WORRIES

お悩み相談

  • 髪の栄養失調?最近パサついてきたと感じる男性が注意すべきこと

    髪のパサつきは薄毛の始まり?髪の栄養失調を防ぐためにできる対策を徹底解説

    髪,栄養失調,薄毛

    毎日のヘアスタイリングで「髪がパサついてきた気がする」と感じたら、髪の栄養不足を示すSOSサインかもしれません。
    髪の栄養不足は、発育の遅れや成長不足な状態をまねくおそれがあり、ボリュームが減ったり薄毛に進行する可能性があります。
    髪の主成分はケラチンというタンパク質のため、タンパク質が不足すると髪に影響を与えると考えられますが、それ以外にも髪がダメージを受けた場合などの原因で髪がパサつく可能性があります。
    今回は髪の成り立ちやパサつきの原因とともに、髪のパサつきがもたらすに抜け毛や薄毛への影響や対策方法についてくわしく解説します。
    髪のパサつきをチェックする方法も紹介していますので、今の髪の状態を知り、対策が必要な場合はできることからすぐに始めていきましょう。
    【記事のポイント】
    ・知っておきたい髪の成り立ちに関する基礎知識
    ・髪のパサつきが起こる理由とは
    ・髪の栄養不足と抜け毛の関係とは
    ・髪のパサつき対策のための3つの方法

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

    AGA,薄毛,治療,柏崎,医師

    知っておきたい髪の成り立ちに関する基礎知識

    髪がパサついたりダメージを受けている状態を判断するためには、そもそも健康な髪がどんな状態か知っておくことだ必要です。
    髪質には個人差がありますが、構造や成り立ちは同じですので以下の3項目についてしっかりみていきましょう。
    ・髪の3層構造
    ・髪を構成する成分
    ・髪の成長過程と生え変わりサイクル

    髪の3層構造

    1本の髪は3層に分かれており、それぞれ外側から「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」と呼ばれています。

    キューティクル(毛表皮):半透明のうろこ状の膜が重なり合って構成され、髪のハリツヤや手触りに影響し内側の組織を守る働きがあります。
    水分で柔らかくなるため、濡れた状態でこすれるなどの刺激が加わるとキューティクルが剥げたり欠けるため、保護機能が低下し内部組織が外に漏れ出す危険があります。

    コルテックス(毛皮質):葉巻状の束が縦方向につながった比較的規則的に並んだ構造で、髪の85〜90%を占めています。
    髪色を決定する「メラニン色素」はコルテックスに含まれており、メラニン色素の量が多いほど黒に近い色味の髪になります。

    メデュラ(毛髄質):髪の中心にある組織で多孔質構造のため空気を多く含んで太い髪に多くみられますが、メデュラが存在しない髪も多くみられるため働きはいまだによくわかっておらず、髪の断熱性やクッション性に影響しているのではないかと言われています。

    髪を構成する成分

    髪を構成する成分の割合*は以下の通りです。
    ・タンパク質:80〜85%
    ・水分:11〜13%
    ・メラニン色素:4.5%
    ・脂質:1〜6%
    髪の主な成分であるタンパク質は「ケラチン」という硫黄を含むタンパク質の総称で、グルタミン酸やアスパラギン酸というアミノ酸とイソロイシンやトリプトファンなどで構成されています。
    このうちイソロイシンやトリプトファンは「必須アミノ酸」に分類され、体内で合成されないため食事やサプリなどで体外から摂取する必要があります。
    また、ケラチンを構成するアミノ酸の中で割合が多いのは「シスチン」というアミノ酸で、髪に硬さや弾力性をもたらす成分として重要です。

    *参考文献:毛髪の化学J-stage (https://www.jstage.jst.go.jp/article/fiber1944/41/4/41_4_P120/_pdf

    髪の成長過程と生え変わりサイクル

    髪は一定期間成長すると自然に抜け落ちまた新しい髪が生えるという一連の周期を繰り返していますが、この周期のことを「ヘアサイクル(毛周期)」と呼びます。
    ヘアサイクルは「成長期」「退行期」「休止期」に分類され、髪1本1本それぞれが独自のヘアサイクルを繰り返すため通常は一度にまとめて髪が抜けることはなく、平均10万本ある髪の中で毎日50〜100本程度が抜けていると言われています。
    日本人成人男性のヘアサイクルは3〜5年で、髪の元となる「毛母細胞」が活発に細胞分裂し髪が太く長く成長する「成長期」が80〜90%を占めており、細胞分裂のスピードが遅くなり成長が止まる前の「退行期」が2〜3週間で1%、細胞分裂が完全にストップし新しい髪を作る準備に入る「休止期」が2〜3ヶ月と10〜20%ほどの割合で経過していきます。

    髪のパサつきセルフチェック

    髪のダメージは気づかないうちに蓄積していることが多く、気づいた時にはパサつきがひどく栄養失調の状態になっている可能性があります。
    まずは自分の今の髪がパサついているのかセルフチェックしてみましょう。
    以下の5項目のうち、1つでも当てはまったらパサつきが始まっていますので要注意です。

    髪のパサつきチェック5項目

    ①手ぐしで髪の根元から毛先に向かって髪をすいた時に引っかかって絡む
    ②毛先に枝毛がある
    ③切れ毛が多い
    ④髪が濡れた状態の毛先を持ち上げた時、直線状に伸びたままたるみがない
    ⑤髪の毛先をつまんで根元に向かって指をスライドさせた時、抵抗がなくスーッと指が移動する
    髪のパサつきは見た目に「髪にツヤがない」「まとまりがなく広がっている」、といった特徴がみられなくても触ってみるとわかることがあり、一見健康そうな髪が実際はパサついていつことがありますので、しっかりチェックすることをおすすめします。

    髪のパサつきが起こる理由とは

    髪のパサつきは、何らかの原因でキューティクルが開いたままや剥がれてしまった状態が続くことで起こります。
    パサつきの原因は乾燥や栄養不足などさまざまで、普段の生活の中で何気なくおこなっていることにも原因が隠れていることがあるため、自分の生活の中に当てはまる原因がないか以下の4つのパサつきの原因についてくわしくみていきましょう。
    ・ダイエットや偏食による栄養不足
    ・紫外線や間違ったヘアケアなどによる外的ダメージ
    ・睡眠不足や運動不足などによる頭皮の血行不良
    ・加齢による皮脂や水分量の低下

    ダイエットや偏食による栄養不足

    髪の成分の80%以上がケラチンというタンパク質のため、タンパク質の摂取量不足やタンパク質を代謝するために必要なミネラルやビタミンなどの栄養素が不足すると、髪の成長に影響したり髪質の低下をまねくおそれがあります。
    タンパク質は肉や魚などの動物性タンパクと、大豆などの植物性タンパクがありますが、ダイエットや偏食によるタンパク質不足やバランスが悪い食事内容といった食生活の乱れは髪の栄養失調を引き起こす可能性があり、栄養失調の髪は枝毛や切れ毛が増えて髪のハリやコシがなくなることからパサつきが目立つと考えられます。

    紫外線や間違ったヘアケアなどによる外的ダメージ

    紫外線は髪の内部に吸収されると、シスチンなどのアミノ酸が酸化され変性するためケラチンがダメージを受けてしまいます。
    さらに、髪は濡れた状態だとキューティクルが開いたままになり、海やプールで髪が濡れた状態で強い紫外線を浴びるとダメージを受けて水分や栄養が流出してパサつく大きな原因になります。
    また、濡れた髪をタオルでゴシゴシ拭いた時に起こる摩擦や、高温で長時間のドライヤーやヘアアイロンの使用による熱刺激も髪へのダメージとなり、髪がパサつく原因のひとつになるため日常的なヘアケアにも注意が必要です。

    加齢による皮脂や水分量の低下

    加齢による体の変化の中には、代謝の低下やホルモン分泌量の低下による皮脂分泌の低下や体内水分量の減少があります。
    この変化は体の老化現象として全身に現れますが、髪にも例外なく現れるため、髪の水分量の減少や頭皮の皮脂分泌の低下により髪のうるおいが失われ、パサつきの原因となります。
    また、加齢により頭皮の筋肉が衰えてたるみが出てくると、毛穴にゆがみや緩みが出るため髪がまっすぐ生えずうねりやクセがついて伸びていく可能性があります。
    うねりやクセのついた髪は、キューティクルが凝縮や弛緩するため不均等になり、均一なツヤがなくなって張りが減ったパサつきのある状態に変化するため、皮脂や水分の保持が髪に重症だということがわかります。

    睡眠不足や運動不足などによる頭皮の血行不良

    髪が健康に成長するためには十分な栄養分や酸素の供給が必要ですが、頭皮や全身の血行が滞っていると栄養や酸素の運搬能力が低下し、髪の健康状態が悪くなるおそれがあります。
    髪の健康状態の悪化は、髪を構成するコルテックスやキューティクルの減少や機能の低下につながる可能性があり、髪の成長速度の低下や髪のパサつきの原因となると言えるでしょう。
    血行不良は睡眠不足や運動不足など生活習慣によるものや、喫煙による血管の収縮などによって引き起こされる可能性がありますので、日々の生活の中にきっかけがないか振り返ってみることをおすすめします。

    髪の栄養不足と抜け毛の関係とは

    髪のパサつきの原因のひとつである「髪の栄養不足」は、状態が悪化すると薄毛や抜け毛を引き起こすおそれがあります。
    髪の栄養不足がなぜ薄毛や抜け毛に影響するのか、以下に挙げる理由と髪の成長にかかわる重要な栄養素についてくわしく解説していきます。
    ・髪の栄養不足が抜け毛を引き起こす理由
    ・髪の成長に必要な栄養素

    髪の栄養不足が抜け毛を引き起こす理由

    髪は「毛母細胞」という髪の元になる細胞が、細胞分裂を繰り返すことにより成長して長く伸びていきます。
    毛母細胞に成長するように指令を出したり、栄養を送る働きを担っているのが「毛乳頭細胞」であり、毛乳頭細胞は「FGF-7」という育毛促進因子を産生し、毛母細胞を活性化させています。
    毛乳頭細胞は毛細血管を介して血液から酸素や栄養を受け取っているため、血液内の酸素や栄養分が不足すると活動が低下し髪がうまく成長できずに抜けやすくなる原因となります。

    髪の成長に必要な栄養素

    髪の成長のためには、「タンパク質」「ミネラル」「ビタミン」といった栄養素が不可欠です。
    ・タンパク質:髪の主成分であり、不足すると髪が太く長く成長できなくなるおそれがあります。
    ・ミネラル:「亜鉛」はケラチンの生成をサポートし、「ヨウ素」は新陳代謝を促進して毛母細胞の分裂を活性化し髪の成長を助けます。
    ・ビタミン:「ビタミンB群(B2、B6、ビオチン)」はホルモン調整することでタンパク質代謝をスムーズに促し、「ビタミンC」は亜鉛の吸収率を高くします。
    また、「ビタミンE」は血液循環をスムーズに促し、血行促進による毛母細胞と毛乳頭細胞の活性化が期待できます。

    髪のパサつき対策のための3つの方法

    髪がパサつく原因は、髪の栄養不足や熱などによるダメージなどさまざまなため、それぞれ対策する必要があります。
    原因の多くは日常生活の中にあるため、対策も日々継続することが大切です。
    以下に今日から始められるパサつき対策方法を3つ紹介しますので、できることから始めて健康な髪を目指しましょう。
    ・髪に必要な栄養の摂取
    ・ヘアケアの見直し
    ・AGA治療

    髪に必要な栄養の摂取

    ①タンパク質摂取におすすめの食材
    肉、魚、卵、乳製品、大豆製品:タンパク質は動物性と植物性の両方をバランスよく摂りましょう。
    植物性タンパク質の摂れる大豆製品は低カロリーの上、「イソフラボン」という成分も含まれているため髪のためには毎日豆腐や納豆を摂取することをおすすめします。
    ただし、肉や魚には脂肪分が多い種類もありますので、鶏のムネやささみや豚と牛のヒレなどのなるべく脂肪分が少ない部位を選日ましょう。

    ②亜鉛摂取におすすめの食材
    レバー、牡蠣、牛赤身肉:少量でも十分な量の亜鉛が摂れるため、毎日摂取する必要はありませんがこれらの食材をほとんど摂っていない場合は時々意識して食事に取り入れることをおすすめします。

    ③ビタミン摂取におすすめの食材
    緑黄色野菜、果物、ナッツ類:ビタミンCをしっかり摂るためには、野菜や果物はなるべく生のまま食べるようにしましょう。
    アーモンドなどのナッツ類は、ビタミンB6やビタミンEを多く含むため積極的に摂りたい食材ですが、脂質が多く含まれていることや塩がついているものでは塩分過多になりやすいという注意点がありますので、無添加のものを選び適量摂取することをおすすめします。

    ヘアケアの見直し

    ①シャンプーは泡立ててから髪につける
    髪の摩擦はキューティクルを剥がす大きな原因になりますので、シャンプー剤は手のひらで泡立ててから髪につけて頭皮を揉むように洗うようにして、髪同士をこすり合わせないように注意しましょう。
    また、タオルドライの際もゴシゴシ擦らず、軽く抑えるように水分を吸収させることが大切です。

    ②ドライヤーは20cm離して最後に冷風をかける
    シャンプー後の自然乾燥では、キューティクルが開いた状態が続きダメージを受けやすいため、シャンプー後はすぐにドライヤーで乾かしましょう。
    ドライヤーは至近距離で長くかけると熱によるダメージや乾燥の原因になりますので、髪の毛から20cm以上離して5分程度で終わらせ、最後に冷風をかけて開いたキューティクルを閉じるようにしましょう。

    AGA治療

    髪の成長には毛乳頭細胞と毛母細胞の活性が大切ですので、AGA治療を始めることをおすすめします。
    「ミノキシジル外用薬」は、血行促進作用と毛母細胞の活性作用が厚生労働省で承認されているAGA治療薬で、頭皮に直接塗布するだけと使用方法も簡単なので初めてのAGA治療におすすめです。
    また、AGA治療薬には予防としての使用方法もあるため、家族にAGAを発症している男性がいるなど不安があれば、内服薬を併用したAGA予防治療も可能なためAGA専門クリニックに相談することをおすすめします。

    まとめ|髪のパサつきは薄毛の前兆の可能性も!正しいパサつき対策で薄毛を予防しよう

    髪のパサつきによる変化は見た目の問題のみならず栄養不足やダメージを示すバロメーターであり、放置していると薄毛や抜け毛に進行する可能性があるため注意が必要です。
    パサつき対策には髪の成長に不可欠なタンパク質などの栄養素の摂取や、髪のダメージを防ぐための正しいヘアケアとともに、睡眠や運動習慣の見直しなど日常生活の中でできることが多いため、今から積極的に取り組んでいきましょう。
    さらに、AGA治療も髪のパサつき対策に効果が期待できるため、薄毛や抜け毛が気になる前に予防として相談してみてはいかがでしょうか。

    監修した医師

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

    AGA,薄毛,治療,柏崎,医師

    関連する記事

  • SEARCH