【AGA治療薬】ディタステリドの有効性と正しい服用方法を徹底解説

デュタステリドは一般的に薬品名ではなく、成分名のことを示します。AGA治療薬として使われるザガーロという薬品に含まれる成分で、イギリスのグラクソ・スミスクライン株式会社が開発しました。もともとは前立腺肥大症の治療薬として開発されたアボルブという薬があったのですが、このアボルブの作用のひとつにAGA改善に繋がる結果が得られたとして、これらを踏まえた上でAGA治療薬ザガーロが誕生しました。

AGA（男性型脱毛症）を発症する原因は主に男性ホルモンのDHT（ジヒドロテストステロン）の働きによるものとされ、そのほとんどが遺伝により引き起こされます。DHTの働きは髪の毛の健康・寿命に大切なヘアサイクル（毛周期）のサイクルを乱し、通常よりも成長期が短くなって細い毛髪が増えたり、毛髪が成長する前に抜けてしまうため薄毛になってしまいます。デュタステリドはAGAの原因であるDHTが生成されるのに不可欠な5α還元酵素と呼ばれるものを阻害することで、DHTが作られるのを抑制します。毛髪の成長期が長くなり、細くなった髪の毛にコシ・ハリが生まれ、休止期にある毛穴から髪の毛が成長するため、AGA改善の効果が期待できます。

基本的には1日1回、0.5mg（または0.1mg）を服用することになりますが、患者様ひとりひとりの体質や薄毛予防・治療を始めてからの経過によって適量が変わってきます。デュタステリドの服用する時間に決まりはないため、1日の中で飲みやすい時間帯を決めて飲んで頂ければ問題ありません。飲み合わせについてですが、基本的には他の薬との併用ができます。しかし注意すべき薬剤もあります。心筋梗塞や狭心症などに用いられる薬等、飲み合わせが危険なものも一部あります。安心して服用いただくために必ず専門医に相談し、自己判断やネット上だけの情報を見て飲まないように注意しましょう。

国内承認されているAGA治療薬ではどの薬もほとんどが最低3ヵ月、最長でも6ヵ月ほどで効果を感じる事ができると言われています。一般的には3ヵ月でご自分で「抜け毛が減った気がする」と感じる程度で、6ヵ月ほどで周囲の人から「髪の毛少し増えた？」と気付かれる程度だと言われています。今悩まれている方にとっては今すぐ効果を感じたいと思うのが当然かと思いますが、薬での治療は忍耐力が必要です。長い目で見て治療スケジュールを立てるようにしましょう。参考までに当院で受診いただいる患者様の実例もご紹介します。当院で治療されている患者様を対象に治療実感までの時期をお聞きしたところ、AGA薄毛治療の開始から4ヵ月前後で約80％、6ヵ月前後で100％に近い方が発毛を実感されていました。※現状をキープしたいという予防の場合や患者様ご自身の健康状態などで個人差はあります。

デュタステリドの副作用で報告されているのは、以下のものとなります。

①男性機能の低下（性欲減退など）
服用によって勃起不全（ED）、射精障害など男性機能低下や性欲減退などが報告されています。
②肝機能障害
薬により肝臓に負担がかかるとされ、その結果肝機能障害を引き起こしたという報告がされています。肝機能障害は副作用の中でも特に重篤な副作用として分類されていますが、専門クリニックで定期的な血液検査を行うことで酷くなる前に気付くことができます。
③うつ症状
66歳以上の男性を対象とする研究において「自傷とうつ病のリスクは使用開始から18カ月のみ、有意に上昇していた」という研究結果が報告されています。うつ症状などが起こるのは治療薬によるDHTの抑制作用により、ホルモンバランスが崩れてしまったためでないかと考えられています。

上記であげた副作用は、『発症は希である』とされていますが、1%前後の確率で発症の可能性があることも事実です。薬を服用する前に副作用の可能性を知っておくと、いざという時に自分でも気付けるという利点がありますので、是非頭に入れておいてください。その他には、蕁麻疹や乳房障害（女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感など）も報告されており、何らかの異変に気付いたらすぐにかかりつけの専門医に相談するようにしましょう。

デュタステリドとフィナステリドは、抜け毛を抑制するという観点から『似ている作用を持つ薬』として、よく『どちらがAGA治療薬として優れた効果を発揮するのか』を比べられています。それぞれに、
デュタステリド→5a還元酵素Ⅰ型・Ⅱ型を共に阻害
フィナステリド→5a還元酵素Ⅱ型を阻害
という違いがあり、フィナステリドで効かなかった人がデュタステリドで効果を得られたという事例は、デュタステリドの5a還元酵素Ⅰ型に阻害するという効果が有効であったという事が関係しています。簡単にまとめると『作用する範囲がフィナステリドよりデュタステリドの方が広い』という事になります。厳密に言うとそれぞれ少しずつ違ってはいるのですが、デュタステリドの信頼性や効果の高さから、最近ではデュタステリドを選ぶ患者様が多い印象です。またデュタステリドはフィナステリドよりも有効成分が長く体内に留まり、効果が持続することがわかっています。フィナステリドの有効成分が半減期に移行するまで約7時間前後に対し、デュタステリドは半減期を迎えるまで約1～2週間と効果が長く持続することが特徴です。

デュタステリドの服用により毛髪が成長するサイクルを整えるとともにバランス（タンパク質やミネラル類豊富な食材等）の取れた食生活で発毛をより見込むことができます。また頭皮に直接アプローチするミノキシジルを併用することでより髪の毛が生えやすくコシのある髪質を目指すことができます。ミノキシジルは毛母細胞に直接働きかけ発毛を促進させるものです、特におでこの生え際・M字に薄毛になっている方の改善に効果的といわれています。デュタステリド自体M字の薄毛には効果が見込める治療薬となりますが、きっちり薄毛を予防・治療したい方は専門の医師と相談しながらご自身にあった服用を心がけましょう。

AGA薄毛予防・治療クリニックではみなさんの症状に応じて適切な処方を行っております。より身近に・続けやすいAGA治療を行っていただくためにオンライン診療を充実。まずはお気軽にお問合せください。