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ドライヤーで抜け毛は増える?濡れたあとの髪の毛に大切なことを解説
「ドライヤーの後床に散らばる抜け毛が多いのはドライヤーのせい?」
「濡れたあとの髪を放置するとどうなる?」
「正しいドライヤーの使い方が知りたい」
シャンプー後の濡れた髪のお手入れ方法には、自然乾燥やドライヤーで乾かすなど個人の好みがあるでしょうが、抜け毛や薄毛が心配な男性にとって濡れたあとの髪の正しいお手入れ方法はなんなのか気になるのではないでしょうか。
自然乾燥はハゲやすいという説や、ドライヤーの熱は髪や頭皮にダメージになるという説を聞いて、結局どうしたらいいのかわからないとお悩みの方のために、濡れたあとの髪に大切なことと正しいドライヤーの選び方や使い方についてくわしく解説します。■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師
柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)
名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。
濡れた髪や頭皮と薄毛や抜け毛の関係とは
髪や頭皮の清潔を保つために必要不可欠なシャンプーですが、シャンプー後自然乾燥している方は髪や頭皮が濡れたまま放置することが薄毛や抜け毛に影響することをご存じでしょうか。
ここでは、濡れた髪や頭皮をそのまま放置することで考えられる頭皮や髪へのリスクについて解説します。血行不良など頭皮の状態が悪化しやすくなる
シャンプー中は暖かいお湯を使用していますが、外に出て外気に触れていると濡れた状態の頭皮や髪の温度は低下し、さらに「気化熱」といって水分が蒸発する際に頭皮の表面から熱が奪われる現象が起こります。
髪や頭皮が濡れたまま自然乾燥で放置している間、気加熱により体温を奪われる状態が続くため、頭皮が冷えによる血行不良を引き起こす可能性があります。
頭皮の血行不良により循環が滞ると、髪に必要な酸素や栄養を届けられなくなることから、髪の成長が遅れたり成長しにくい状態が続薄毛や抜け毛に進行するおそれがあるため注意が必要です。頭皮環境の悪化により抜け毛が増える
シャンプー後の濡れた髪と頭皮をそのままにしておくと、頭皮の体温により蒸れることで頭皮表面の湿度と温度が上がり常在菌が繁殖しやすくなります。
常在菌は外部の刺激やほかの雑菌から頭皮を守るはたらきがありますが、過剰に繁殖すると嫌なニオイの発生やフケが増加しやすくなり、頭皮環境が悪化する原因になります。
頭皮環境の乱れは、乾燥や皮脂の過剰な分泌が原因となる「脂漏性皮膚炎」という頭皮トラブルの原因となる可能性がありますが、脂漏性皮膚炎は、過剰な皮脂の分泌により皮脂をエサとする頭皮の常在菌である「マラセチア菌」が異常繁殖して頭皮に炎症を起こす皮膚炎で、皮脂の混じった黄色いフケの大量発生により毛穴が詰まることも多く、脂漏性皮膚炎は抜け毛を引き起こす「脂漏性脱毛症」に進行するため注意が必要です。
また、頭皮環境の悪化は「粃糠性脱毛症」という、ぬかのような細かい大量のフケが発生することで毛穴が詰まり、頭皮が炎症を起こす脱毛症を引き起こすため、頭皮環境の乱れが抜け毛に影響すると言えるでしょう。髪が傷んで切れ毛や薄毛が起こりやすくなる
1本の髪は3層に分かれており、それぞれ外側から「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」と呼ばれ、なかでもキューティクルは髪の内側にある組織を守るはたらきがあり、ツヤやハリといった見た目や触り心地を保つ大切な組織です。
キューティクルがダメージを受けると、髪内部を保護する機能が低下して内部組織が外に漏れ出して髪の強度が低下したり切れ毛に進行するおそれがありますが、1度傷ついたキューティクルは自然に回復することがありません。
キューティクルは水分に弱く、髪が濡れると開いてしまいますので、シャンプー後髪を乾かさずに放置していると、髪の内部が直接ダメージを受けパサつきや切れ毛に進行しやすくなります。
また、髪同士やタオルによる摩擦も大きなダメージとなるため、濡れた髪をタオルでゴシゴシ拭く習慣がある人は髪が切れやすくなるため、髪のボリュームが減って薄毛が起こりやすくなると言えるでしょう。濡れた後の髪の毛に大切なこととは
髪や頭皮を濡れたままで放置しておくことは、頭皮環境を悪化させたり髪へのダメージになることからおすすめできません。
濡れた後の髪や頭皮は無防備な状態のため、抜け毛や薄毛を防ぐためには適切な対策が必要です。
ここでは濡れた後の髪の毛に大切なポイントを3つ解説しますので、しっかり覚えておきましょう。なるべく早く乾かす
髪と頭皮が濡れた状態のまま放置していると、頭皮が冷え血行不良が起こることや頭皮が蒸れて湿度が上がり頭皮の常在菌や雑菌が増えて頭皮環境が悪化することと、髪のキューティクルがダメージを受けてパサつきや切れ毛が起こりやすくなるため、なるべく早く乾かすことが大切です。
髪と頭皮をなるべく早く乾かすためには、シャンプーの後に吸水性のいいタオルでしっかり水分を拭き取りましょう。
水分が多い状態でドライヤーを使用しても、乾くのに時間がかかりその分ドライヤーの熱を長い時間浴びることになるため髪や頭皮にダメージになってしまいますので、タオルでしっかりと水分を拭き取ってからドライヤーで素早く乾かすことがおすすめです。
タオルドライの際は、ゴシゴシ頭皮や髪をこするように拭くと頭皮や髪を傷つけてしまうので、少し圧をかけて押すようにして摩擦レスに水分を拭き取るようにしましょう。頭皮の保湿ケア
濡れたあとの頭皮は水分が蒸発して乾燥しやすくなっており、バリア機能の低下や頭皮トラブルの原因となるためシャンプー後の保湿ケアを習慣付けましょう。
特に頭皮が乾燥しやすくフケが出やすい人や、皮脂の分泌が多くベタつきやすい人はバリア機能が低下しやすいため、季節問わず毎日保湿することをおすすめします。
頭皮用の保湿剤は、ドラッグストアやネットで気軽に購入せきるものが多く、中には保湿成分とともに殺菌効果や血行促進効果成分が配合された育毛タイプもありますので、自分の肌や髪の状態に合わせて使いやすいものを選びましょう。
頭皮の保湿は1日1から2回朝晩がおすすめですが、シャンプー後やドライヤーの後の水分が減少している状態の時に保湿する習慣をつけましょう。髪の保湿ケア
濡れたあとの髪はキューティクルが開いた状態のため、内部組織が漏れやすくなっています。
そのためなるべく早く乾かしてキューティクルを閉じ、パサつきや切れ毛防止のために保湿してうるおいをキープしましょう。
髪の保湿は、就寝中の髪と枕の摩擦によるダメージを保護する役割も期待できるため、毎日の習慣にできるといいですね。
保湿剤にはヘアミルクやヘアオイルなどいろいろな種類がありますので、使用感により自分に合ったものを選ぶことをおすすめします。抜け毛や薄毛が気になる方へおすすめのドライヤーの選び方とは
髪を早く乾かすために便利なドライヤーですが、市販品の種類が多すぎてどれを選んだらいいのかわからないという男性や、どれを選んでも一緒だと思っている男性は多いかもしれません。
しかし、ドライヤーの性能の違いで髪や頭皮に良い影響を与えることや、かえってダメージになることがありますので、ここで抜け毛や薄毛が気になる方におすすめのドライヤーについて解説しますので、ドライヤー選びに迷っている方はぜひ参考にしてください。風量調節できる
ドライヤーで髪や頭皮を乾かす際、早く乾かすために大切なのは風量です。
風量が強いほど髪や頭皮を乾かすスピードが速くなるため、乾かし始めは強い風量で髪をかき分けながら頭皮を中心に乾かし、ある程度乾いたら弱い風量に切り替えて髪を乾かすようにしましょう。
そのため、ドライヤーを選ぶ際は強弱の2段階が備わっているドライヤーを選び、できれば数段階の風量調節ができるものがおすすめです。温度調節できる
一般的なドライヤーには、「温風」と「冷風」の切り替えができるものが多いのですが、髪や頭皮へのダメージを減らすためにはさらに低音などの温度の切り替えができるドライヤーがおすすめです。
ドライヤーの温風は100〜120℃程度になるように設定されていることが多いので、至近距離で頭皮や髪の同じ箇所を乾かすと熱ダメージになり、頭皮の乾燥や切れ毛になるおそれがありますので注意が必要です。
そのため、50〜70℃程度に設定できる「低温モード」が設定できるドライヤーを選ぶことで、熱ダメージを抑えて髪や頭皮を乾かせますので、温度調節できるドライヤーを選びましょう。スカルプケア機能がある
ドライヤーの中には髪や頭皮ケア機能を備えたものもあります。
低温で乾燥できる「スカルプケア機能」や「遠赤外線機能」には、ドライヤーの熱による頭皮のダメージを減らして乾燥させた上、頭皮の血行促進が期待できるため、薄毛や抜け毛が気になる男性におすすめです。
また、髪とドライヤーの距離を計測し自動で温度を調節してくれる「自動温度調節機能」などの便利な機能もおすすめですが、多くの機能が備わったドライヤーほど高価になっていますので、自分が求める効果と予算のコスパが合うものを選ぶことが大切です。薄毛や髪のために習慣にすべきドライヤー方法とは
抜け毛や薄毛が気になる方は、濡れたあとの髪を放置せず素早くドライヤーで乾かすことが大切です。
しかし、間違った方法でドライヤーを使用するとかえって頭皮や髪のダメージになってしまいますので、ここで正しいドライヤーの使用方法を身につけ毎日の習慣にしましょう。ドライヤーの前にしっかり水分を拭き取る
ドライヤーの乾燥時間は髪が含んでいる水分が多いほど長くなるため、シャンプー後は手で水分を絞りすぐにタオルドライしましょう。
タオルドライは、まず頭全体をタオルで巻き、頭皮を抑えるように水分を吸収します。
濡れた状態の髪はダメージを受けやすいため、髪同士をこすり合わせないように優しく水分だけ拭き取ることが重要です。
また、頭皮の雑菌の増殖を防ぐためには、タオルドライには髪専用のタオルを使用して体を拭くものとは別にしましょう。先に頭皮を強風で乾かす
ドライヤーを使用する際は、半乾きの状態では雑菌の増殖の恐れがあるため、まず頭皮を乾かしてから髪の先端に向かって乾かします。
ドライヤーの温風を同じ箇所に当て続けると熱ダメージになるため、常にドライヤーの風が当たる位置を移動させながら風を当てるようにしましょう。
濡れたあとの頭皮の湿度を下げて蒸れを防ぎ、頭皮環境をなるべくはやく通常に戻すことが大切ですので、髪をかき分けながら強風でまんべんなく頭皮を乾かすようにしましょう。髪の根本から毛先に向かって全体を乾かす
ドライヤーの使い方の誤りでよく見られるのが、毛先を中心に乾かして根元が半乾きの状態で終了することです。
根元が半乾きでは頭皮が蒸れるため、雑菌の繁殖など頭皮環境が悪化するおそれがありますので先に根元を乾かしてから毛先を乾かす習慣をつけましょう。
また、毛先を乾かす段階になったら風量を下げたりノズルなどのアタッチメントをつけ、必要以上に風を当てて髪が乾燥しすぎないように工夫することも大切です。冷風を髪全体に当て髪と頭皮の表面温度を下げる
頭皮と髪が乾いたら、髪と頭皮に冷風を当てて頭全体の温度を下げましょう。
髪や頭皮に熱がこもっている状態では発汗が続いてしまうため、汗による蒸れや汚れがついてしまいせっかくシャンプーした意味がなくなってしまいますので、頭全体を冷まして頭皮環境を整えましょう。
また、髪内部の保護機能を高めるためには、冷風を当てて開いたキューティクルを閉じる習慣をつけましょう。
ただし、強風で長時間冷風を当てると頭皮を冷やして血行に影響してしまうため、髪と頭皮全体の温度が下がったタイミングで終了することが大切です。まとめ
毎日のシャンプーで濡れたあとの髪は、そのまま放置していると抜け毛や薄毛を進行させる要因になる可能性があります。
そのため、濡れた髪はなるべく早くドライヤーで乾かし頭皮環境を整えることが大切です。
抜け毛や薄毛対策には、今回紹介したドライヤーの選び方やただし使い方を参考にしていただき、なるべく髪や頭皮の負担を減らしましょう。prev.ひげの濃さと薄毛の関係性は?薄毛の予防法はある?
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