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AGAの飲み薬で髪の毛は太くなる?薬の種類や効果を徹底解説
AGAを発症すると、細くて柔らかい髪の毛が目立つようになります。ヘアサイクルが乱れて、髪の毛が成長しないまま抜けてしまうためです。AGAの治療は飲み薬を服用して進められることが多いですが、髪質は改善するのでしょうか。この記事ではAGAの治療薬を飲むと髪が太くなるかという観点から、治療の進め方や薬の効果を解説します。AGAの治療を始めようか迷っている人や、AGAの治療薬について詳しく知りたい人はぜひ参考にしてください。
■著者■ AGA薄毛予防治療クリニック医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。
AGAの飲み薬で髪質に変化が見られる
AGAの治療薬を飲むことで髪質が変化し、太くて丈夫な髪が生えるようになります。正確には、AGAを発症して細くて短いまま髪の毛が抜けることを防ぎ、通常通り髪の毛が十分に太く成長するようになります。
AGAという脱毛症は、男性ホルモンの1種であるテストステロンが体内の5α還元酵素の影響でジヒドロテストステロンというホルモンに変化することが原因で発症します。ジヒドロテストステロンは通常2年~6年のヘアサイクルの成長期を極端に短くする作用があります。そのため、髪の毛が成長する前に抜け落ちてしまい、薄毛が進行するというのがAGAで抜け毛が増える原理です。
AGAの治療薬は、5α還元酵素を阻害してテストステロンがジヒドロテストステロンに変化するのを防ぐ効果があります。ジヒドロテストステロンの生成と抑制することによってヘアサイクルが通常に戻り、太くて抜けにくい髪の毛が育つというわけです。
AGAの治療薬の種類
国内の医療機関では主に下記の4種類の薬が処方されています。
【AGA治療薬の種類】
・プロペシア
・ザガーロ
・フィナステリド
・デュタステリドそれぞれの薬について詳しく解説します。
プロペシア
プロペシアは、日本で用いられる主要な治療薬の一つでアメリカで開発された日本国内初のAGA治療薬です。AGAの原因物質となる男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の生成に必要な物質(Ⅱ型5α還元酵素)をブロックし、増殖を抑制する効果があり、AGAを遅延させることが期待できます。
ザガーロ
ザガーロは2015年に日本国内での使用が認定されたAGA治療薬です。ザガーロのジェネリック医薬品として「デュタステリド」という薬もあり、2つは同じものと考えて問題ありません。
ザガーロはAGAの原因である男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の生成に不可欠な5α還元酵素をブロックする働きがあります。プロペシアとほぼ同じ効果がありますが、プロペシアは5α還元酵素のI型に、ザガーロはⅠ型とⅡ型両方に効果を発揮します。一概にどちらがAGA治療薬として優れているとは言えません。
フィナステリド
フィナステリドは、AGA治療に有効な成分名で、そのまま薬の名称になっています。プロペシアのジェネリック版として開発された治療薬であり、より安価で長く続けやすいという利点があります。
フィナステリドの効果・服用方法・副作用は、プロペシアと同じです。AGAの原因となる男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制し、薄毛や抜け毛の改善に効果が期待できます。
デュタステリド
デュタステリドは、AGA治療薬「ザガーロ」含まれる有効成分で、治療薬の名前にもなっています。効果はほかの治療薬と同じで、AGAの原因の男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制します。
ジヒドロテストステロンの生成に必要な5α還元酵素のI型・Ⅱ型をともに阻害することがわかっており、作用する範囲が他の治療薬より広いです。「デュタステリドを服用してから効果が感じられるようになった」という事例も存在し、最近はデュタステリドを選ぶ人が多いともいわれています。
AGA治療薬の注意点
AGAの治療薬を取り扱う際の注意点を説明します。安全に正しく治療を進めるために、次の注意点を守るようにしてください。
【AGA治療薬の注意点】
・類似品を購入しない
・服用の注意を守る
・副作用が出たら医師に相談する
・医療機関で入手するそれぞれの注意点について詳しくみていきましょう。
類似品を購入しない
AGA治療薬のうち、国内で販売が承認されている薬は、医師の処方なしで手に入れることはできません。インターネットの通販でもAGAの治療薬として販売されているものをよく見かけますが、正規品に似た類似品である場合があり、安全ではない可能性があります。AGA治療薬の類似品は、国内で承認されていないものや、偽造薬である可能性が高いです。安いからといってよく確かめずに購入すると、健康被害が生じる恐れがあるので注意しましょう。
類似品には、健康被害をもららす・雑菌が購入している・ほとんど効果がない・副作用なあるなどのリスクがあります。このようなリスクを避けるために、正規販売されている治療薬を医療機関での購入がおすすめです。また、類似品・偽造薬で健康被害が出た場合は、医薬品副作用被害救済制度の対象にならないので泣き寝入りをするしかなくなります。せっかく治療を始めても効果が出ないまま時間を無駄にしてしまったり、健康に被害が出たりしては元も子もありません。正規ルートで、正規品を購入して治療を進めていきましょう。
服用の注意を守る
AGAの治療薬の服用には注意点があります。一般的に、以下に該当する人は服用できません。
【AGA治療薬の服用ができない人】
・女性(妊娠中の女性は胎児に影響を及ぼす可能性あり)
・20歳未満
・重度の肝機能障害がある人(医師へ相談が必要)
・服用中は献血しない
・前立腺がんの検査を受ける人(医師に相談が必要)少しでも不安がある人は必ず医師に相談してから服用するようにしてください。また、薬の管理や服用方法に気を付け、思わぬトラブルが起きないようにしましょう。
副作用が出たら医師に相談する
AGA治療薬の副作用として、以下の症状が報告されています。
【AGA治療薬の副作用】
・勃起不全
・性欲減退
・精液量減少
・肝機能障害
・倦怠感
・食欲の低下これらの副作用は全体の1%~5%に起きるもので、ごく稀なケースだといえます。副作用が起こった場合は、かかりつけ医に相談し、指示を仰いでください。クリニックでは血液検査や健康観察を行い、状況に合わせて治療が進みます。自己判断で服用は避けましょう。
医療機関で入手する
国内販売が許可されている「プロペシア」や「ザガーロ」を入手するには医師による処方箋が必要です。安心してAGAの治療を進めるために、信頼できる医療機関で購入するようにしましょう。薄毛治療におすすめの科を紹介します。
・皮膚科
頭皮の油分が多い、頭皮にかゆみや炎症があるなどの頭皮トラブルがある場合・内科
父親や祖父が薄毛で遺伝が原因の薄毛が疑われる場合・頭髪専門の診療科(大きな病院には頭髪専門の診療科が設けられていることがあります)
より専門的な医師の治療を受けたい場合・薄毛専門のクリニック
専医によって自身に合った治療を受けたい場合いきなり薄毛治療専門のクリニックに通うことに抵抗がある人は、皮膚科・内科・頭髪専門の診療科の受診がおすすめです。より薄毛治療に特化した治療を受けたい場合は専門クリニックを受診するようにしましょう。
AGAの一般的な治療経過(治療開始~2年目まで)
実際にAGA治療ではどのように症状が改善していくのでしょうか。一般的な治療経過を紹介します。ただし、治療には個人差があり、この通りに進まない場合も多いので参考程度に読んでくださいね。
治療開始~1カ月目
治療開始から1カ月くらい経過すると次のような状態が見られることがあります。
【治療開始から1カ月目の変化】
・初期脱毛が起こる
・体毛が濃くなる初期脱毛とは、治療薬の服用によってヘアサイクルが整う過程で、毛が抜ける症状のことです。薄毛治療をする多くの人が経験する症状でもあります。髪が抜けると不安に思う人もいるかもしれませんが、薬が作用している証拠なので焦らずに経過を観察してください。また、AGAの治療薬の副作用として体毛が濃くなる場合があります。体毛が濃くなるのも、AGAの治療薬が効いている証なので、その後の効果を期待してあまり驚かないようにしましょう。
3カ月目~半年
3カ月から半年が経過すると次のような変化が見られることが多いです。
【3カ月目から半年の変化】
・産毛が生え始める
・抜け毛が減る
・髪が太くなる
・体毛が濃くなる3カ月が過ぎると、初期脱毛が終わり効果を感じ始める人もいます。抜け毛が減る・髪がなかった部分に産毛が生える・髪が太くなるなどの効果が見られ、治療のモチベーションが上がる時期です。ヘアサイクルが整い、髪がしっかり成長するようになったことがわかります。副作用で体毛がさらに濃くなることがありますが、異常な症状ではないので心配せずに治療を続けましょう。
半年~1年
半年から1年が経過すると、目に見えて効果が表れるようになります。
【半年から1年の変化】
・周囲から髪の毛が生えたと言われる
・髪のボリュームが増えていろいろなヘアスタイルに挑戦できる半年から1年が経過すると、周りの人からも髪が増えたと言われるほどに効果が表れます。髪の毛のボリュームや、太さにも満足できるほど変化が見られることが多いです。いろいろなヘアスタイルにチャレンジでき、治療に満足できるようになります。この時期に気をつけたいのは、効果が出たからと言って治療をやめないことです。薬を飲むのをやめてしまうと再びヘアサイクルが乱れ、薄毛が進行してしまいます。医師と相談しながら必要な治療を続けるようにしてください。
2年目以降
2年が経過すると、薄毛で悩むことはなくなる人が多く見られます。
【2年目以降】
・減薬を検討する治療を始めて2年以上経つと髪の毛も十分なボリュームになり、もはや薄毛で悩むことはなくなる場合が多いです。しかし、薄毛が治ったからといって治療を完全にやめるのはおすすめできません。AGAは進行性の病気であるので完治することはなく治療をやめると元の状態に戻ってしまうからです。医師に相談しながら、可能であれば薬を減らすなどして治療を続けるようにしましょう。
実際にAGAの投薬治療をした人の話
それでは、実際にAGAの治療を進めている人はどのように効果を実感しているのでしょうか。AGAの投薬治療をしている人の口コミをまとめました。
柔らかかった髪が太くしっかりした
髪質が太くしっかりしてきました。今までは髪の毛が柔らかく、ボリュームを感じることができませんでした。髪自体が変化して、セットもしやすくなりました。髪にハリやコシが出た
髪にコシがでたように感じます。3ヶ月くらいで髪質の変化を感じました。抜け毛の量が減った
シャワー後の排水溝に溜まる抜け毛の量が増えた気がして、後頭部付近の薄毛の進行も気になってきたので、知人の紹介でプロペシアを服用し始めました。半信半疑でしたが、一箱飲み終えたくらいから、抜け毛の量が減りました。全くなくなったわけではないし、個人差はあると思いますが自分には合ってると思うので続けて服用しようと思います。髪質が変わった
プロペシアを使い始めてから、黒くて太いサラサラヘアーに変わりました。今まではチリチリで細く切れそうな髪だったので本当に驚いてます。まだ髪が生えていない箇所には変化が見られないので、今後はそちらに変化が起きたらいいなと期待しています。別人になったように髪が増えた
私は10年位プロペシア一筋ですが、以前の写真と比べて別人のように髪の量が増えています。薬一つでここまで変わるのかと驚いていますが、信じて使い続けてきた結果だと思ってます。皆さんにおすすめしたいのが使用前と使用後で写真を撮るという方法です。自分の頭髪は毎日見ているので少しずつ増えて行っても自覚できません。写真を撮っておくとどれだけ増えたか確認することができます。私は月一回必ず撮るようにしています。M字部分に髪が生えてきた
20歳頃から前頭部の薄毛に悩んでいます。皮脂がかなり多いタイプです。5年ほど前から2chやブログなど見ながら様々なサプリや塗り薬、食事療法を試してきましたが、産毛を生やし進行を遅くするくらいの効果しかありませんでした。今は治療薬を毎晩食後に服用するだけで、徐々にではありますが確実に戦力になる髪の毛がM字部分にも生えてきています。今では髪を伸ばして前髪を作ることも出来ています。数年ぶりのことです。側頭部や後頭部の髪も健康的になり、シャンプーのときなど頭に触れるたびに懐かしい髪の感触で嬉しくなります。個人差やハゲ方による適性もあると思いますが、変に回り道をして進行を様子見するくらいなら、はなから治療薬をためした方がいいと思います。いまのところ副作用は体毛が濃くなる以外にありません。
まとめ
AGAの飲み薬を飲むと髪質が改善され、太くて抜けにくい髪の毛が生えることがわかりました。3カ月から半年程度でヘアサイクルが整って効果が感じられるようになり、1年が経過するとほとんどの人が満足のいく効果が感じられるようになります。大切なのは効果が出たからといって治療を完全にやめないことです。AGAは進行性の脱毛症なので、薄毛が改善されたからといって治療をやめるとまたもとの状態に戻ってしまいます。医師と相談しながら必要な治療を続けていきましょう。
AGAの本格的な治療を始めたい・薄毛や抜け毛の予防をしたいと考える人は、AGA専門クリニックの受診がおすすめです。症例が多数で、治療方法の選択肢が多いので自分に合った治療の提案が受けられます。忙しくて通院する時間がない人や、人目が気になる人はオンラインの治療もあるので気軽に受診できます。
AGAは進行性の脱毛症なので早めに治療を開始して原因を特定して治療を始めることが重要です。早めの対策・治療で薄毛の悩みを解消していきましょう。
監修した医師の紹介
■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。
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