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  • 【医師監修】要注意!AGAの治療薬には(偽物)ニセモノがあります

    あなたは大丈夫?AGAの治療薬には(偽物)ニセモノがある

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    成人男性の3人に1人が発症する可能性があると言われているAGA(男性型脱毛症)ですが、「治療できる病気」として専門クリニックや皮膚科での治療が広く知られるようになっています。AGA治療薬は薄毛や抜け毛の症状がある間はもちろん、その後も予防として継続して使用する必要があるため、治療薬にかかる費用が負担になると感じる人も多いようです。そのため安価なAGA治療薬を個人輸入したり、知人から分けてもらって安く入手しようと考えている人もいるかもしれません。しかし、個人輸入など医師の処方以外で入手した安いAGA治療薬には、偽物が紛れ込んでいる可能性があります。今回はAGA治療薬の偽物を使用するとどうなるのか、見分け方などについて解説します。「薄毛や抜け毛治療のために使用した薬がニセモノだったせいで重篤な健康被害が出た」とあってはAGA治療どころではありません。安心安全にAGA治療や予防ができるよう、参考にしてください。

    ■著者■ AGA薄毛予防治療クリニック医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

    これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。

    AGAの基礎知識

    AGAとは「Androgen(男性ホルモン)+Genetic(遺伝性)+Alopecia(脱毛症)」の略称です。AGAは進行性で自然に治ることはないため、進行スピードに個人差はありますが治療せずに放っておくと抜け毛や薄毛の症状はどんどん進み、やがて抜けた部分に毛が生えなくなる可能性のある脱毛症です。早期発見で抜け毛や薄毛の症状を改善できる事が多いため、なるべく早い段階でAGA専門のクリニックを受診することが大切です。

    AGAの症状

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    AGAの進行パターンには3つあり、進行パターンには個人差があり遺伝的要因が大きいと言われています。

    進行パターン①:M字型

    こめかみから左右の額に薄毛の症状が出て、額の中心の毛は残存するパターンで、正面から見てアルファベットのM字を描きます。

    進行パターン②:O字型

    頭頂部を中心に円形に薄毛の症状が出る進行パターンで、上から見た時にアルファベットのO字を描きます。

    進行パターン③:U字型

    こめかみから頭頂部まで薄毛の症状が出る進行パターンで、上から見た時にアルファベットのU字に見えるパターンです。U字型はM字型とO字型が複合しており、薄毛の範囲が広く重症度が高い進行パターンです。

    AGAの原因

    男性ホルモン(ジヒドロテストロン)起因

    AGAは名前の通り男性ホルモンと遺伝による脱毛症です。男性ホルモンの一種である「テストステロン」が「5αリダクターゼ」という還元酵素と結びつくと、「ジヒドロテストロン(DHT)」という男性ホルモンに変換されます。このジヒドロテストロンが、全額や頭頂部に多く分布している「ホルモン受容体」に取り込まれると「脱毛因子」が増え、髪が成長する期間が短くなったり髪が生えにくくなるなどの作用が発生し薄毛や抜け毛がおこります。

    遺伝性

    AGAは遺伝的な要因が強く、薄毛の8割以上の原因が遺伝によるものとされています。5αリダクターゼ活性の高さは父母どちらからも遺伝し、活性が高いほどジヒドロテストステロンに変換されやすくなります。また、ホルモン受容体の感受性が高いと脱毛因子の発生が増えやすくなりますが、感受性はX染色体にのみ遺伝情報があるため、母親方にAGAを発症している先祖がいると、隔世遺伝する可能性があります。

    AGA治療薬の種類と効果

    AGAは男性ホルモンや遺伝が原因のため、治療が難しいと思う人は多いかもしれません。しかし、AGA治療薬は種類がいくつかあり、効果もそれぞれ違います。自分の症状に合った治療薬を選ぶ事が大切ですので、具体的にどんな種類の薬があるのか、効果とともに解説します。

    プロペシア(フィナステリド)

    プロペシアは日本国内でAGA治療薬として最初に認可された治療薬のため、ご存知の人も多いかもしれません。プロペシアは「フィナステリド」という成分でできた「5αリダクターゼ阻害薬」で、テストステロンがジヒドロテストロンに変換されることを防ぎます。今ある毛を太く育てる効果はありませんが、薄毛の予防効果が期待できます。副作用は「性欲減退」「勃起不全」「肝機能障害」などがあり、副作用が起こる確率は男性機能障害が1〜5%、肝機能障害が0.2%と非常に低い確率であることがわかります。プロペシアのジェネリック医薬品には「フィナステリド錠」があり、効果に差はなく価格が低いため選ぶ人が増えています。

    ザガーロ(デュタステリド)

    ザガーロもプロペシアと同じく「5αリダクターゼ阻害薬」で、プロペシアは5αリダクターゼⅡ型のみ阻害しますが、ザガーロは「デュタステリド」という成分でできており、5αリダクターゼⅠ型Ⅱ型両方を阻害します。そのためプロペシアよりも薄毛改善効果が期待できます。副作用は「勃起不全」「性欲減退」「精液減少」「肝機能障害」「乳房肥大」が挙げられていますが、プロペシアと同様に副作用が起こる確率はかなり低いとされています。ザガーロのジェネリック医薬品には「デュタステリド錠」や「デュタステリドカプセル」があります。また、デュタステリドを主成分とした「アボルブ」という内服薬がありますが、こちらは前立腺肥大症の治療薬のため、AGA治療薬としての使用は認められていません。

    ※内服・ミノキシジル

    ミノキシジルはもともと高血圧治療薬として使用されていましたが、血流改善効果や髪の毛の元となる「毛母細胞」の細胞分裂を活発化させる効果からAGA治療薬に応用されています。血圧降下作用があるため、循環器疾患の既往のある人は服用できません。また、ED治療薬や「イブプロフェン」を含む風邪薬と、偏頭痛治療薬(イミグラン)との併用は禁止されています。ミノキシジルの内服薬は日本国内では未承認のため、AGA専門クリニック等で独自に輸入し販売されています。

    ※外用・ミノキシジル

    内服薬同様血管拡張作用があり頭皮の血流を促進します。また、毛母細胞を刺激し細胞分裂を活発化する作用もあるため薄毛の気になる部分に直接塗布することで効果が期待できます。ミノキシジル外用薬日本国内でAGA治療薬として認可されており、「リアップ」はドラッグストアで購入することができる唯一のAGA治療薬です。他にも各メーカーが発売している「ロゲイン」や「ミノアップ」などのミノキシジル外用薬があり、濃度の違いで価格に差があります。副作用は、塗布部位の皮膚トラブル(かゆみや赤みなど)と、「初期脱毛」という髪の生え替わりの際に起こる抜け毛の可能性があり、発生頻度は9%程度と言われています。

    ※外用・フロジン

    血管拡張作用があり、頭皮の血流を促進します。円形脱毛症の保健適応薬として以前から皮膚科などで処方されていますが、AGA治療としては保健適応外となり自費での購入が必要です。副作用は塗布部位のかゆみや発汗や赤みなどが挙げられています。「アロビックス」はフロジンのジェネリック医薬品ですので、効果はフロジンと同様だと考えて良いでしょう。

    AGA治療薬には偽物がある?国内未承認薬との違いは?

    AGA治療薬を使用するためには、クリニックや病院で処方してもらうことが必要です。処方薬であれば偽物という可能性はまずありませんので安心してAGA治療ができます。しかし、AGA治療薬は健康保険適応外のため自費での購入が高額で継続しにくいと、個人輸入やネットオークションまたはフリマアプリなどで購入を考える人がいるようです。正規ルート以外で購入した場合、偽物(ニセモノ)である危険性があります。AGA治療薬の偽物とはどんなものなのか詳しく解説します。また、国内未承認薬との違いについても正しく知っておきましょう。

    AGA治療薬の偽物(ニセモノ)とは

    WHOが定義する偽造医薬品*とは、同一性や起源について偽表示された医薬品であり、一般的には以下のような性質を有することが多いとされています。

    ①表示された成分が含まれていない

    ②表示成分以外の有効成分が含まれている

    ③表示とは異なる起源の有効成分が含まれている

    ④表示量と異なっている(不純物の混入を含む)

    また、薬事法では模造に係る医薬品を「容器または被包の形状・色彩・図案等が他の医薬品に似せて作られているもの」と定めています。つまり、偽物の場合はパッケージが似ているだけで有効成分が入っていないことや、違う成分が入っていること、ひどいものでは不純物が混入しているということになります。     *偽造医薬品及び指定薬物に対する厚生労働省の取り組み参照(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000043360_1.pdf

    未承認薬と偽物の違いとは?

    AGA治療薬には「未承認薬」という厚生労働省が認可していない薬があり、AGA専門クリニックなどで処方している場合があります。未承認薬は偽物と混同されやすいのですが、一概に偽物というわけではありません。海外からの輸入薬の場合は、販売国の承認基準を満たしているものであれば安全性も有効性も高いものもあります。AGAの専門医が効果効能や安全性を確かめた上で輸入し販売している薬であれば、使用を検討しても良いかもしれませんが、必ず医師と相談し自分の治療に必要か診断を受けてから使用し、何かあった時にすぐに対処してもらえるようにしましょう。

    偽物のAGA治療薬を使うリスクとは?

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    クリニックでの処方以外の非正規ルートで入手したAGA治療薬が偽物の場合、実際に使用するとどうなるのでしょうか?安全性の保証や治療効果について、偽物だった場合に起こり得る可能性について解説します。AGA治療は長期にわたることが多いため、偽物を長く使用した場合思わぬ重篤な健康被害が起こることもありますのでリスクについてしっかり理解しておきましょう。

    リスク①:健康面の悪影響の可能性がある

    個人輸入などの非正規ルートで入手したAGA治療薬は、薬自体が別物であったり有効成分がほとんど入っていない可能性があります。ひどいものでは異物が混入している場合もあり、他の薬の有効成分が紛れている場合などは重篤な健康被害をもたらす可能性があります。AGA治療薬には血管拡張作用があるものもあるため、成分量が正しくないと急な血圧低下を引き起こしめまいやふらつきによる事故の原因にもなりかねません。外用剤であっても偽物の場合は安全性がないため、皮膚の過敏症や皮膚炎を起こす可能性があります。皮膚炎や頭皮トラブルは薄毛や抜け毛の原因になるため、AGAの治療のために使用した薬が逆に薄毛や抜け毛を助長する結果になっては元も子もありませんね。

    リスク②:副作用が起きても保証がない

    日本には「医薬品副作用被害救済制度」という制度があります。承認許可された医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した、副作用による疾病(入院治療を要する程度のもの)障害(日常生活が著しく制限される程度の状態のもの)死亡に対して保証医療費や年金などが給付される公的制度です。保証対象は、日本国内で医薬品医療機器等法を遵守して販売等されている医薬品を適正に使用した場合に限られていますので、個人輸入などで入手した医薬品に関しては保証対象外です。安価だからと偽物を使用し、健康被害を受けた上に救済措置が受けられないとあっては、高額な治療費がかかる可能性がありますのでできれば避けたいものです。

    リスク③:治療効果が得られない可能性がある

    AGA治療薬をクリニックなどで処方された場合は、薬の効果が出ているか定期的に診察を受けることができます。効果が不十分だと感じている場合は薬の変更や追加について、効果が十分出ている場合は減薬についての提案をうけることもあります。AGAの症状や進行のスピードはかなり個人差がありますので、他の人と同じ治療では効果が得られないこともあります。そのため個人輸入や知人からもらうなど、自己判断で薬の種類や服用量を決めて使用しても効果が得られない可能性があります。そもそも薬が偽物で有効成分が配合されていない場合は使用しても意味がありませんのでお金の無駄使いになってしまうでしょう。

    AGA治療薬の偽物を見分ける方法

    偽物のAGA治療薬には、健康被害や望んだ効果が得られないなどの可能性があるため、使用しないことが望ましいでしょう。海外でも、偽物の医薬品を使用したために起こった健康被害が多く報告され問題になっています。ここでは偽物のAGA治療薬を見分ける方法を解説します。明らかな偽物とわかった場合は使用をやめ、偽造医薬品等情報センターに通報しましょう。

    WHOによる偽造薬の見分け方

    パッケージに偽造防止技術が使われているか:製薬企業は、偽造予防のために包装材料や薬剤に偽造防止技術を応用し、パッケージにホログラムや特殊なインク、印刷技術を使用したり、マイクロプリントなどを導入し、偽造品と見分けることができるよう工夫しています。偽造防止加工されている薬であれば、製薬企業が製造したものだと見分けることができます。

    添付文書のスペルミスや文面におかしな部分がないか:偽物のAGA治療薬には有効成分が含まれていなかったり、人体に害のある物質が混入されている場合があります。そのため添付文書は捏造であるため、よく見るとスペルミスや文章や文法がおかしいことがあります。正規の薬では、添付文書は厳しいチェックを受けて作成されるため、スペルミスなどはまず見られないため見分けるポイントになるでしょう。

    薬の変色や異臭、劣化がないか:正規の薬には、添付文書に薬の形状や大きさ、味や匂いの説明が記載されています。偽物を見分けるためには、添付文書に書かれた薬の説明と実物があっているかチェックしましょう。海外製品の場合チェックが難しいこともありますが、明らかな異臭や形が不揃いなどの異常が見られる場合は使用しないことをおすすめします。

    価格が安すぎる:AGA治療薬は毎日継続して使用することが必要なため、価格は安いに越したことはないのですが、安すぎる価格設定の薬は注意が必要です。価格が安いということは、製造場所の安全性が低いことや有効成分が配合されていないこと、安価な有害成分が多く配合されているなどの可能性がありますので、安心安全にAGA治療を行うためには安すぎる薬は避けるようにしましょう。

    個人輸入のメリットデメリット

    個人輸入で購入できるAGA治療薬は、正規品よりも安価で通院も不要というメリットがあると思われるかもしれませんが、メリットデメリットを比べると圧倒的にデメリットの方が大きくなります。ここでは個人輸入のメリットデメリットについてまとめましたので、安易に個人輸入でAGA治療薬を購入しないよう参考にしてください。

    個人輸入のメリット

    ①通院不要:個人輸入は自宅などネット環境があればどこででも注文できます。そのため通院する時間や診察の待ち時間などもないため、忙しくて通院できない人にはメリットがあると言えます。しかし、オンライン診療をおこなっているAGA専門クリニックであれば通院不要で自分の希望時間に診察が受けられるため、忙しい方や待合で他人に会いたくない方にもおすすめです。

    ②AGA治療薬が安価で購入できる:海外には日本にないジェネリック医薬品があり、正規薬の10分の1程度の価格で購入可能な薬もあります。AGA治療薬をとにかく安く購入したいという人は、個人輸入できるジェネリック医薬品を選びたくなるでしょう。

    個人輸入のデメリット

    ①偽物の薬の可能性がある:個人輸入による偽物の薬の被害は多く、サイト上で表示されている薬と全くの別物が届いたり、パッケージと中身が別物や粗悪品だったというケースが報告されているようです。偽物の薬を販売する悪質なサイトは数多くあり、見極めも難しいのが現状です。

    ②効果や副作用は自己責任:医師の診察を受けずに薬の使用をするため、自分の症状と購入した薬が適合しているとは限りません。効果が不十分だったり副作用が出ることもありますが、自己責任で対応しなければなりません。

    ③体質や肌質に合わない可能性が高い:海外製造の薬はその国の人を対象に治験し作られているため、肌質や体質に合わず思わぬ副作用が出ることがある上、効果が強く出てしまう可能性があります。ミノキシジルの血管拡張作用などは、効果が高すぎると急な血圧下降を起こしめまいやふらつきが事故を招く危険がありますので使用には十分注意が必要です。

    ④正しい用法用量がわからない:海外製の医薬品はパッケージも添付文書も日本語ではないため、正確な用法用量を理解するのが難しいでしょう。さらに、医師の診断を受けずに使用するので、自分に合った使用方法ではない可能性もあります。

    安心安全にAGA治療を行うには

    AGAの症状は、個人差がとても大きく治療は人それぞれ違います。AGA治療薬には偽物が出回っているため専門の知識がないのに自己判断で薬を使用することは、効果が見込めないばかりか重篤な副作用が出る可能性があります。思わぬ健康被害に遭って高額な治療費がかかってしまっては元も子もありません。安心安全にAGA治療を行うためにはAGAの専門クリニックで診察を受けることが必要です。当院は診察料無料でオンライン診療を行なっております。そのため治療にかかる費用や通院にかかる時間を抑え、必要な期間しっかり継続できる治療を提供できますので、薄毛や抜け毛が気になったらまずお気軽にご相談ください。

    監修した医師の紹介

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

    これまでの薄毛解消の実績含めてプロペシア・ザガーロ・フィナステリド・デュタステリドなどのAGA治療薬の適切な処方に定評がある。

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