ABOUT AGA
AGAについて
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AGAは完治する?適切な治療・対策とは?
AGAは日本では男性型脱毛症と呼ばれ、男性が発症する抜け毛・薄毛・脱毛症状を伴う病気のことをいいます。テレビコマーシャルや雑誌の広告などで見かける機会が多くなってきたため、既にご存じの方も多いかと思います。日本ではAGAは成人男性の3人に1人が発症しているといわれており、より身近に感じる病気のひとつとなってきました。「最近薄毛が気になってきた」「抜け毛が増えてきた」と悩む男性にとって、前のように豊かな髪を取り戻したいと思う方も多いのではないでしょうか。今回はそんな方に向けてAGAの適切な治療と対策についてご紹介していきます。
■著者■ AGA薄毛予防治療クリニック医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。
一度AGAになったら完治は難しいの?
ひとことで「完治」といっても、どの状態を完治というかによります。男性の抜け毛や薄毛はAGAが原因のものだけではなく、加齢などによって変わることもあります。そのため10代の時のような髪の毛のボリュームやハリを取り戻したいというのは難しいかもしれませんが、治療前よりも髪の毛を増やす、健康的な状態に戻すということは可能です。治療を続けて行く上で効果を実感しやすいのは最低でも半年からといわれますが、目的の効果を得られたからといって治療をやめてしまうと元の状態に戻ってしまいます。治療を続けて行く上で「今の年齢的に元の状態に戻っても気にならなくなった」と治療を終える方もいらっしゃいますし、「豊かな髪の毛を保っていきたい」と治療を続けていく方など治療のゴール・継続はさまざまですが、AGAは一度なったら長く付き合っていく必要があります。そういった意味でも何が自分にとってのゴールなのか、を明白にして治療に取り組む必要があります。
自力でAGAを治すことは難しい?
薄毛が目立ってきたと感じたときに、まず考えるのが「今の状況を自力でなんとかできないか」だと思います。広く認知されているAGAですが、AGA専門クリニックはハードルが高いと思ってしまい中には自力で治そうとする方もいらっしゃいます。AGAは中年男性の発症率が高い病気でもありますが、10代での発症も報告されており、年齢の若さから周りに相談できず抱え込んでしまう方もいらっしゃいます。しかしAGAの発症は8割以上が遺伝的要因によるものとされており、年齢問わず男性は発症する可能性があります。またAGAは進行性の病気であるため、正しい治療を行わずに放置してしまうとどんどん症状は進行していきます。そのため残念ながら一度発症してしまったAGAを自力で完全に治すことは難しいです。AGAの進行に年齢は関係ないため「若いから大丈夫」「ほっといても自然と治るだろう」と思ってしまいがちですが、こういった考え方も危険です。異変を感じたら早期段階で専門クリニックを受診する必要があります。
AGAになったらどこを受診すればいい?
AGAといっても症状は個人差があり、中にはAGAではなく他の病気が隠れていることもあります。AGAは専門クリニックが存在していますが、AGAと似た脱毛症状を発症する円形脱毛症などは皮膚科の受診となります。そのため「今の症状がどの病気の症状に当てはまるのか自分では判断できない」という方は、まずは皮膚科の受診をしてみるのもいいかもしれません。AGAでの受診目安に明確なものはありませんが、「抜け毛が増えた」「薄毛が気になるようになった」「薄毛を指摘された」「頭皮に何らかの異変がある」などいつもと違うと感じた時に受診していただければと思います。
AGAの治療方法
専門クリニックで行うAGAの治療は薬での治療がオーソドックスではありますが、気になる部分に皮膚ごと移植する植毛などの外科手術などがあります。その他にも髪の毛の成長を促す注射を行うメソセラピーやHARG療法など、その専門クリニックにより得意とする分野が違うため治療法もさまざまです。当院では薬での治療を主に行っておりますが、他の治療はどんなものがあるかメリットデメリット含めてご紹介していきます。
内服薬
内服薬には大きく分けて2種類あり、「発毛を促進する薬」と「抜け毛を抑制する薬」があります。直接内服するため外用薬より効果が発揮されやすいメリットがありますが、その分副作用も発症しやすくなります。効果を感じるまでの期間は最低半年間といわれておりますが、当院では最短4ヵ月で効果を実感されたという患者様もいらっしゃいます。このように治療期間には個人差がありますが、基本的には長期的な治療になります。内服薬を使用するためには医師の処方が必要で、医療機関を受診する必要があります。
・発毛を促進する薬
血行を促進することで頭皮の毛母細胞の働きを活性化し、髪の成長因子を増やすことで発毛を促す効果があります。髪の毛を強く太くする働きもあるため、髪の毛全体のボリュームアップを目指す方にもおすすめです。有名な治療薬でミノキシジル内服薬がこの発毛を促進する薬に該当します。ミノキシジルタブレット、通称ミノタブという名前で広く知られています。
副作用:肝機能障害、勃起不全などの性機能障害、うつ症状、発疹など
・抜け毛を抑制する薬
AGAはテストステロンと呼ばれる男性ホルモンの一種と5αリダクターゼ(5α還元酵素)と呼ばれるものが結びつき「ジヒドロテストステロン(DHT)」と呼ばれるホルモンに変換され、ジヒドロテストステロン(DHT)がホルモン受容体に取り込まれて、毛母細胞の働きを低下させ毛髪の成長サイクルが短くなることによって引き起こされます。抜け毛を抑制する薬はAGAの原因になる5αリダクターゼを阻害する働きがあります。結果的にAGAの原因物質となるジヒドロテストステロンを生成を阻害するため、ヘアサイクルを正常に保ち今ある髪の毛を守るイメージです。薬はプロペシア、フィンペシア、ザガーロなどがあげられます。
副作用:心不全、動悸、息切れ、むくみなど外用薬
外用薬は発毛効果が認められている「ミノキシジル」が含まれたものをAGA治療薬として使います。このミノキシジルの濃度によって医師の処方が義務付けられており、5%を超えないものであればドラックストアなどの非医療機関での購入も可能です。内服薬と比べると外用薬は副作用が比較的出にくいメリットがありますが、効果がでるまで時間がかかります。こちらも最低半年間といわれていますが、内服薬と比べると物足りない効果に感じる方もいらっしゃるかもしれません。薬の合う合わないは個人差がありますが、しっかり続けていけばきちんと効果を感じることはできます。
植毛(外科手術)
植毛は自分自身の髪の毛を移植する「自毛植毛」と、人工毛を植える「人工植毛」の2種類があります。どちらにもメリットデメリットがありますが、直接髪の毛を植えるため術後から目に見える変化を実感しやすいのが一番の特徴です。植毛の定着率も高いため多くの方が効果を実感しやすい治療ですが、手術した部分は赤く目立ちやすいため休暇が取りにくい方にとっては術後落ち着くまで人目を気にしながら生活しなくてはなりません。
・自毛植毛
AGAの症状が出ていない部分から、AGAにより脱毛が気になる部分に毛根を含む皮膚ごと移植をします。AGAは主に頭部や後頭部で症状が進行するため、比較的影響を受けにくいうなじに近い後頭部付近からの移植が一般的です。自身の皮膚組織を移植するため拒否反応がおきにくく、定着率は80%以上と非常に高い手術となっております。定着後は基本的にメンテナンス不要で、仕上がりも自身の髪の毛のため自然に見えます。デメリットは移植作業なども生じるため費用が高額になりやすい点や、合併症として局所麻酔中毒や血腫、創感染、痺れ、顔のむくみ、頭皮の知覚異常が起きる可能性があるという点です。組織を切り取った部分と移植した部分の傷が残る可能性などもあり、日本皮膚科学会で推奨されている手術ではありますが万が一の際をよく検討する必要はあります。
・人工植毛
人工植毛はナイロンやポリエステルなどで作られた人の髪の毛に似せて作られたものを、直接気になる部分に植毛する方法です。人工植毛のため植毛本数や長さなどの調整が自由であるメリットはありますが、自身の組織ではないため拒絶反応が起きてしまったり、定期的なメンテナンスが必要となり治療費が高額になります。こういった部分が懸念され日本皮膚科学会では人工植毛の推奨はしておらず、国によっては禁止しているところもあります。メソセラピー
AGA治療において比較的新しい治療法で、知らない方も多い「メソセラピー」。1952年にフランスのミッシェル・ピストール博士によって開発された治療法で、発毛効果のある薬剤を頭皮に直接注入することで発毛を促すものです。方法は注射によって注入するもの、針のついたローラで注入するダーマローラー法、レーザーを照射することで注入するレーザー法など取り扱う医院によりさまざまです。このときに使用される薬剤は一般的にAGA治療薬に使用されるフィナステリドやミノキシジル、発毛機能を促す因子、髪の毛を強くする成分などが主流です。内服薬よりもより直接的に頭皮に働きかけるため、効果を実感しやすい方が多いです。特に大きなで副作用はないといわれていますが、頭皮に直接注射するため施術中は痛みが伴います。まれに腫れなどが生じる場合もありますが数日で治ります。治療に使用する針や薬などにより異なりますが、内服薬などと比べると治療費が高額になります。
HARG(ハーグ)療法
HARG療法とは「毛髪再生治療」と呼ばれるもので、AAPEと呼ばれるタンパク質を頭皮に直接注入することにより毛母細胞を活性化させ発毛を促進します。メソセラピーととても似ていますが、注入する物質が違うためその部分で区別をします。HARG療法の方が発毛効果が高いと言われており、副作用もほとんどないと言われています。そのため一般的にはメソセラピーよりも高額であることが多いです。
AGAは適切な治療が必要
AGA治療法にはさまざまな方法があるということを知っていただけたかと思いますが、AGAの改善には専門のクリニックで正しい治療を行っていくことが大切です。副作用などもあるため「気になるからやってみたい」だけではなく、治療にあたってさまざまな検査を行い今現在どのような状態なのかを正しく知り、医師に適切な判断・処方をおこなってもらう必要があります。
普段の生活でできるAGA対策
AGA治療を行う上で生活習慣を見直し、普段の生活で可能な限り対策をとることはとても大切なことです。生活習慣が直接的なAGAの発症にはつながりませんが、日々の積み重ねによりAGAの原因につながる可能性はあります。今日からすぐにできることばかりですので、是非AGA予防・対策に参考にしていただければと思います。
食生活の改善
普段口にする食べ物は髪の毛の栄養のもとになります。摂取した栄養には使われる優先順位があり、髪の毛は最後の方です。そのため意識的に栄養を摂取しなければ髪の毛まで栄養が届かず、髪の毛の栄養が不足してしまいます。どの栄養素もバランスが大切ですので、一食ごとの栄養でまんべんなくとるのが難しいようであれば、数日単位でバランスのとれた栄養素をとれるよう意識してみましょう。それでも難しいようであればサプリメントを利用することもおすすめですよ。
・タンパク質
髪の毛の9割以上はタンパク質の一種である『ケラチン』で構成されています。そのためタンパク質は髪の毛にとってとても大切な栄養となります。ケラチンタンパク質は18種類のアミノ酸から成るタンパク質で、動物性と植物性の2種類があります。
・亜鉛
亜鉛にはタンパク質をケラチンに変換する働きがあるため、この亜鉛が不足すると髪の毛の成長に影響が出てしまいます。また脱毛を引き起こすホルモンの抑制をする役割もあります。
・ミネラル
頭皮の血流をよくする働きのあるミネラルは、頭皮トラブルを防ぐためにも大切な栄養素になってきます。
・ビタミン類
髪の毛にいいとされているビタミン類は主に、ビタミンA・ビタミンB6・ビタミンD・ビタミンCなどがあげられます。ビタミンAは頭皮の感想を防ぎ頭皮環境を良好に保ってくれる働き、ビタミンB6は頭皮の新陳代謝をよくする働き、ビタミンDは髪に必要なカルシウムを効率良く吸収する働き、ビタミンCは髪を育てる頭皮の新陳代謝を整える働きや血管を強くする働きがあります。睡眠時間の確保
髪の毛の成長に欠かせないもうひとつの要因として、「成長ホルモン」があります。成長ホルモンと聞くと「身長を伸ばす手助けをしてくれるホルモン」といったイメージが強いですが、実は髪の毛の成長にも欠かせないホルモンでもあります。成長ホルモンは、肝臓から「毛母細胞」の働きを活発にするために必要な物質の分泌を促します。そのため成長ホルモンが不足してしまうと、髪の毛のヘアサイクルも滞ってしまい、次第に抜け毛や薄毛につながってしまうのです。
・睡眠時間を確保する
成長ホルモンが一番分泌されるのは睡眠時です。特に深い睡眠のノンレム睡眠時に多く分泌されるため、質のいい睡眠を確保することは大切です。寝る前に飲食をしない、携帯電話やPCを見ない、寝具を適切なものに変えるなどすることで睡眠の改善に努めましょう。
・有酸素運動を行う
有酸素運動をしている時も成長ホルモンが分泌されます。時間を確保できる方はジョギングなどがおすすめですよ。時間をあまりとれないという方は短時間での筋トレもおすすめです。筋トレを行うと乳酸という物質がたくさんつくられますが、この乳酸が脳に働きかけ多くの成長ホルモンの分泌を促してくれます。正しいヘアケアを行う
間違ったヘアケアは頭皮トラブルのもとになり、抜け毛や薄毛の原因につながってしまいます。今一度ご自分の行っているヘアケアが自分にあっているかを見直してみましょう。
・正しい洗髪を行う
シャンプー前の予洗い、シャンプー後のすすぎなどをしっかり行い洗い流しがないようにしましょう。またシャンプーの際は十分に泡立てた後に髪につけ、頭皮に爪をたてないよう洗うよう気を付けましょう。
・ケア商品を見直す
髪の毛にいい商品といっても、成分などが体に合っていなければふけや発疹などの症状が出てしまい頭皮環境が悪化してしまいます。金額や広告だけを見るのではなく、自分に合うかどうかを今一度確認しましょう。監修した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師 柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。
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