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  • 【医師監修】頭皮のかぶれ・炎症に注意-薄毛にならないためのポイントとは

    頭皮のかぶれ・炎症に注意!あなたの頭皮、抜け毛の前兆かも

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    毎日鏡で顔や全身はチェックしていても、頭皮の色や状態はかゆみや痛みなどの症状が出た時しかチェックしないという人が多いのではないでしょうか。頭皮はわたしたちの皮膚の健康状態とともに、薄毛や抜け毛の危険を図るバロメーターの一つにもなっています。頭皮に現れるかぶれや赤みなどの炎症症状には、接触性の一時的なアレルギー反応やアトピー性皮膚炎を代表とする慢性的な皮膚炎など色々な原因が考えられます。今回は頭皮のかぶれや炎症の原因や対処法とともに、抜け毛やAGA(男性型脱毛症)との因果関係についても詳しく解説します。今の頭皮の状態が抜け毛に関係しているのか不安がある人はぜひ参考にしてください。

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    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

    これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。

    頭皮のかぶれ・炎症とは

    頭皮がかゆい」「フケが大量に出る」「頭皮にあかみがありヒリヒリする」などの頭皮トラブルは、一時的なものですぐに治るだろう、と放置しているとどんどん症状が悪化する可能性があります。頭皮トラブルに早く対処するために、まずは頭皮の状態を見て問題があるか見分けられるようにしましょう。

    正常な頭皮の状態

    ・頭皮の色が青白くツヤがある:正常で健康な頭皮は「青白い」色をしています。この青白さは毛根が透けて見えるためで、毛穴に詰まりがなくフケなど老廃物の見られない状態です。また、頭皮表面のキメが整っており乾燥や過剰な皮脂分泌がなく、うっすらツヤが見られ触るとしっとりしていることも健康な頭皮の特徴です。

    注意や対策が必要な頭皮の状態

    ・頭皮の色が白もしくは薄いピンク:頭皮が乾燥していると「白もしくは薄いピンク」色になります。頭皮の水分と皮脂のバランスが乱れていることが多く、触るとうるおいが感じられず、場合によっては細かいフケのような皮膚の落屑が見られることもあります。この段階では保湿などのセルフケアで健康な頭皮の状態に改善することが多いので、適切なセルフケアをおすすめします。

    ・頭皮の色が黄色:体全体の老化や酸化により、頭皮は黄色く変化します。加齢による代謝の衰えのほかに、ストレスや不規則な食生活や生活習慣の乱れなどによる血行不良や抗酸化力の低下から、皮膚の色がくすんで黄色く見えるといわれています。黄色い状態の頭皮は髪の元になる細胞に十分な栄養を供給しにくいため、髪自体がうねりやすくツヤが減少するなどの変化が見られることもあります。頭皮の黄色化は毎日観察していても気づきにくいため、髪の状態もよく観察することが大切です。

    要注意で治療が必要な頭皮の状態

    ・頭皮の色が赤色:何らかの原因で頭皮がかぶれや炎症を起こしていると、頭皮は毛細血管が拡張し赤色に見えます。炎症の急性期にはかゆみや熱感を伴うことが多く、シャンプーなどが染みて痛みを感じることもあります。炎症を起こしている頭皮は髪を維持する機能が低下し、抜け毛や薄毛のおそれがありますので早めの対策が必要です。

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    ・頭皮の色が茶色:茶色い頭皮は黄色と赤色の頭皮の状態が複合しているため、最も深刻な状態です。老化や酸化による血行不良や代謝の低下に加え、炎症が慢性化し髪の成長に必要な酸素や栄養が常に不足した状態になります。また、代謝低下により老廃物の蓄積や毛穴の詰まりが起こりやすくなり、雑菌が繁殖して脂漏性皮膚炎などを引き起こすことがあります。そのため茶色い頭皮は抜け毛や薄毛につながる可能性がもっとも高く、皮膚科など病院を受診し処方薬治療などを早めに行うことをおすすめします。

    頭皮のかぶれ・炎症となる原因とは

    頭皮のかぶれや炎症を放置していると、頭皮の色の変化からも分かるように深刻な症状を引き起こす恐れがあります。頭皮のかぶれや炎症の原因は外的刺激や皮膚炎などの病気によることが多く、処方薬の治療が必要な場合が多いのですが、初期段階で気づけばセルフケアで改善する可能性があります。ここでは頭皮のかぶれや炎症の原因の代表的なものをみていきましょう。

    ①接触性皮膚炎

    「頭皮のかぶれ」という表現は、この「接触性皮膚炎」をあらわす時によく使われています。シャンプーや育毛剤や整髪料などに含まれている何らかの成分をはじめ、ヘアアクセサリーやウィッグに使われている金属など頭皮に直接触れるものでアレルギー反応を起こす皮膚炎です。あかみやかゆみなどの症状が出ることが多く、刺激が強く長時間接触すればするほど症状が強く出る特徴があります。

    ②脂漏性皮膚炎

    脂漏性皮膚炎は脂漏性湿疹とも呼ばれており、赤ちゃんから大人まで年齢にかかわらず発症する可能性があります。頭皮や生え際や耳の後ろなど皮脂腺が多い部位に、あかみやかゆみに伴う皮膚の皮むけといった症状が出やすい特徴があります。頭皮の場合は黄色くベタベタした皮脂が混ざったフケが多量に出やすいという特徴があるため見た目で脂漏性皮膚炎とわかることもあります。脂漏性皮膚炎は、皮脂が過剰に分泌されることで異常繁殖する「マラセチア菌」、という皮膚の常在菌の働きによって作られる「遊離脂肪酸」が刺激となり肌に炎症を引き起こすといわれています。脂漏性皮膚炎は「脂漏性脱毛症」という脱毛症に進行する可能性が高いため、抜け毛や薄毛が気になっている人は早期治療が重要です。

    ③皮脂欠乏性皮膚炎

    健康な頭皮は適度な皮脂が常に分泌されてうるおっており、外気やほこりなどの刺激から守られています。しかし生まれつきの体質や、過剰なシャンプーなどの間違ったヘアケアにより皮脂分泌量が減少すると、頭皮が乾燥しバリア機能が低下して炎症を起こす可能性があります。この過乾燥による炎症性の皮膚炎が「皮脂欠乏性皮膚炎」です。乾燥によるかゆみや乾いた皮膚の落屑がフケとして症状にあらわれ、冬の乾燥時期にも起こりやすいといわれています。

    ④アトピー性皮膚炎

    アトピー性皮膚炎はアレルギー性の皮膚炎で、全身の皮膚のバリア機能が低下し外部刺激により炎症が起こる皮膚炎です。頭皮にもあかみや強いかゆみに加え、ブツブツした湿疹などの症状が出やすくなります。肌に少しあかみがありカサカサした軽症から皮膚が硬くごわごわしたり、腫れてじくじく膿が出る重症までを慢性的に繰り返すことが多く長期的な治療が必要なケースが多い皮膚炎です。喘息やアレルギー性の病気を持っている人や、遺伝的な皮膚の体質の人がなりやすいといわれていますが、はっきりとした原因はまだわかっていません。

    ⑤過度な日焼けやドライヤーなどによる熱傷

    紫外線ケアせずに頭皮に過度な日焼けをしたり、誤ったドライヤーの使用で頭皮が炎症を起こす状態です。赤みやヒリヒリ感とともに強いかゆみが出ることがあり、かいてしまうとますます炎症症状が強くなり治るまでに時間がかかってしまいます。炎症が落ち着いてくると、日焼けした部分の表面が一気に剥がれ落ちるため、急激に多量のフケが出てきたと感じる場合があります。この症状は一過性で新しい頭皮が代謝により表面に出てくることでおさまりますので、さほど心配はいらないでしょう。

    頭皮のかぶれ・炎症対策セルフケア

    頭皮のかぶれや炎症が起こるとかゆみや痛みといった辛い症状のほかに、ベタつきや多量のフケが出るなど外見的にも影響が出る可能性があります。頭皮は自分で見にくいため症状に気づかないことが多いのですが、ちょっとした違和感や頭皮の色の変化に気づいた場合は自分でできる対策を実践して症状の悪化を予防しましょう。

    かぶれの原因を取り除く

    接触性皮膚炎によるかぶれの対策には、かぶれの原因となるものに頭皮が触れないことが何より重要です。金属アレルギーなど自分でかぶれの原因物質がわかっている場合は、原因物質を使用した製品は避けるようにしましょう。また、体調やホルモンバランスの変化でいつも同じヘアケア剤を使っていても頭皮のかぶれやあかみが出る可能性があります。疲労が溜まっていたり、睡眠不足が続いている時などはいつもより頭皮の状態を入念に観察することをおすすめします。違和感や異常が見られたら、使用中のヘアケア剤を一旦やめて様子をみましょう。

    自分でできるパッチテスト:セルフカラーや整髪料など頭皮に直接付着する可能性がある製品を新しく使う場合は、「パッチテスト」をおすすめします。使用したい製品を少量取って二の腕の内側や前腕の内側に塗り、テープや絆創膏で覆った状態で24時間程度放置してかゆみやあかみの出現がないかチェックしましょう。放置中や24時間後にあかみやかゆみや湿疹症状が現れた場合はすぐに洗い流し、その製品の使用は控えることをおすすめします。

    シャンプーの種類や方法の見直し

    ・洗浄力が高いシャンプーを見直す

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    市販のシャンプーは数がとても多いため、何を使ったら良いかわからないという人も多いのではないでしょうか。頭皮のかぶれやあかみ予防のためには以下のシャンプーがおすすめですので、シャンプー選びの際参考にしてください。

    ①低刺激で頭皮に優しい「無添加」「ノンシリコン」のシャンプー:市販の安価なシャンプーに含まれている石油系界面活性剤や合成着色料やパラベンなどの化学物質は、シャンプーの洗浄力を高めたり泡立ちよくいい香りにする効果の反面、頭皮に刺激を与えることがあります。健康な頭皮のためには多少価格が上がることが多いですが、前述した化学物質やシリコンが配合されていないシャンプーを選びましょう。

    ②適度な洗浄力と保湿力の「アミノ酸シャンプー」:アミノ酸は体や髪の毛を組成しているタンパク質の成分ですので、人体にとって刺激が少ない成分といえます。また、洗浄力がマイルドで洗った後も頭皮のうるおいがキープされますので、頭皮の乾燥が気になる人におすすめです。

    ③肌タイプや用途別に作られた「医薬部外品のスカルプシャンプー」:医薬部外品では化粧品には配合できない「抗炎症作用」などの成分が配合できるため、肌タイプや用途によって活用することをおすすめします。シャンプーに表記されている「敏感肌用」や「フケかゆみ用」などの表記を見て、自分の状態や目的に合わせて選びましょう。
    ・シャンプーは1日1回まで
    フケや皮脂のベタつきが気になる場合などはシャンプーの回数を増やしたくなるかもしれませんが、頭皮の状態が気になっても「シャンプーは1日1回まで」にしましょう。洗うとその時はスッキリしますが、皮脂が洗い流された頭皮は保湿のためにさらに多くの皮脂を分泌する働きがありますので、かえって頭皮のベタつきを引き起こす可能性があります。また、皮脂分泌が減少している頭皮では乾燥が進み、かゆみやフケといった症状の原因になりかねません。また、シャンプー後すぐは皮脂分泌が十分でないため外気にさらされると刺激を受けやすくなります。適度な皮脂分泌で頭皮を守れるように、シャンプーは出かける前の朝ではなく夜行うことをおすすめします。

    生活習慣の見直し

    脂分の多い食事を摂り続けていると頭皮が脂っぽくなるなど、体の健康状態はそのまま頭皮にあらわれます。そのため食生活の偏りはもちろん、睡眠不足や運動不足で代謝が落ちると血行不良により乾燥する可能性があります。バランスの良い規則的な食事や適度な運動習慣に加え、入眠2時間前には食事と入浴を済ませるなどの入眠前習慣をつけ、質の良い睡眠を心がけることも大切です。

    頭皮のかぶれ・炎症と抜け毛の関係

    頭皮にかぶれやあかみなどの炎症が起こると、「髪が抜けてしまうのではないか」と不安になるかもしれません。しかし、頭皮に炎症が起こっただけでは抜け毛や薄毛になることはありません。とはいえ炎症初期にしっかり対処しないで炎症が進行していくと、抜け毛や薄毛の可能性があります。頭皮より深い毛穴に炎症が進行すると、毛の維持が難しくなることや毛の成長に必要な血液が十分供給されなくなることから抜け毛が起こりやすくなるのです。また、かぶれによるかゆみ症状によって頭皮を掻き続けていると、物理的な刺激で髪が抜けることがあります。炎症が続くと、髪が生えにくくなったり健康に伸びず薄毛になる可能性もあります。

    頭皮のかぶれ・炎症とAGAの関係

    成人男性の3人に1人が発症するといわれているAGA(男性型脱毛症)は、薄毛や抜け毛といった症状が出るため頭皮の健康状態と無関係ではありません。ここではAGAのメカニズムと、頭皮のかぶれや炎症が与えるAGAへの影響について解説します。

    AGAとは

    AGA(男性型脱毛症)は「ジヒドロテストステロン(DHT)」が生え際や頭頂部に多く分布するホルモン受容体に取り込まれることで発生する「脱毛因子」によって起こります。脱毛因子が「毛母細胞」という髪の元に作用し成長が阻害されることや、「ヘアサイクル」という髪の生え変わり周期が乱れることで髪が十分成長せず抜けてしまうという特徴の脱毛症です。ジヒドロテストステロンは、「テストステロン」という男性ホルモンと5αリダクターゼ(5α還元酵素)が結びついて変換されるホルモンです。AGAは5αリダクターゼの活性やホルモン受容体の感受性が高いほど発症確率が高くなりますが、これらは遺伝的要因が大きく影響しており、AGAの原因の8割が遺伝といわれている所以です。

    頭皮のかぶれや炎症はAGA進行リスクを高める原因になる

    AGAのメカニズムからみると、頭皮のかぶれや炎症が直接影響するわけではないことがわかります。しかし、頭皮にかぶれや炎症があると抜け毛が起こりやすくなるため、AGAの特徴である「ヘアサイクルの乱れ」により髪が太く長く成長するべき「成長期」が短くなることと重なると、よる抜け毛のリスクが高くなることがわかります。

    抜け毛が増えた時の対処法

    抜け毛が増えてきたと感じる理由は様々ですが、頭皮にかぶれや炎症がある場合は適切な対処や治療が必要です。頭皮の色や状態を観察して、できる範囲でセルフケアしながら皮膚科など医療機関で診察を受けることがおすすめです。脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎は治療が遅れると慢性化しやすく治りにくい特徴がありますし、接触性皮膚炎は原因の特定により防げます。頭皮の健康状態が改善することで抜け毛が減少する可能性がありますので、できるだけ早く受診し軽症な段階で治療しましょう。

    まとめ|抜け毛予防にはかぶれや炎症のない健康な頭皮が重要

    毎日のシャンプーで触れることが多い頭皮ですが、意識して見ないと目に入らない部位のため異変に気づくことが遅れがちです。頭皮のちょっとしたかぶれや炎症は放置していると難治性の皮膚炎に移行することがあり、かゆみやあかみや痛みといったつらい症状に悩まされる可能性があります。頭皮が炎症を起こしていると、髪の成長や維持に影響を及ぼすため抜け毛や薄毛のリスクが高くなりAGAを発症している場合は抜け毛や薄毛症状を増悪させることもあるため、早めの対策をとりましょう。

    監修した医師の紹介

    AGA,薄毛,治療,柏崎,医師

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

    これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。

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