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    気温と抜け毛の関係とは?抜け毛が多い季節の前後に注意したいこと

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    「秋になると毎年抜け毛が気になる」と感じたことがある方がいるかもしれません。
    気温が変化する季節の変わり目は、頭皮や髪へのストレスが大きくなることや、頭皮環境が変化しやすくなることから、抜け毛が増えやすくなる傾向がみられます。
    気温の変化に伴う抜け毛の多くは一過性で、時間の経過とともに落ち着くことが多いですが、中には抜け毛が治らずにどんどん進行する危険なケースがみられるため、今の抜け毛が気温変化によるものなのか、ほかに原因があるのかを慎重に見極めることが大切です。
    今回は、気温や季節の変化と抜け毛の関係についてくわしく解説します。
    抜け毛が増える季節の前後に注意したいポイントも紹介しますので、今からしっかり対策しましょう。

    ■この記事の著者■ AGA薄毛予防治療クリニック 医師

    柏﨑 喜宣 (かしわざき よしのり)

    名古屋大学医学部卒。創業以来日本全国のAGA・薄毛で悩む男女に対して適切な診察とAGA治療薬の効果最大化をしている。

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    気温や季節の変化と抜け毛の関係とは

    “日本では季節の変化とともに気温が大きく変化するため、それぞれの季節に応じた体温調節やバリア機能の調節が必要です。
    しかし、過度な気温変化は体温やバリア機能のコントロール不足をまねき、頭皮や髪に影響して抜け毛が増える可能性があります。
    ここでは季節それぞれの抜け毛の特徴を解説します。

    夏から秋の抜け毛の特徴

    秋は1年の中でもっとも抜け毛が増える時期と言われていますが、これには夏の強い紫外線によるダメージや、気温の上昇に伴う発汗や皮脂分泌の増加による頭皮環境の悪化による影響が大きいと考えられます。
    紫外線は、頭皮表面の乾燥や日焼けによる炎症を引き起こすことや、頭皮の奥に存在する髪の元となる毛母細胞にダメージを与えることなどから、髪の成長の遅れや髪の維持機能の低下をまねき抜け毛の原因になります。
    また、夏は気温上昇による水分不足や食欲低下による栄養状態の悪化や、寝苦しさから睡眠の質が低下するおそれがあり、これらの蓄積が影響して秋に抜け毛として現れやすくなります。
    秋から冬にかけて抜け毛の量が減ってくれば問題ありませんが、長期間続く場合は早めのケアが必要になります。

    冬の抜け毛の特徴

    冬は気温が低下することと空気が乾燥しやすいことから、頭皮の血行不良や頭皮環境の悪化による抜け毛が増える可能性があります。
    髪は頭皮の毛細血管から酸素や栄養を取り込み成長しているため、気温低下により頭皮の血行が滞ることで十分な栄養や酸素が行き渡らなくなるため、髪の成長の遅れや抜け毛に進行しやすくなります。
    また、頭皮の乾燥は頭皮の水分バランスを乱し、バリア機能の低下やフケの増加による頭皮環境の悪化を引き起こします。
    頭皮のバリア機能の低下やフケの増加は、毛穴を詰まらせたり頭皮の常在菌の異常繁殖を引き起こすことから、粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症といった脱毛症の原因となるため、頭皮の乾燥には十分注意が必要です。

    春の抜け毛の特徴

    春は冬に低下した気温が上昇し始め、体が環境の変化に対応できずにストレスを抱えやすい時期であり、生活環境の変化や人間関係の変化なども伴うこともストレスの原因になると言えるでしょう。
    ストレスは自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れを引き起こし、頭皮の血行不良による抜け毛に進行する可能性がありますので、春の急な気温の変化には注意が必要です。
    さらに、春はスギやヒノキの花粉や黄砂の飛散が多く、頭皮にアレルギーを起こしやすい方は頭皮環境の悪化による抜け毛に対する対策を早めに始めましょう。
    また、春は換毛期といって動物が体温調節のために体毛を入れ替える季節でもあり、人間の場合も髪の生え変わりが活発になり自然な抜け毛が増える傾向にありますので、対策が必要な危険な抜け毛か自然な抜け毛かを見極めることが大切です。

    AGAと気温変化の関係とは

    成人男性の薄毛や抜け毛の原因の大半を占めると言われているAGA(男性型脱毛症)は、3人に1人に発症することがわかっているため、自分も発症するかもしれないと不安に感じている男性は多いのではないでしょうか。
    ここでは、AGAの基礎知識として症状と原因とメカニズムについて解説するとともに、気温の変化がAGAに及ぼす影響についてくわしく見ていきましょう。

    AGAの症状

    AGAは進行性のため発症すると自然に治ることはなく、正常で3〜5年続く髪の生え変わりのヘアサイクルが1年から数ヶ月にまで短縮し、最終的に抜け落ちたまま生えなくなります。
    AGAを発症すると、以下のような特徴的な症状が見られますのでチェックしてみましょう。
    ・生え際や頭頂部の薄毛
    AGAを発症すると、前額の左右の剃り込み部分が深く切れ込み前から見た時にアルファベットのMのように見えるパターンの薄毛や、頭頂部の中心から薄毛が広がりOのように見えるパターンを示す「MO型脱毛」といった特徴的な薄毛が見られます。
    進行すると、徐々に薄毛の範囲が広がり地肌が目立つようになります。
    ・毛量の変化
    成人男性では、1日平均100本程度の抜け毛量が自然ですが、AGAを発症すると1日200〜300本抜けることも珍しくないため、枕につく抜け毛やシャンプー中の抜け毛の量が急に増えた場合は注意が必要です。
    ・細く短い髪や産毛の増加
    AGAでは髪の成長期間が大幅に短縮されるため、髪が十分成長できずに細く短いまま抜けたり産毛が増える傾向があります。
    ・頭皮のベタつきやフケの増加
    AGAは、ジヒドロテストステロンという男性が増加することが原因のひとつですが、ジヒドロテストステロンには皮脂分泌を増やすはたらきがあるため、AGAを発症すると頭皮の皮脂が増えてベタつきやかゆみといった症状やフケが増える可能性があります。

    AGAの原因とメカニズム

    AGAは、テストステロンという男性ホルモンが、5αリダクターゼという酵素によりジヒドロテストステロンという別の男性ホルモンに変換されることが原因で発症します。
    ジヒドロテストステロンがアンドロゲンレセプターに取り込まれると、脱毛因子(TGF-β)が産生されてFGF-5というタンパクに抜け毛の指令を出すことから、髪の成長が止まったり成長途中に抜けていくため薄毛になるというメカニズムです。
    さらに、5αリダクターゼの活性度とアンドロゲンレセプターの感受性は遺伝することから、AGAの原因のもうひとつに遺伝が挙げられています。

    気温変化がAGAに及ぼす影響

    AGAの原因は男性ホルモンと遺伝であるため、気温の変化は直接AGAの原因にはなりませんが、AGAの進行を早める可能性があります。
    夏の気温上昇は頭皮の汗や皮脂の分泌を増やし、毛穴の詰まりや汚れによる頭皮環境の悪化をまねくことから頭皮の炎症による抜け毛の増加のおそれがあります。
    AGAでは髪の成長不足や抜けやすくなる傾向が見られるため、頭皮の炎症はAGAの抜け毛を増大させる危険があります。
    また、冬の気温変化は外気温の低下による血管の収縮を起こし、頭皮の血行不良による抜け毛の増加につながるおそれがあります。
    以上のことから、気温変化はAGAの進行に影響することが考えられるため、季節ごと適切にケアすることが大切だとわかります。

    季節性の抜け毛とAGAの違いをチェック

    気温の変化により抜け毛が増えることはよくあることですが、季節性の抜け毛は時間の経過とともに落ち着くという特徴があります。
    しかし、AGAの抜け毛の場合は抜け毛が増えると時間が経過しても収まることはなく増え続けるため、早急な対策が必要です。
    ここでは気温の変化による抜け毛とAGAの違いを見極めるためのポイントについてみていきましょう。

    抜け毛の状態

    抜け毛の状態が細く短い場合、ヘアサイクルが乱れていると考えられ、AGAを発症している可能性があります。
    ヘアサイクルは「成長期」「退行期」「休止期」に分かれており、髪は成長期に活発に細胞分裂し太く長く伸びていき、退行期に活動が遅くなり、休止期に活動を完全にストップすることで抜け落ち、また新しい髪が生えるというサイクルです。
    AGAを発症すると、脱毛因子のはたらきにより成長期が極端に短くなることから、成長不十分のまま髪が抜け落ちるため細く短い抜け毛が増えるため、抜け毛が増えたと感じたらまずは抜け毛の状態をチェックしましょう。

    家系に薄毛の男性がいるか

    AGAの原因のひとつは遺伝で、5αリダクターゼの活性度は両親から、アンドロゲンレセプターの感受性は母方の祖父や曽祖父といった男性から受け継ぐことがわかっています。
    そのため、家系に薄毛の男性がいる場合は、AGAを発症する可能性があると考えられます。
    特に母方の男性が若いうちに薄毛になっていたケースでは、高い確率でAGAの可能性がありますので気になる方は調べてみましょう。

    薄毛が気になる部位はどこか

    AGAには、「M字型」「O字型」「U字型」に薄毛症状が出やすいという特徴があります。
    M字型とは、正面から見てアルファベットのMのように前額の左右が深くなってきたり、生え際が後退しおでこが広くなってきた状態で、頭頂部が透けるような薄毛はO字型と呼ばれ日本人男性に多く見られる傾向があります。
    前額の症状が進行すると、どんどん頭頂部に向かって後退していくため、上から見たときにアルファベットの「U」に見えるようになり、頭髪の大部分が抜け落ちて外見に影響が大きくなりますので、薄毛が気になる部分が該当する場合、AGAの可能性があります。
    特に頭頂部は自分の目で見にくいため、写真を撮ったり家族に見てもらうことや、AGA専門クリニックで定期的にチェックを受けることをおすすめします。

    季節の変化で抜け毛の量が変化するか

    一般的に、夏から秋にかけて抜け毛が増えることがわかっていますが、これは夏の頭皮ダメージが秋に抜け毛として現れることや、換毛気によるものだと言われています。
    季節の変わり目の抜け毛は普段の倍のこともあり、成人男性の場合1日150〜200本程度抜けることもありますので、抜け毛が増えたと感じたら、時間の経過で抜け毛が減ってくるかチェックしましょう。
    もし2ヶ月経過しても抜け毛が減らない場合や逆に増え続ける場合は、AGAやほかの脱毛症の可能性がありますので、すぐにAGA専門クリニックに相談しましょう。

    抜け毛が多い季節の前後に注意すべきこととは

    気温の変化が大きい季節の変わり目は、抜け毛が増えたり薄毛に進行しやすいため、前もって対策しておくことが大切です。
    ここでは、1年の中でも特に抜け毛が増えやすい夏から秋にかけての季節の前後に注意すべき対策について解説します。

    紫外線対策

    夏の強い紫外線による日焼けダメージは、頭皮を頭皮の炎症を引き起こし髪に十分な栄養や酸素が行き届かなくなることから、抜け毛の大きな原因のひとつになりますので、夏本番になる前からしっかり毎日紫外線対策することが大切です。
    外出時の帽子や日傘の使用はもちろんですが、頭皮用のUVを使用することをおすすめします。
    頭皮用のUV製品には、スプレータイプやローションタイプなどがありますので、自分の気に入った使い心地のものを選ぶことと、こまめに塗り直せない場合はSPFやPA値が高いものを選ぶことを意識しましょう。

    乾燥対策

    夏の暑い時期のエアコンの長時間の使用や、夏から秋にかけて気温や湿度が低下すると頭皮が乾燥しやすくなります。
    頭皮の乾燥は、フケやかゆみの原因や皮脂と水分のバランスの乱れを引き起こし、頭皮のバリア機能の低下につながる可能性がありますので、暑い夏の時期からしっかりと乾燥対策しましょう。
    日常的にエアコンを長時間使用している場合は冷やしすぎないよう室温を調節し、湿度の低下には加湿器の使用がおすすめです。
    さらに、入浴後には頭皮用の保湿剤の使用を習慣化して、頭皮の乾燥を防ぎましょう。

    睡眠の見直し

    睡眠や食事の見直しは季節問わず必要ですが、特に自律神経やホルモンバランスが乱れやすい夏から秋にかけてはより注意して生活を見直しましょう。
    睡眠不足や睡眠の質の低下は、睡眠中に分泌される成長ホルモンという髪の成長を促すホルモンの分泌量を低下させるため、睡眠時間の確保と熟睡できる良質な睡眠準備が大切です。
    成長ホルモンは入眠後最初に訪れる深いノンレム睡眠の30分後に分泌のピークを迎え、3時間程度徐々に分泌量を減らしていきますので、睡眠時間を6時間確保することと、なるべく早く深い睡眠に入り中途覚醒がないように、寝る前の食事や飲酒、スマホやテレビといった刺激を極力減らしましょう。

    まとめ

    急激な気温の変化は頭皮環境の悪化の原因となり、抜け毛の増加や薄毛につながるため注意が必要です。
    特に抜け毛が増えやすい夏から秋にかけては、なるべく頭皮に負担がかからないよう日常的にUVケアや乾燥ケアを取り入れるとともに、睡眠の見直しも大切です。
    しかし、しっかり対策しても抜け毛が止まらないという場合は、気温の変化による抜け毛の増加以外にAGAの可能性がありますので、なるべく早めに専門家に相談しましょう。
    AGA薄毛予防治療クリニックでは、オンライン診療でご相談いただけます。
    抜け毛が気になったらどうぞお気軽にお問合せください。

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