは保湿力が不十分なこともありますので、できれば頭皮専用の保湿剤を使用するのがおすすめです。ただしかぶれや炎症がある場合は症状を悪化させる恐れがありますので、皮膚科を受診して使えるものを処方してもらいましょう。
こまめな水分補給と保湿作用のある栄養素の摂取
冬の水分摂取は喉が渇くという自覚があってからでは遅く、どうしても摂取量が少なくなりがちなため1日の水分摂取量を決めて時間ごと定期的に摂りましょう。できれば1日1リットル以上、コーヒーや乳飲料やジュースとアルコールは含まずに摂取赤るといいですね。また、肌や頭皮の保湿に作用する栄養素として「ビタミンA」は皮膚粘膜の維持や正常化、「ビタミンB2.B6.B12」は皮膚の保護、「ビタミンC」はコラーゲン生成、「タンパク質と亜鉛」は皮膚のターンオーバーの正常化に関わっています。食事としては、肉魚や大豆などをバランスよく摂取すると共にアサリなどの貝類や緑黄色野菜と果物を多く摂ることで、保湿に効果的な栄養素が摂取できますので、毎日意識して摂るようにしましょう。
シャンプー方法の見直し
シャンプー方法の見直しは意識を変えるだけで今日から始められることが多いため、早速やっていきましょう。冬はシャンプーに使う湯温が高くなりがちですが、40℃以上では乾燥を招く恐れがありますので、できれば38℃設定にして短時間で行いましょう。寒いから温度を上げてしまう、という場合はシャワーではなく湯船にゆっくり浸かって体を温めることで湯温の設定を抑えてみることをおすすめします。また、摩擦による皮脂除去を防ぐために、シャンプーは指の腹を使って優しく頭皮を掴むように頭全体を満遍なく洗いましょう。そして重要なのが、シャンプー後はドライヤーでしっかり乾燥させることです。「濡れたままにしておけば保湿できている」というのは大きな間違いです。頭皮や髪に残った水分は、皮脂と一緒に蒸発するため、自然乾燥の間中潤いが逃げている状態になっています。水分がついたままの頭皮は体温で蒸れて雑菌が繁殖しやすくなることも頭皮トラブルの原因になりますので、ドライヤーを使って短時間でしっかり乾かすようにしましょう。
まとめ|薄毛が気になってきたら冬の頭皮乾燥ケアを忘れずに
頭皮の乾燥は頭皮環境の悪化や頭皮トラブルを引き起こす原因になり、症状が進むと薄毛や抜け毛といった問題に発展するおそれがあります。薄毛や抜け毛の症状を改善するためには原因を解決したり、髪の成長を促進する必要があるため時間がかかります。薄毛や抜け毛を予防するためには、頭皮の乾燥の初期段階でしっかり対策することが重要です。冬場は外気温の低下や湿度の低下という環境要因の他に、シャンプー時のお湯の温度やシャンプー方法の誤りなどの要因もあるため、普段肌の乾燥が気にならないという人も「冬は頭皮が乾燥する」という意識を持って積極的に頭皮乾燥対策ケアを始めてみてはいかがでしょう。
監修した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
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