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    治療から1年経ったのに薄毛が進む? AGAの治療の効果を時系列で解説

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    AGA治療を始めたのに、1年経っても薄毛が進んでいるように感じる…そんな不安を抱えている方は少なくありません。

    実は、AGA治療はすぐに効果が現れるものではなく、治療初期には一時的な抜け毛の増加が見られることも。

    この記事では、AGA治療の一般的な効果のあらわれ方を時系列で解説しながら、効果が出ないと感じる理由や対策についてもご紹介します。

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

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    なぜAGAは発生するのか?

    AGA(男性型脱毛症)は、思春期以降の男性に多く見られる進行性の脱毛症です。「年齢のせいだから仕方がない」と思われがちですが、実際には加齢よりもホルモンや遺伝といった生物学的な要因が深く関係しています。特に、前頭部や頭頂部から徐々に薄くなるのが特徴で、自然に治ることはほとんどありません。治療に取り組む上では、なぜAGAが起きるのか、そのメカニズムを理解しておくことが重要です。そこでまず初めに、AGAの主な原因である「男性ホルモン」と「遺伝」について詳しく解説します。

    男性ホルモン「DHT」の影響

    AGAの最大の原因とされているのが、DHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンです。これは、男性ホルモンのひとつであるテストステロンが「5αリダクターゼ」という酵素によって変換されて生成される物質です。DHTは毛根にある毛乳頭細胞に悪影響を与え、髪の成長期を短縮させてしまいます。その結果、髪が十分に成長しないまま細く短くなり、やがて抜けてしまうというサイクルを繰り返すのです。特に、前頭部や頭頂部の毛根はDHTの影響を受けやすいため、これらの部位から薄毛が進行しやすくなります。

    遺伝の影響

    AGAの発症には遺伝的な体質も大きく関係しています。実際に、患者の8割以上が遺伝によってAGAを発症しているとされており、親族にAGAの人がいる場合は発症リスクが高まります。とくに母方の家系から受け継がれる「5αリダクターゼの活性度」や、「毛根がDHTに反応しやすい体質」などが影響を及ぼします。AGAと聞くとつい父型の家系の遺伝ばかりを気にしてしまいがちですが、実際には両親それぞれからAGAになりやすい遺伝子を引き継ぐ可能性があるため、どちらかの家系にAGAの発症リスクのある遺伝子を持つ方や実際にAGAを発症されている方がいれば、将来AGAを発症するリスクは高くなります。またAGAを発症しやすい遺伝子や体質を持っていると、ホルモンの分泌量がそれほど多くなくてもAGAが進行する可能性があります。生活習慣だけでなく、体質によって薄毛が進行するケースが多いことを理解しておく必要があります。

    AGAの治療を時系列で見るとどうなる?

    AGA治療は、始めてすぐに効果が見えるわけではありません。とくに治療の初期段階では「抜け毛が増えた」「変化がない」「むしろ悪化している気がする」と感じる方も多く、それが治療の中断につながってしまうケースも見られます。しかし、AGAは毛周期(ヘアサイクル)の乱れによって進行する脱毛症であり、正常な成長サイクルに戻すには時間がかかります。ここでは、治療から1年間の流れを時系列で追いながら、どのような変化が起こるのか、そしてなぜ「効果が出ないように見える」時期があるのかについて詳しく見ていきましょう。

    【1ヶ月目】初期脱毛が発生しやすい

    治療開始後1ヶ月前後で、多くの人が「抜け毛が増えた」と感じる時期に入ります。これは「初期脱毛」と呼ばれる現象で、AGA治療薬が毛根に作用し始めた証拠でもあります。乱れていたヘアサイクルが整いはじめ、成長の見込みがない古い毛が一斉に抜け落ち、新たな毛の成長スペースが生まれるのです。この現象はAGA治療を外用薬・内服薬で行っている方には起きやすい現象で、特にミノキシジルなど発毛を促進する薬剤を使用した際に起きやすいと言われています。もちろん個人差はあるものの、抜け毛の量が一時的に増えることで「治療が失敗しているのでは」と不安になる方も多い時期でもあります。しかしここでは、焦らず様子を見ることが重要です。

    【2〜3ヶ月目】見た目の変化は少ない

    2~3ヶ月目に入ると、抜け毛の量は落ち着いてくるものの、見た目の変化はまだほとんど感じられません。この段階で「全然効果がない」と感じてしまう人も多いですが、毛母細胞が活性化し、新しい毛の成長準備が内部で進んでいる大切な時期です。また、AGAの進行が止まりきっていない場合には、この時点でも薄毛がじわじわと進んでいるように感じられることがあります。治療効果が現れるスピードは個人差が大きく、体質や薬の相性、生活習慣なども関係しています。そのため、早く結果を求めすぎると、まだAGAの治療の効果が十分に発揮できていない状態で「効かない」と判断してしまう恐れがあるのです。

    【4〜6ヶ月目】産毛や細い毛が目立ち始める

    この頃からようやく「変化が出てきたかも」と感じられる人が増えてきます。新しく生えてきた髪はまだ細く、柔らかく、産毛のような印象が強いため、見た目のボリュームとしてはそこまで大きく変わらないかもしれません。しかし、この産毛がしっかりと太く強く育っていくことで、将来的に「目に見える改善」へとつながります。一方で、この時期に変化を実感できない人は、「治療が合っていないのでは」と感じることもあります。実際には、薬の効果の出方やスピードには個人差があり、発毛を実感するまでに6ヶ月以上かかる人も多く存在します。根気強く治療を続けることが何より大切です。

    【7〜9ヶ月目】太くしっかりとした毛が増えてくる

    ここに入ると、多くの人が見た目の変化を実感できるようになってきます。新しく生えた毛が太くしっかりしてきて、髪全体の印象にボリュームが出てくる時期です。髪にコシやハリが戻ってくることで、地肌の透け感も改善される傾向があります。一方で、この段階でも効果が実感できない場合は、いくつかの原因が考えられます。たとえば薬の用量が体質に合っていない、生活習慣の乱れや過度なストレスがAGAの進行を助長している、といったケースです。また、AGAの進行スピードが早いタイプの人では、治療による回復がそれに追いついていない可能性もあります。

    【10〜12ヶ月目】治療効果が安定し、見た目にも変化が定着

    治療を1年間継続すると、治療効果が安定し、発毛と脱毛のバランスが整ってきます。毛髪が一定の密度を保ち、地肌の透けも目立たなくなり、髪型のアレンジや見た目の印象も大きく変わってきます。ここまで継続できた方の多くが、「治療してよかった」と感じられるようになる時期です。ただし、1年経っても効果が薄い、むしろ薄毛が進行していると感じる場合には、治療方法の見直しが必要かもしれません。自己判断で薬を中止してしまったり、通院の頻度を減らしてしまった場合、再びAGAが進行してしまうリスクもあります。治療は「継続と見直しのバランス」が鍵になるのです。

    治療から1年経っても薄毛が進むのはなぜ?

    ここでは、AGA治療の一般的な経過を時系列でご紹介しました。多くの方が治療開始から半年〜1年ほどで効果を実感し、髪のボリュームや地肌の見え方に変化を感じるようになります。しかし、すべての人が順調に回復するとは限りません。中には、1年経っても「思ったより髪が増えない」「むしろ進行している気がする」と悩む方もいます。この章では、1年過ぎてもAGA治療の効果が分からないと悩んでいる方に向けて、考えられる原因について詳しく解説していきます。

    治療法や薬の種類が体質に合っていない

    AGA治療にはフィナステリドやデュタステリドなどの内服薬、ミノキシジル外用薬といったさまざまな方法がありますが、すべての治療法がすべての人に同じように効果を発揮するわけではありません。個人差が大きく、薬がうまく効かない体質の方も存在します。とくに、ミノキシジルに対して反応が弱い場合、発毛効果が出にくく、進行を止めるフィナステリド系の薬だけでは「髪を増やす」効果まで期待できないこともあります。逆に、副作用が出やすい体質で十分な量の薬を使えず、治療効果が限定されてしまうケースもあります。

    AGAの進行がもともと早いタイプである

    AGAは遺伝やホルモンの影響で進行しますが、進行スピードには個人差があります。もともと進行が早いタイプの方の場合、治療が進行を「止める」スピードに追いつかず、結果的に「治療しているのに進んでいる」と感じてしまうこともあります。このような場合、進行を抑えるだけでなく、発毛を促す治療も併用しないと、十分な改善が見込めません。治療を始めた時期が遅かった場合も同様で、毛根の状態がかなり衰えていたり、すでに完全に機能を失っていたりすると、回復までに時間がかかるか、効果が限定的になることがあります。

    生活習慣やストレスなど、AGA以外の要因が関係している

    AGAの主な原因はホルモンや遺伝ですが、生活習慣の乱れや強いストレスも薄毛を悪化させる要因です。たとえば睡眠不足、偏った食事、過度な飲酒や喫煙などは、頭皮の血流を悪化させ、毛根に必要な栄養が届きにくくなります。また、慢性的なストレスはホルモンバランスを乱し、AGAの進行を助長する恐れがあります。治療薬が効いていても、これらの悪条件が重なると、その効果が打ち消されてしまうこともあるのです。

    医師のフォロー不足や自己判断による中断

    治療が軌道に乗っていない背景には、医師との連携不足も考えられます。定期的な通院を怠っていたり、副作用や変化があっても相談せずに薬の服用を自己判断で中止・減量してしまったりすると、当然ながら効果は出にくくなります。AGA治療は「一度きりの処方」で終わるものではなく、状態を見ながら薬の種類や量を調整していく必要があります。自分に合った治療を見つけるためにも、医師との継続的なやりとりが不可欠です。

    AGAの治療効果にお悩みの方は医師に相談しましょう!

    AGA治療は効果が出るまでに時間がかかるため、不安や焦りを感じる方も少なくありません。特に治療開始から数ヶ月は変化が乏しく、1年経っても思うような改善が見られないケースもあります。しかし、その背景には体質や治療方法との相性、生活習慣、AGAの進行度などさまざまな要因が関係しています。自己判断で治療をやめてしまう前に、まずは医師に相談し、治療の見直しや追加の対策についてアドバイスを受けることが大切ですAGAの治療法には薬ひとつをとっても様々なものがありますので、今後改善する可能性は十分にあります。一人で抱え込まず、専門の医療機関と二人三脚で進めていくことが大切です。

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